「明治大学」カテゴリーアーカイブ

川﨑晶平さんが示した現代の刀鍛冶としての矜持:『テノウチ、ムネノウチ 刀鍛冶として生きること』読了

刀鍛冶 川﨑晶平さんの

” 虎ノ門にあった会社を辞めた後、学生時代のバイト先に転がり込み、渋谷を根城に気楽に生きていた自分に、なぜ苦行僧のような生活ができたのかは分からない。

分からないが、あの時間があったからこそ、今の自分は好きなことを仕事にしてご飯を食べていられるし、親方にも、おかみさんにも心から感謝している。

ところが、その九年間には理由の分からない飢餓感がついてまわり、それは今も消えないまま、「足りない、何か足りない」という気持ちが湧いてきてならない。

その足りないものが何か、どうすれば満たされるのか、当時のことを思い出しながら書いていけば見つかるのではないだろうか。

有り難いことに、「そんな話を書いてもいいよ」

と言ってくださる方があったので、皆様には、刀鍛冶の手の内と胸の内にしばしお付き合いいただきたい。”(p4-5)

との思いから上梓に至った『テノウチ、ムネノウチ 刀鍛冶として生きること』を読了。

刀鍛冶という職業(川﨑晶平さんの物言いでは作家)があることは長く承知していて、

明治大学卒という親近感に、サイン本販売機会 ↙️

出典:銀座 蔦屋書店 日本文化 Twitter(画像はTweetにリンク)

に乗じ入手していた著書。

Tweet後、早々に足を運んでサイン本確保 ^^

ひた走り刀鍛冶を目指した日々。そして・・

本書は、大きく

 第一章 修行時代

 第二章 刀鍛冶の今、そして未来

と、宮入小左衛門行平氏に弟子入りされ

” ドロップアウトしかけたぼくを救ったもののひとつは「空っぽ」だったことだ。何もない「空っぽ」な人間だったおかげで、二十五歳にもなって馬鹿になりきって弟子を続ける事が出来たし、真っ新な状態で親方の一挙手一投足まで吸収することができた。”(p19)

という日々に、

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清水克行教授に学ぶ、室町時代を生きた民のただならぬ気骨ぶり:『室町は今日もハードボイルド  日本中世のアナーキーな世界』読了

明治大学 清水克行教授著『室町は今日もハードボイルド  日本中世のアナーキーな世界』を読了。

(2021年)6月、西荻窪の今野書店で開催された

<< 2021年6月27日投稿:画像は記事にリンク >> 西荻窪にある今野書店に行ってきた(伊野孝行さん『となりの一休さん』刊行記念フェア&清水克行教授『室町は今日もハードボイルド』サイン会 参加記)

サイン会で入手していた経緯。

知られざる室町時代

本書は、小中学校の道徳の検定教科書に名を連ねた人物(二宮尊徳、吉田松陰他)の中に、清水克行教授の専門の中世が含まれていないことに、これは

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明治大学ラグビー部、主導権を手渡さずダメ押しも決め2年連続で明早戦を制す

「今年は厳しいかなぁ、、」と、

<< 2020年11月2日投稿:画像は記事にリンク >> 明治大学ラグビー部、慶應義塾大学ラグビー部に最後の最後で逆転を喫する痛い敗戦

先月(2020年11月)の慶應戦の出来が芳しくなかったことから、チケット売出日のテンションも今ひとつ盛り上がらずといったところも

今年は開始後1分で回線がつながり、指定席を確保。

行けると分かると、俄然楽しみになるもので ^^ 結果への先入観を抑え気味に迎えた当日。

天候に恵まれし、決戦の時

前日と打って変わっての晴天で、日差しも強く、12月にしては恵まれた観戦条件。

日差しを浴びながら、12月にしては申し分のない観戦条件

試合前恒例の校歌斉唱もなく、時節柄を感じさせられるゲーム前から

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明治大学ラグビー部、慶應義塾大学ラグビー部に最後の最後で逆転を喫する痛い敗戦

11月の声を聞き、最初の目的地は11ヶ月ぶりで秩父宮ラブビー場へ。

昨年(2019年)の明早戦以来の秩父宮ラグビー場

関東大学対抗戦 明治大学慶應義塾大学戦。

学生時代以来だろうと思われるくらい久々の慶應義塾大学戦.-

昨シーズンは大学選手権決勝で、早稲田大学に不覚を喫した明治大学ラグビー部。

明慶戦 スターティング・フィフティーン&リザーブ

王者奪還を目指すべく雪辱を期すシーズンとなり、「どんなもんだろう・・」と、

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丸山清光さんが振り返った明治大学野球部島岡吉郎元監督からの教え:『なんとかせい!島岡御大の置き手紙』読了

前々回、中間記⬇︎をアップロードした

<< 2020年10月20日投稿:画像は記事にリンク >> 丸山清光さんが振り返った明治大学野球部島岡吉郎元監督からの教え:『なんとかせい!島岡御大の置き手紙』中間記

丸山清光さんの『なんとかせい!  島岡御大の置き手紙』を読了。

異例の栄誉

本書は、

” 競技経験のない御大は、現在ではアマチュア関係者に適用されない競技者表彰となっている。

殿堂入りの規定は改定されていて、御大が選考された時代はアマチュア関係者も競技者表彰者の対象となった。

御大の他には早稲田で監督を務めた石井藤吉郎(水戸商)が御大の4年後に競技者表彰で殿堂入りしている。

競技をしていない者への競技者表彰は、野球殿堂の中で、後にも先にも御大だけとなった。”(p161)

という監督時代の功績を讃えられた島岡吉郎監督を、野球部員として

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丸山清光さんが振り返った明治大学野球部島岡吉郎元監督からの教え:『なんとかせい!島岡御大の置き手紙』中間記

明治大学野球部OBで、東京六大学野球のリーグ戦で20勝を上げた丸山清光さんが、

(当時の)野球部監督であった御大 島岡吉郎さんとの日々を振り返った『なんとかせい!島岡御大の置き手紙』が

 第1通 「ここは野球部の合宿所ではない。人間修養場だ」

 第2通 「野球の前にまず、人間の修養を積め」「人間力を磨け」「不得手に挑戦」

 第3通 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

 第4通 「島岡式勝利の方程式は、(技術x練習)x 元気 +その日の調子」

 第5週 「同じレベルだったら下級生を使う」

 第6週 「明大野球部の存在意義は早慶を倒すことにある」

 第7通 「打倒江川! 江川の高めの球を捨てろ」

 第8通 「グラウンドの神様に謝れ」

 第9通 「旧来の陋習を破れ」「悪貨は良貨を駆逐する」

 第10通 「社会に出たら労働基準法などないと思え、ひたすら働け」「一事入魂」「初月給でいい酒を買え

 返信 ー 明和寮を離れて

 敬具  ー 御大に捧げる

と章立てされているうち、第7通  「打倒江川! 江川の高めの球を捨てろ」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

明治大学が誇る伝説

明治大学が擁した監督といえば、真っ先にラグビー部の北島忠治監督と野球部の島岡吉郎監督が、まず頭に想起される割には

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明治大学ラグビー部、今年は強さを見せつけ36-7で令和元年の明早戦を制す

12月最初の日曜日は、毎年恒例の関東大学ラグビー明早戦観戦。

12月第一日曜日の恒例、関東大学ラグビー対抗戦 明早戦観戦

今年はチケットを取れたは良いが、電話が繋がった時10:06、その時には指定席は完売してしまっており、自由席での入場。

ということで、14:00 Kick Offのところ11:15頃に秩父宮ラグビー場に到着し、

開場前に二重、三重に伸びていたバックスタンド側の行列。

既に出来上がっていた行列の最後尾に。

30分ちょっと並んで入場するも、目当てのゾーンの座席は既に無く、電光掲示板下の立ち見席に陣取り、2時間後のKick Offまでスタンバイ。

13:00頃になると選手もグラウンドに登場し、高まるワクワク感。

ゲーム前のウォーミングアップを行う明治大学の選手たち

今年は下馬評的には明治優位と捉えていましたが、25年ぶりの全勝対決。

優位とみられていた中、幾度となく煮え湯を飲まされてきたことに、

(2019年)10月の田中澄憲監督の講演会の際も、

<< 2019年10月19日投稿:画像は記事にリンク >> 明治大学ラグビー部 田中澄憲監督が講演で語った『明治復活の秘密!』の内容が沁みた

個別に質問させて頂き「今年は早稲田が強いんじゃないですかねぇ」と評価されていたことからも油断大敵。

1年ぶりで蘇ってきた感覚、こなかった感覚

Kick Offを迎え、しばし継続して守勢を強いられ重苦しい展開。それでも敗れた昨年⬇︎と違ったのは、

<< 2018年12月2日投稿:画像は記事にリンク >> あぁ、明治大学ラグビー部。今年はダメだった〜 27-31で平成30年の明早戦を落とす

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明治大学ラグビー部 田中澄憲監督が講演で語った『明治復活の秘密!』の内容が沁みた

明治大学ラグビー部を22シーズンぶりに大学選手権優勝に導いた田中澄憲監督の

会場は、明治大学大学会館

『明治復活の秘密!』と題された講演会に参加。主催は、明治大学OB/OG組織の紫紺クラブ

Facebookのニュースフィードに流れてきた広告に「おっ!」となり、

出典:【明治大学】紫紺クラフ Facebookページ(画像はFacebookページにリンク)

これは貴重な機会と即反応し、指折り楽しみに迎えた当日。

下馬評を覆したゲームプラン遂行

冒頭、天理大学相手の大学選手権決勝の解説ということで、下馬評で(明治大学が)不利と評されていた中、

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