総選挙、労働党は半数超の圧勝、中道の受け皿に。嫌われた左右の極論
” オーストラリアの下院総選挙で過半数を上回る圧勝を収めた中道左派の与党・労働党は、トランプ米大統領の再登場で国際情勢が不透明感を増す中で、中道を志向する有権者の受け皿となった。
極端な主張は嫌われ、右派色を強めた保守連合や、急進左派の緑の党といった野党勢力は惨敗した。豪メディアによると、候補者に順位を付ける投票形式での「1」の得票率は、労働党が34.7%、保守連合が31.9%だった。2022年の前回選挙では保守連合が上回っていたが、労働党は2ポイント伸ばし、保守連合は4ポイント近く沈んで逆転した。
パレスチナ自治区ガザの紛争への対応を巡り、保守連合は親イスラエルの姿勢を鮮明にし、ガザ支援の打ち切りを主張。イスラム系移民が人口の約15%に上るシドニー西郊のワトソン選挙区では労働党のバーク内相が大勝した。バーク氏支持の中東料理店従業員の男性(33)は「ガザ支援停止は人道的に論外。豪州が困ったとき、誰も助けてくれなくなる」と保守連合を非難した。
今回落選した保守連合トップのダットン自由党党首は、移民受け入れの大幅制限や、先住民を敬う儀式の削減を求め、多様性の尊重に敵意を示すトランプ氏と重なった。親の代から保守連合の支持者だったという女性(65)は「今は右に寄り過ぎて支持できない」と嘆き、今回は無所属候補に「1」を付けたと明かした。
一方、緑の党は厳格な化石燃料規制を唱える。ガザ問題では親パレスチナを前面に出し、与党と保守連合が推進する米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」にも批判的だ。これらの急進的主張は中道の人々に警戒感を持たれた。”(出典:JIJI.COM)
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ワラビーズ、次期ヘッドコーチにレス・キス 現レッズHC就任
” オーストラリア代表“ワラビーズ”の次期ヘッドコーチが現スーパーラグビー・レッズHCのレス・キス氏に決まった。合わせて今年10月に退任予定だったジョー・シュミットHCとの契約を延長し、来年開催予定のネーションズチャンピオンシップが閉幕する7月末までワラビーズの指揮を執ることが、4月30日にオーストラリアラグビー協会より発表された。
ワラビーズは2023年W杯フランス大会で史上初のプールステージ敗退に終わり、大会後にエディー・ジョーンズHC(現日本代表HC)が辞任。2024年1月よりニュージーランド出身で元アイルランド代表HCのジョー・シュミット氏がHCに任命されていた。
シュミットHC就任後のワラビーズは自国開催の2027年W杯を見据えて、多くの若手選手を起用。昨年のテストマッチで6勝7敗の戦績を残し、将来への期待を抱かせる戦いぶりを見せていた。
59歳のシュミットHCにはてんかんの病を抱える息子がおり、家族との時間を優先したいという意向から、当初は2025年8月初旬のブリティッシュ&アイリッシュ(B&I)・ライオンズ戦までの任期で契約を締結。今年2月に当初の契約を延長し、8月中旬から10月初旬まで続くザ・ラグビーチャンピオンシップまで指揮を執ることが発表されていた。
今回、後任のキス氏がレッズと2026年のスーパーラグビーシーズン終了まで結んでいた契約を全うするため、シュミットHCは2026年7月末まで契約を再延長することが決まった。シュミットHCは来年開催予定の新設大会「ワールドラグビー・ネーションズチャンピオンシップ」までワラビーズを指揮する。
「ワラビーズに関わることができたのは光栄なことです。選手とスタッフは非常に頑張ってくれていますが、数か月後のB&I・ライオンズ戦にむけてさらにハードワークしなければなりません」
「私の家族にとっては、来年7月まで契約延長となったことでシドニーで私と過ごす時間が増えることになりますので、うまくバランスが取れればと思っています」とシュミットHCは語っている。
オーストラリア出身で60歳のレス・キス氏はラグビーリーグでWTBとしてプレーしていた。2001年に南アフリカ代表“スプリングボクス”のディフェンスコーチとしてコーチングキャリアをスタートさせ、2009年から2015年にかけてアイルランド代表のアシスタントコーチを務めた。シュミット氏が2013年にアイルランド代表HCに就任してからは共に代表チームの指導をおこなっていた。
イングランド・プレミアシップのロンドン・アイリッシュのHCを務めた後、2024年からレッズのHCに就任。3季に渡りチームを率いてからワラビーズのHCとなる予定だ。
「オーストラリアのラグビー界にとってかつてないほど期待が高まる時に、来年からワラビーズのHCを務める機会をいただき大変光栄です」と所信を述べたレス・キス次期HC。「ジョーと私には強く長い信頼関係があり、彼がワラビーズに築いてくれた素晴らしい礎をさらに高めていくことを楽しみにしています」と意気込みを語った。
ジョー・シュミットHCが指揮するワラビーズは今年10月25日に東京・国立競技場で日本代表と対戦する。”(出典:RUGBY REPUBLIC)
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日本酒の需要3倍に。酒フェスも大盛況
” オーストラリアへの日本酒の輸入量は2011年以降、約3倍に増加しており、過去10年間で日本酒の最も有望な国際市場の一つに成長しているようだ。業界関係者によると、オーストラリアが近い将来、日本酒輸入国のトップクラスに食い込む可能性があるとみている。
2024年に日本を訪れたオーストラリア人は約100万人に達し、2023年の61万3,062人から大幅に増加。日本酒をお土産に持ち帰る人も増えているという。
シドニーを拠点とする日本酒輸入業者のYoshi Honda氏は、観光によって刺激された需要が輸入の増加につながっているとの見方を示した。Honda氏は10年以上前に日本酒の輸入を開始。市場の成長を目の当たりにしてきた。Honda氏は、「(お客様の数は)輸入を始めた頃から3倍以上、もしかすると5倍以上になっているかもしれない」と話した。
Honda氏が輸入を開始した当初、提携していた酒蔵は2軒だけだったが、今では約16軒の酒蔵とネットワークを構築している。
日本酒の輸出先としては中国と米国が最大で、続いていくつかのアジア市場がある。オーストラリアは急速に上位に食い込んできており、現在は8位だがこのままのペースで需要が伸びれば、将来的にはトップ5に入る可能性もあると専門家はみているようだ。
国内では、数千人を集める大規模な日本酒フェスティバルが開催されており、日本から多くの酒蔵が参加している。2024年にはブリスベンでも日本酒フェスティバルが初めて開催された。”(出典:JAMS.TV)
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アメリカ合衆国への信頼度36%に激減。80%超が高関税反対
” オーストラリアのシンクタンク、ローウィー国際政策研究所が16日公表した世論調査によると、「米国は世界で責任ある行動をしている」との信頼感を持つ豪州人は36%と、前年から20ポイントも激減した。第2次トランプ政権の諸政策に対する反発が原因とみられ、高関税措置には81%が反対した。
調査は3月上中旬に豪州の成人約2,100人を対象に行われた。米国の国際行動に対する信頼度は、第1次トランプ政権末期の2020年には51%だったが、今回は半数を大きく割り込み、06年の調査開始以降で最低となった。バイデン前政権期は56~65%だった。”(出典:JIJI.com)
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失業率 − 2025年3月
” オーストラリア統計局が17日発表した3月の就業者数は前月比3万2,200人増加し、マイナスだった2月からプラスに転じた。
失業率は4.0%から4.1%に上昇したが、市場予想の4.2%を下回り、過去1年間と同程度の水準にとどまっている。 労働市場は引き続き健全だが、金融緩和サイクルは続きそうだ。
スワップ市場では、豪中央銀行による5月の0.25ポイント利下げが完全に織り込まれており、米国の関税が世界的な景気後退懸念を引き起こす中、0.5ポイント利下げリスクも25%程度織り込まれている。
3月の就業者数の増加幅は市場予想の4万人を下回った。2月改定値は5万7,400人減だった。
