オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:中国が政治の「乗っ取り」企図、保安機関元トップが警告

中国が政治の「乗っ取り」企図、保安機関元トップが警告

” 中国が水面下で狡猾(こうかつ)に組織的なスパイ活動と利益誘導を駆使してオーストラリア政治体制の「乗っ取り」を企てていると、オーストラリア保安情報機構(ASIO)の元トップが豪紙とのインタビューで警告した。

このインタビューは、今年9月までの5年間ASIOの長官を務めていたダンカン・ルイス(Duncan Lewis)氏のもので、22日付の豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)に掲載された。

ルイス氏がASIO長官退任後にメディアのインタビューに応じるのは初めてだ。

ルイス氏はシドニー・モーニング・ヘラルド紙外信部長とのインタビューで、豪政治関係者は誰もが中国諜報活動の標的となる可能性があり、何年間も気付かれないままにその影響が及び続ける恐れがあると警鐘を鳴らした。

「(中国の)スパイ活動や内政干渉は水面下で狡猾に行われている。その影響が表面化するのは何十年後かもしれないが、その時は既に手遅れになっているだろう。

ある日、目を覚ましたら、我が国の政府が我が国にとって有益でない決断を下していたということになりかねない」

さらにルイス氏は、中国による乗っ取りは政界にとどまらず、地域社会や財界にも及んでいると指摘。基本的に活動の指令はオーストラリア国外から出ているという。

中国による大規模な利益誘導作戦の例としてルイス氏は、豪政党に多額の献金をしている中国人工作員の存在を挙げ、メディアや大学も標的となっていると警告。

「疑心暗鬼を引き起こすつもりはないが、賢明に認識しておく必要がある」と訴えた。”(出典:AFP BB NEWS

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門田隆将さんが問うた新聞が書かない真実:『新聞という病』読了 

作家 門田隆将さんの『新聞という病』を読了。

はじめに」で

” 本書は、産経新聞に連載している『新聞に喝!』と、月刊『正論』に寄稿した原稿をベースに、変貌するジャーナリズムの姿や、

本質を見失いつつある世の中のありようをできるだけわかりやすく切り取り、指摘させてもらった論評集である。

私自身がさまざまな出来事やニュースに接した際に、率直に抱いた感想や見解をそのまま綴ったものと表現した方が正確かもしれない。”(p8)

と紹介があり、

 第一章 朝鮮半島危機に何を報じたか

 第二章 報道は歴史を直視しているか

 第三章 「謝罪」の後の主義主張

 第四章 命より憲法という観念論

 第五章 なぜ「現実」を報道できないか

 第六章 ”ビラ”になった新聞

 第七章 自ら放棄する言論の自由

という章立て構成。

朝日新聞の対峙

全286ページの厚みながら、多くは3ページの分量でさくさくと読み進められます。

書かれてある内容は、朝日新聞に照準合わされた論評が目立ち

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オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:企業の未払い給与額 年間13億5千万オーストラリアドル

企業の未払い給与額 年間13億5千万オーストラリアドル

” オーストラリア企業による労働者への未払い給与額が、合計で年間13億5,000万豪ドル(約998億円)に上っていることが分かった。

特に建設、ヘルスケア、小売り、宿泊施設、食品サービス業界では、21%の労働者に過少支払いのリスクがあるという。

報酬制度が複雑なことや、企業による給与支払いシステムへの投資不足など、複数の要因が影響しているとみられており、連邦政府は罰則の強化を検討している。20日付オーストラリアンが伝えた。

会計大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の試算では、未払い額が最も大きくなったのは建設業界で、年間3億2,000万豪ドルに上った。

地場監視機関フェアワーク・オンブズマン(FWO)によると、2019年に発覚した大企業による給与未払い件数はこれまでに22件となっている。

最近では小売り大手ウールワースが、過去9年間にわたり6,000人の従業員に対し最大3億豪ドルの賃金を支払っていなかったことが分かっている。

ほかには、◆コンビニ最大手セブン―イレブン:1億5,000万豪ドル◆自動車部品販売最大手スーパーチープ:3,200万豪ドル◆宝飾マイケルヒル:2,500万豪ドル◆公共放送ABC:2,300万豪ドル◆複合企業ウェスファーマーズ:1,500万豪ドル――など。

連邦政府は、悪意のある事例について、5~10年の懲役刑を導入する可能性について検討している。

また民事法上の罰則も強化される見通しで、企業役員への制裁措置などが考慮されている。

ほかにも、労働者による労使裁定機関フェアワーク委員会(FWC)への申し立て手続きを新設することが検討されているという。

ポーター司法長官は「多くの企業は、給与支払いの健全化に取り組むよりも、納税額を最小化することに時間を割いている」と批判した。”(出典:NNA ASIA

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野村監督こと野村克也さんが語った長嶋茂雄選手デビュー戦の衝撃:『野球と人生 最後に笑う「努力」の極意』刊行記念 野村克也さんトーク&サイン本お渡し会 参加記

野村監督こと野村克也さんの『野球と人生 最後に笑う「努力」の極意』刊行記念トーク&サイン本お渡し会 に参加。

会場は八重洲ブックセンター本店

最初の30分は出版社(青春出版社)の方との質疑応答で、フリップが用意されていたり、

オールスター戦での通算二塁打数

先日亡くなられた金田正一さんとの思い出であったり、世界一となったプレミア12の選評であったり。

長嶋茂雄選手デビュー戦の衝撃

その中で興味深かったのは、長嶋茂雄さんのプロデビュー時、金田正一さんに喫した4三振。

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オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:ワラビーズ、新ヘッドコーチにデイヴ・レニー

