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白井聡さんが紐解く、この時代にこそ読むべき『資本論』の凄み:『武器としての「資本論」』読了

政治学者 白井聡さんの『武器としての「資本論」』を読了。

本書は、まずカール・マルクスが著した『資本論」に関して

“『資本論』のすごいところは、一方では国際経済、グローバルな資本主義の発展傾向というような最大限にスケールの大きい話に関わっていながら、他方で、きわめて身近な、自分の上司がイヤな態度をとるのか、というような非常にミクロなことにも関わっているところです。”(p003)

という古典ながら、今でも十分通用するという位置づけから

” なぜ毎日窮屈な服を着てぎゅうぎゅう詰めの電車に乗って会社に行かなければならないのでしょうか。『資本論』はこの疑問に答えてくれます。

私たちが生活の中で直面する不条理や苦痛が、どんなメカニズムを通じて必然化されるのかを、『資本論』は鮮やかに示してくれます。”(p004)

或いは

“「ヤバかったら、とりあえず逃げ出そう」となれば、うつ病になったり、自殺してしまったりというリスクから身を遠ざけることができます。

さらには「こんなバカバカしいことをやっていられるか。ひっくり返してやれ」ということにもなってきます。

『資本論』を人々がこの世の中を生きのびるための武器として配りたい ー 本書には、そんな願いが込められているのです。”(p004)

と、今『資本論』を読むべき必然性に説かれています。

(ウェビナー参加者向けの)購入本に書かれていたサイン

但し、先月(2020年8月)開催された本書刊行記念ウェビナーで言及のあった通り、

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長谷川博一さんが辿った、肉体をリミットを振り切った三沢光晴選手の生きざま:『三沢光晴外伝 完結編』読了

長谷川博一さん著『三沢光晴外伝 完結編』を読了。

先月(2020年8月)読んだ

<< 2020年8月12日投稿:画像は記事にリンク >> 長谷川晶一さんが迫った三沢光晴選手の最期の瞬間とそれから:『2009年6月13日からの三沢光晴』読了

『2009年6月13日からの三沢光晴』が主として、三沢光晴選手のリング上で事故が起こってしまった日に焦点が当てられたのに対し、

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上念司さんが光を当てた、利権を持つ人々が隠しておきたいこと:『誰も書けなかった日本の経済損失』読了

経済評論家 上念司さんの『誰も書けなかった日本の経済損失』を読了。

先月(2020年8年)開催されたサイン会の ⬇︎

<< 2020年8月9日投稿:画像は記事にリンク >> 上念司さんのサインを貰いにブックスタマ小作店に行ってきた:『経済で読み解く日本史 平成編』サイン会 参加記

会場となったブックスタマ小作店でタイトルに興味を持ち、買い求めていた一冊。

利権を持つ人々、気づかぬ人々

本書は、

” 消費増税による国民の損失は、財務省の利益になる。この点で財務省は「利権を持つ人々」の一員と言えるだろう。

そして、極めて残念なことに「利権を持つ人々」は、全体をよくすることに関心はないのだ。

・・中略・・

実は、消費税増税に限らず、日本や世界を悩ますさまざまな損失の原因はここにある。

背景に必ず存在する「利権を持つ人々」が全体の利益を無視して自己の利益を追求することが大問題なのだ。”(p7)

と冒頭の「はじめに」で問題提起がなされ、

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読書の秋を期待出来そうな 粒揃いし積読6冊

先月(2020年8月)の積読

<< 2020年8月11日投稿:画像は記事にリンク >> 40°の声も聞かれる暑さ訪れる中、積み上がりし積読13冊 1/2 スポーツ、プロレス/格闘技編

計13冊の締めを飾る?!

<< 2020年8月13日投稿:画像は記事にリンク >> 40°の声も聞かれる暑さ訪れる中、積み上がりし積読13冊 2/2 スポーツ、文芸/ビジネス書ETC編

上念司さんの『誰も書けなかった日本の経済損失』を明日には読了見込みで、

上段(l to r):水谷隼『卓球王水谷隼終わりなき戦略 勝つための根拠と負ける理由』, 白井聡『武器としての「資本論」』、竹田恒泰『中学歴史 令和元年度文部科学省検定不合格教科書』, 下段(l to r):内藤哲也『手のひら返し de あっせんなよ ≪内藤哲也のホンネ録≫』, 長谷川博一『三沢光晴外伝 完結編』, 高城剛『高城式健康術55』

新たに積み上げられし、6冊。

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草刈正雄さんが振り返った人生を決めた台本との出逢い:『人生に必要な知恵はすべてホンから学んだ』読了

俳優 草刈正雄さんの『人生に必要な知恵はすべてホンから学んだ』を読了。

Twitterでサイン本販売情報に触れ、

出典:芳林堂書店高田馬場店Twitter(画像はTweetにリンク)

その日のうちに書店に駆け込み、入手していた経緯。

うだるような暑さの中、てくてく歩いて晴れて在庫をget.-

役者 草刈正雄を実現した台本と台詞

本書は、

 第1章 役者は台詞から決まる

 第2章 役者は脚本家から生まれる

 第3章 だから役者はやめられない

 第4章 名台詞ここにあり

という章立てのもと、てっきりホン(=台本)に特化した内容かと思いきや

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元横綱 日馬富士が振り返った逆境を糧にした半生:『全身全霊 第70代横綱、18年間のけじめ』読了

第70代横綱 日馬富士公平さんが、自身の半生を振り返った『全身全霊 第70代横綱、18年間のけじめ』を読了。

Twitterでサイン本販売情報を知り、

東武百貨店池袋本店内の旭屋書店で開催されていた大相撲池袋場所で入手

翌日、買い求めていた経緯。

本書の帯

相撲との出逢い、発奮させた周囲の言葉

帯には「入門から引退までの全てを語る!」とありますが、実際は来日前のモンゴル時代から綴られていて

敬愛するお父様から

“「また柔道留学生募集の大会があるらしい。主催者から参加しないかとの誘いの連絡があったが、もう一回参加してみるか?」”(p30)

との誘いに応じて会場に出向けば

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テリー伊藤さんと佐高信さんが斬り込んだ知られざる創価学会:『お笑い創価学会 信じる者は救われない』読了

評論家 佐高信さんとテリー伊藤さんの共著『お笑い創価学会 信じる者は救われない』を読了。

入手は、(2020年)7月末に開催されたテリー伊藤さんが参加されての

<< 2020年8月1日投稿:画像は記事にリンク >> 「から揚げの天才」オープンイベントでテリー伊藤さんの気さくな人がらに触れてきた

から揚げの天才横浜橋商店街店 開店イベント時に、サイン用に手持ちがなかったことから、

前夜書店に駆け込んで、在庫されていた本書に手が伸びていた経緯。

タブー中のタブー!?

チリー伊藤さんの著書といえば、タブーに切り込む「お笑い」シリーズで、

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酉島伝法さんの唯一無二なる世界観の前に・・:『オクトローグ 酉島伝法作品集成』読了

小説家 酉島伝法さんの短編集『オクトローグ  酉島伝法作品集成』を読了。

Twitterでサイン本販売情報に触れ、

出典:ジュンク堂池袋本店/文芸文庫担当(画像はTweetにリンク)

書体にただならぬものを感じ、当該情報等、売切情報が相次ぐ中、

何とか間に合っての確保.-

まだ在庫されている書店を見付け出し・・ 入手していた経緯。

圧倒的、その唯一無二なる

そのような経緯から酉島伝法さんについては白紙の状態で、辛うじてSFという事前情報を得ましたが

随所に挿入されたイラストから垣間見える世界観.-

読み始めてみると・・

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