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栗山英樹前監督が記した書を通じ学び遂げたWBC制覇への軌跡:『栗山ノート2 世界一への軌跡』読了

侍ジャパン栗山英樹前監督の『栗山ノート2  世界一への軌跡』を(阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝を決めた日に)読了。

二週前に読み終えた『栗山ノート』は ↓

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北海道日本ハムファイターズ監督在任中に書き上げられたものでしたが、本書は

“侍ジャパンがWBCで優勝したことには、たくさんの意味があると思います。そのなかのひとつに、「これまでの学びを伝える」というものが含まれている、と理解しました。

私を励まし、勇気づけ、奮い立たせ、支えてくれた言葉をもう一度まとめて後世に伝えることは、侍ジャパンの監督を任された私の使命なのだろう、と。”(p7)

と冒頭の「はじめに」に記されている通り、侍ジャパン監督としての舞台裏が、書から引用された言葉を交え振り返られた構成。

“「起こる事項に幸不幸はなく、それをどう捉えてどう生かすかによって、幸不幸が生まれる」と言われます。私は『易経』に収められている「窮すれば、すなわち変ず、変ずれば、すなわち通ず」の心境でした。手を加えられないことはあったけれど、それが変化をもたらし、おのずと道が開けてくる、と。”(p46)

といった(本書らしい)引用された言葉もさることながら

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辻発彦 埼玉西武ライオンズ前監督が振り返ったプロとして貫いたこと:『つじのじつ話 自分らしく、あるがままの監督論』読了

埼玉西武ライオンズ辻発彦前監督の『つじのじつ話  自分らしく、あるがままの監督論』を読了。

「出るかな」と狙っていた店舗イベント後のサイン本販売情報に

出典:三省堂書店有楽町店 X(画像は Post にリンク)

即反応し、入手していた著書。

本書は、

” 本のタイトルも説明しましょう。『つじのじつ話』は、漢字を使えば『辻の実話』です。「僕の本当の姿、思いを書いています」という意味を込めてですが、同時に、上から読んでも下から読んでも『つじのじつ』という遊びも入れています。

奇をてらった内容ではありません。僕が現役選手、コーチ、監督、評論家、そして一人の男として、感じたこと、考えていたことをそのまま書いています。”(初めに)

との前提になっていますが、サブタイトルに「あるがままの監督論」とある通り、

 第1章 つじのスタイル

 第2章 つじのコーチング

 第3章 つじのライオンズ監督時代

 第4章 つじの鎧

 第5章 つじの監督前

 最終章 つじのこれから

と章立てされいて、全85話あるうち18話は監督在任中のお話しで力点置かれているように。

低迷期からリーグ連覇へ

埼玉西武ライオンズというと、個人的にシーズンオフFAの供給源といった印象ありますが、

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栗山英樹前監督が記した書を通じ遂げた成長の軌跡:『栗山ノート』読了

栗山英樹 北海道日本ハムファイターズ前監督の『栗山ノート』を読了。

別本目当てに書店を立ち寄った際、本書サイン本を見つけ、

『#みんな大好き能見さんの美学』サイン本目当てに訪れた際に遭遇出来た2冊

購入に繋がっていた経緯。

栗山英樹前監督というと、WBC侍ジャパンを率いての優勝で再び注目を集めることになりましたが、本書は

“この原稿を書いている時点で、19年のレギュラーシーズンは残り10試合と少しです。”(p225)

北海道日本ハムファイターズ監督在任中に上梓された著書。その元になっているのは

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稲葉篤紀 前侍ジャパン監督が振り返った東京オリンピック金メダルまでの軌跡:『活かして勝つ 金メダルをつかむチーム作り』読了

稲葉篤紀 侍ジャパン監督の『活かして勝つ 金メダルをつかむチーム作り』を読了。

別のサイン本を物色しに書店に立ち寄った際、

僅少となっていたサイン本に反応

本サイン本を見つけ、購入していた経緯。

本書は

 第一章 代表監督就任から五輪まで

 第二章 決戦へ

 第三章 出会った監督たち

 第四章 侍ジャパンの関係者に聞く

 第五章 <対談> 監督という役割  井上康生

という章立てで、(本記事の)タイトルはオリンピックに寄せましたが、実際は稲葉篤紀さんの幼少期から現役選手時のエピソードも掲載されています。

金メダルへの礎、そして分岐点・・

主たるトピックである東京オリンピックについては

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トム・ホーバス ヘッドコーチが東京オリンピックでバスケットボール女子日本代表を銀メダルに導いた取り組み:『チャレンジング・トム』読了

Tom Hovasse:トム・ホーバス バスケットボール女子日本代表前ヘッドコーチの『チャレンジング・トム』を読了。

先月(2022年3月)に開催された

出典:Tom Hovasse ヘッドコーチTwitter(画像はTweetにリンク)

サイン本お渡し会で入手していた著書。

サイン本に使われたマーカーは、黒、金、銀の3色 出典:Tom Hovasse HC Twitter(画像はTweetにリンク)

本書は、

” 私と女子日本代表の選手やコーチ、スタッフが走り抜けた4年間をまとめたものです。第1章では激闘の東京2020オリンピックを振り返り、第2章と第4章では、私たちがどのようにしてチームを作り上げてきたかを24の言葉でまとめています。第3章で私の歴史に触れるのは、女子日本代表を作り上げる上で、私自身の経験が大きく関わっているからです。”(p5)

という内容で、

” 私はよく選手たちに「絶対にヘッドダウンしないで!」と言ってきました。ヘッドダウン。つまり下を向くことです。

悪いプレーをしてしまったからといって下を向いてしまったら、目標に向かって前に進むことはできません。

なんとか足を動かし続けたとしても、よろよろとして、遠回りをするだけでしょう。しっかりと前を向いて進むためにはヘッドダウンしないことが必要です。”(p26)

に、

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井上康生さんが、全日本男子柔道強化チーム監督として賭けた日々:『初心 時代を生き抜くための調整術』読了

井上康生前全日本男子柔道強化チーム監督の『初心  時代を生き抜くための調整術』を読了。

サイン本販売情報に

寒空の下、足早に動いてサイン本を確保

即反応して入手していた一冊。

” いつの時代も壁を突破するのは、創造性に富み、自由で大胆な発想を持つ人だと思います。

目標達成のためには、かつて誰もやったことのない手法を取り入れ、ときに周囲を驚かせます。”(p3)

の一文に始まる本書は

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故北島忠治監督が明治大学ラグビー部に込めた思い:『ラグビー人生五十年/明治大学ラグビーとともに』読了

生前、明治大学ラグビー部監督として長く活躍された北島忠治さんの『ラグビー人生五十年/明治大学ラグビーとともに』を読了。

キーワード検索で、ふと本書を発見し

出典:日本の古本屋(画像は販売後の記載)

稀少性に反応し、入手していた経緯。

読み始める前は、本書出版が昭和49年4月と遡ることから「内容は・・」と及び腰気味な心情もあったものの

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井上康生前監督が全身全霊で挑んだ日本柔道復権への取り組み:『改革』読了

井上康生全日本柔道男子強化前監督の『改革』を読了。

先の東京オリンピックの柔道の戦績に井上康生監督の手腕に注目が集まっていた折、サイン本入手機会を捉え手元に引き寄せていたもの。

ロンドンでの屈辱からリオでの復活まで

本書は、師と慕う山下泰裕さんから

“「康生、おまえはロンドン五輪で屈辱を経験し、今の強化現場をよく知っている。日本代表を立て直したいという情熱も人一倍持っているんだろう?だったらやりなさい。”(p30)

と背中を押され、ロンドン五輪男子代表 史上初金メダルゼロという屈辱から、捲土重来を期したリオ五輪では金メダル2つを含む全階級でメダル獲得までに取り組んだこと中心に書かれています。

具体的には

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