辻発彦 埼玉西武ライオンズ前監督が振り返ったプロとして貫いたこと:『つじのじつ話 自分らしく、あるがままの監督論』読了

埼玉西武ライオンズ辻発彦前監督の『つじのじつ話  自分らしく、あるがままの監督論』を読了。

「出るかな」と狙っていた店舗イベント後のサイン本販売情報に

出典:三省堂書店有楽町店 X(画像は Post にリンク)

即反応し、入手していた著書。

本書は、

” 本のタイトルも説明しましょう。『つじのじつ話』は、漢字を使えば『辻の実話』です。「僕の本当の姿、思いを書いています」という意味を込めてですが、同時に、上から読んでも下から読んでも『つじのじつ』という遊びも入れています。

奇をてらった内容ではありません。僕が現役選手、コーチ、監督、評論家、そして一人の男として、感じたこと、考えていたことをそのまま書いています。”(初めに)

との前提になっていますが、サブタイトルに「あるがままの監督論」とある通り、

 第1章 つじのスタイル

 第2章 つじのコーチング

 第3章 つじのライオンズ監督時代

 第4章 つじの鎧

 第5章 つじの監督前

 最終章 つじのこれから

と章立てされいて、全85話あるうち18話は監督在任中のお話しで力点置かれているように。

低迷期からリーグ連覇へ

埼玉西武ライオンズというと、個人的にシーズンオフFAの供給源といった印象ありますが、

” エースの菊池、打点王の三番打者・浅村、ベテラン捕手の炭谷と主力中の主力の3人ですから、当然、痛かった。特に浅村の穴は大きいと思いました。

さすがにスタートは苦しむだろうと覚悟しながらも、4月を乗り切れば、代わりの選手が力をつけ、形になると自分に言い聞かせながらやっていました。

大きなプラス要素もありました。選手の意識です。2017年の2位で、「俺たちもやれる!」になり、前年の優勝で、さらに「よし!」となっていました。CSに負けたことも、最初は「悔しい」だけでしたが、少ししたら「今度は日本一!」になっていました。”(p122)

と断続的に訪れる中心選手の入れ替えを経ても監督就任前3年連続Bクラスに甘んじていたチームをリーグ連覇に導いていった手腕うかがえる記述に、

辻発彦さんというと名セカンドの印象強いですが

” 僕は社会人時代、主にサード、ショートでしたが、直前の都市対抗で1試合だけセカンドに出ています。補強で呼んだ選手がサードしかできず、セカンドに回っただけです。

たまたま、それが目に留まったようです。セカンドのスタメンがベテランの山崎裕之さんで、後継者を探していた、最初悩んでいた僕への殺し文句も「山崎の後釜は辻君と思っています。ぜひ来てください」でした。”(p158)

という西武ライオンズ入団に至る前から

” 当時の僕の野球人生はいつ切れるか分からない細い糸の上を歩いているようなものでした。”(p148)

とさまざま細かな要因が重なっての紡がれたプロフェッショナルへの道に、失礼ながら

” 2打席目、一死満塁で僕が打席に向かうときです。球場がざわめき、代打のアナウンスがありました。正直に書きますが、「なんだ、これ!」とカッときました。”(p196-197)

と「初めに」に

> 感じたこと、考えていたことをそのまま書いています。

と書かれてある通り赤裸々な思いに言及した箇所に読書中惹き込まれることに ^^

巻末には「日本一の辻発彦ファン」であるとのご子息(辻泰史さん)との親子対談も収録されていて盛りだくさん。

購入本に書かれていたサイン

守備にとどまらない名手

全体を通じて

” 最後は疲れから風邪をひいたりして調子を落とし、パウエル選手(中日ドラゴンズ)に抜かれましたが、打率.333は16年間で一番高い数字です。よくやったと思います。もう少しで両リーグ首位打者だったので、それは惜しかったなと思います “(p204)

と守備にとどまらず(指導者として複数球団に請われた実績に)打撃でも超一流であったことを知らしめられ、さまざま辻発彦さん像を書き換えられた実話集でありました〜


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