IG のアナリスト、トニー・シカモア氏は「3月の回復は豪労働市場が中銀を含む多くの想定を上回る強靭性を維持していることを示している」と指摘。ただ、世界的な経済成長の下振れリスクなどから、5月と7月にそれぞれ0.25ポイントの豪利下げがあると見込んだ。”(出典:Reuters)
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自由党、政府職員の在宅勤務禁止案を撤回
” オーストラリアの野党・自由党は7日、政府職員にフルタイムのオフィス復帰を義務付ける計画を断念した。5月3日の総選挙を前に、与党労働党が世論調査で支持を伸ばしていることを受けた。
自由党が先月、生産性向上のため政府職員数十万人の在宅勤務を禁止すると発表したことから、この問題は生活費高騰が焦点となっている選挙の争点に浮上。労働党は通勤費が増加すると反論している。
自由党のダットン党首はチャンネル・ナインとのインタビューで「この政策に関してわれわれは間違いを犯した。それについて謝罪する」と述べた。
このほか、フルタイムのオフィス復帰で影響を受ける女性にジョブシェアリングを行うというダットン氏の提案も、労働党が強く批判。アルバニージー首相は7日、「ダットン氏は労働者の権利を損なおうとしており、特に現代の家族についても、女性と男性が家庭の運営に果たす重要な役割も理解していない」と述べた。
最新の世論調査では、労働党と自由党主導の中道右派連合は支持率がほぼ互角で、生活費高騰の影響を最も受けやすい大都市郊外の浮動議席が勝敗を分ける公算が大きいとみられている。”(出典:
Reuters)
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2032年ブリスベン五輪、大会運営計画を発表。ビクトリアパークに新スタジアム建設へ
” 新スタジアムをめぐっては、ブリスベン・クリケット・グラウンド、通称ガバを改修する提案もあがっていましたが、クイーンズランド州のデビッド・クリサフリ州首相は開催までの残された期間でガバを改修するのが厳しいこと、さらに未来のAFLとクリケットに新たなホームグラウンドを提供したいことを建設の理由にあげました。
しかし総工費38億ドルとされるこのスタジアムについては、「セーブ・ビクトリアパーク」グループが発表前から抗議を行ってきました。
この地域は文化遺産に指定されており、かつては南東クイーンズランド各地のアボリジナルの人々が集まる、重要な場所でした。
また今日の発表では、別の施設の新たな建設や、アップグレードが発表されました。
2万5,000人規模の新たなナショナル・アクアティックセンターが、センテナリープールに建設されるほか、3,000席のアリーナと12の新しいコートを備えたテニスセンターの大規模な改修が進められることも明らかになりました。”(出典:
SBS)
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平均的賃貸住宅、年収13万ドル必要
” 新たな報告から、国内で平均的な賃貸物件に住むには年収13万ドルが必要とわかった。平均収入7万2,000ドルを大きく超える高所得でも、厳しい住宅実情が明るみになった。
手頃な住宅を推進する「Everybody’s Home」のメイー・アジズ広報官は「国内住宅市場のただならぬ状況変化を強調する結果だ」「所属する地域内での生活と勤労を阻害し、人生の大きな選択を遅らせ、社会的結合を脅かす」「かつて安定した年収とされた10万ドルは、家賃が高すぎて都市・地方の両方で厳しい」と述べた。
国内でWA州北部とゴールドコーストの家賃が最も高く、年収10万ドルの半分以上が家賃に充てられる。通常、収入の3割以内に家賃を抑えるのが妥当と考えられてきた。
年収13万ドル以上の高所得でも、シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、さらにセントラル・コーストで家賃が3割以上を占める。年収13万ドルで家賃を3割以内に抑えられる主要都市はアデレード、12万ドルではホバートとダーウィンのみだ。
年収4万ドルの最低レベルでは収入の41~119パーセントが家賃となり、全く持続不可能だ。賃貸のストレスは、もはや低所得者に限ったことでない。”(出典:JAMS.TV)
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる