伊東潤さんが描いた気骨ある大隈重信の生きざま:『威風堂々(上) ー 幕末佐賀風雲録』読了

作家 伊東潤さんの『威風堂々 (上)ー 幕末佐賀風雲録』を読了。

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出典:紀伊國屋書店 新宿本店Twitter(画像はTweetにリンク)

即反応しての2022年購入の1冊目。

本書は、上・下巻に分かれ、上巻には

 プロローグ

 第一章 気宇壮大

 第二章 意気軒昂

 第三章 疾風怒濤

 第四章 百折不撓

の章立てで、物語の主 大隈重信(八太郎)について

” 腕力が付いてくると、大隈は学問でもめきめきと頭角を現していった。本人の回顧談によると、細かいことや無駄だと思われることを覚えるのが大嫌いで、物事を高所から大掴みする要領のよさを備えていた。”(p17)

との資質を、

” 「突然、志士の時代に終わりが来たんです」”(p276)

という幕末の時間の転換期、

” 貴殿は英語を自在に使い、『万国公法』にも通じている。これから諸外国と対等に交渉せねばならない新政府にとって、最も必要な人材です」”(p285)

と時代を読む先見性から身につけていた語学力に、

” 「この者は極めて優秀ですが、口が達者すぎます。”(p41)

という大隈(重信)評から、

巧みな交渉術を駆使するなど時代を動かしていった知性に行動力に、江藤新平、岩崎弥太郎ら同じ時代を生きた偉人たちとのストーリーが描かれています。

痛快なる生きざま

読前、大隈重信についてのイメージが早稲田大学創立者という点に集約されていて、

購入本に書かれていたサイン

当初は上・下巻で1週間〜10日程度の読書期間を想定していましたが、3日目で既に下巻の第5章まで読み終えるなど、

周囲の人材にも恵まれての大隈重信の生きざまに存分に引き込まれており、更なる展開(史実への関与)に、読後感でどのような感情が引っ張り出されるのか楽しみにしながらクライマックス3章へ。


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