ワラビーズ、新ヘッドコーチにデイヴ・レニー

” オーストラリアラグビー協会は11月20日、同国代表“ワラビーズ”を率いる新しいヘッドコーチに、現在、グラスゴー・ウォリアーズ(スコットランド)で指揮を執っているデイヴ・レニー氏が就任することが決まったと発表した。

グラスゴーの2019-2020シーズンが終わったあと、2020年7月からの3年半契約で、次回のワールドカップ(2023フランス大会)はレニー体制で臨む。

2014年からワラビーズを指揮してきたマイケル・チャイカ ヘッドコーチは、ワールドカップ2019日本大会で準々決勝敗退に終わったあと、辞任を表明していた。

レニー氏はニュージーランド出身で、もうすぐ56歳の誕生日を迎える。

U20ニュージーランド代表ヘッドコーチを務めていた2008年から2010年にIRBジュニア・ワールドチャンピオンシップ(現 ワールドラグビーU20チャンピオンシップ)で3連覇を遂げ、2012年から6年間チーフスを率いてスーパーラグビー連覇(2012、2013年)を達成。

2017年からはグラスゴーの指揮官となり、昨シーズンのプロ14で決勝(準優勝)に導いた名将である。

ニュージーランド人がワラビーズのヘッドコーチになるのは、2008年~2013年に指揮を執ったロビー・ディーンズ氏(現 パナソニック ワイルドナイツ監督)以来2人目。

レニー氏は母国ニュージーランドの代表チーム、オールブラックスの次期ヘッドコーチ候補としても名前が挙がっていた。

「妻と私はこの数か月間、自分たちの将来を考えるのに費やしてきた。私たちの決定に本当に興奮している」と、オーストラリアラグビー協会を通じてコメントしたレニー氏。

「私はプロとして20年以上コーチングをやってきて、どこへ行っても、コミュニティと文化に没頭してきた。ここで変化をもたらすことができると信じている」と語り、ワラビーズ再建に自信をのぞかせた。”(出典:RUGBY REPUBLIC

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筒井康隆さんの「最初で最後」との人生論が痛快だった:『老人の美学』読了 

書店にふらっと立ち寄った際に、サイン本の発売を見つけ、即買いしていた

サイン本発見!で、即レジへ

筒井康隆さんの『老人の美学』を読了。

・・という経緯から、タイトルに即しているであろう内容は一先ず置いといて、という状況で読み始めましたが、

思いの外、

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オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:海外援助予算配分大幅見直しへ

海外援助予算配分大幅見直しへ

” スコット・モリソン保守連合連邦政権は、「我が国の海外援助使途について目的を洗い直したい」として、海外援助予算配分について大きく見直す考えを明らかにした。ABC放送(電子版)が伝えた。

この見直しは海外援助の目的、被援助国、援助額などを現在のオーストラリアの取り巻く世界状況とオーストラリアの外交政策に沿って変更するものと考えられる。

オーストラリアの国民総所得額に対する海外援助額の比率は0.2%と非常に低く、世界的な順位でもかなり低い。そのために根強い批判が出ているが、今回も保守連合政権は海外援助総額で増やすつもりはないとしている。

国際開発太平洋担当大臣のアレックス・ホーク議員は具体的な内容について触れなかったが、「援助プログラムについてすでに話し合いが進んでいる。

目的、戦略、計画など、これまでの路線を見直すことから始める」と語っている。

現在の包括的な海外援助の大枠は2013年に定められており、ホーク議員は、「当然ながらこの6年で状況が大きく変わっており、政府もそれはよく認識している」と語っている。

これまで見直しを求めてきた海外援助機関は今回の政府の展開を歓迎している。

海外援助機関の一つは、「太平洋地域では競争が激しくなっている。

また、アジア地域は繁栄が広がっているが、経済的不平等も大きくなっている。それだけでなく、気候変動が引き起こす気象関係の災害が増えている。

援助の効果を高めるためには適切な計画を編成しなければならない」と語っている。

中国が太平洋地域の島嶼国への援助と影響力を強化しているのに対して、オーストラリアでも危機感が高まっており、

連邦政府は「太平洋セットアップ」政策の一環として太平洋地域諸国への気候変動関係プロジェクトへの予算配分を拡大することがすでに始まっている。

また、インドネシアも東南アジアの経済推進国になっているが今もオーストラリアから巨額の援助を受けている。

見直しは数か月かかる見込みだが、DFAT外からのインプットについては未知数になっている。”(出典:NICHIGO PRESS

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田崎健太さんが迫ったプロ野球ドラフト4位指名選手がプロで輝いた背景:『ドラヨン なぜドラフト4位はプロで活躍するのか?』読了

ノンフィクション作家 田崎健太さんの『ドラヨン  なぜドラフト4位はプロで活躍するのか?』を読了。

先月(2019年10月)に開催された出版記念トークイベントで入手していたもの。

<< 2019年10月31日投稿:画像は記事にリンク >>『ドラヨン』出版記念 田崎健太×川相昌弘×加藤弘士トークショー 「なぜドラフト4位は活躍するのか?」参加記

本書に登場するのは

 CASE 1  桧山進次郎

 CASE 2  渡辺俊介

 CASE 3  和田一浩

 CASE 4  武田久

 CASE 5 川相昌弘

 CASE 6 達川光男

とプロ野球ファンにとってはお馴染みの元選手。

濃淡分かれる「4位」の刻印

上記6選手の幼少の頃から、高校時代をはじめとして学生時代の新聞記事も引用されての活躍ぶりなどから

ドラフトで指名を受けた時など克明に記されています。4位指名について

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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる