小説家 万城目学さんの「週刊文春」誌上での連載がまとめられた『べらぼうくん』を読了。
(2021年)6月、西荻窪の今野書店で開催されていた万城目学さんの『ヒトコブラクダ層ぜっと』刊行記念フェアで
サイン本の中から「どれにしようかな」と、直感的にしっくりきた2冊『べらぼうくん』『バベル九朔』を選択.-
入手していたうちの1冊。
タイトルの「べらぼうくん」とは
” べらぼうとは漢字で「篦棒」と書く。
「あまりにひどい」「馬鹿げている」「筋が通らない」といった意味の他に、端的に「阿呆だ」という意味がこめられているところが気に入った。”(p196)
とのことから書籍化にあたり、連載時のタイトル「人生論ノート」から改題されたもの。
小説家が陽の目を見るまでの日々
本書は、
” 週刊誌でエッセイを連載してみませんか。”(p190)
とのオファーに当初は難色を示されたものの
続きを読む 万城目学さんが振り返った大学受験失敗から小説家になるまでの悶々とした日々:『べらぼうくん』読了 →
作家 伊東潤さんが、終戦直後の沖縄を描いた『琉球警察』を読了。
三度、(伊東潤さんの)サイン本入手機会を得て
狙っていたサイン本を晴れてget.-
手元に引き寄せていた著書。
戦後沖縄の精神的支柱
本書は、戦後、米軍の管理下に置かれた沖縄で、奄美諸島出身で琉球警察に採用された主人公(東貞吉)が、
続きを読む 伊東潤さんが描いた戦後沖縄の瀬長亀次郎さんと志を支えた男たち:『琉球警察』読了 →
筒井康隆先生の『ウィークエンド・シャッフル』を読了。
(2021年)5月末から6月中旬にかけて購入していた筒井先生本7冊のうちの一冊。
本作には
佇むひと
如菩薩団
「蝶」の硫黄島
ジャップ島
旗色不鮮明
弁天さま
モダン・シュニッツラー
その情報は暗号
生きている脳
碧い底
犬の町
さなぎ
ウィークエンド・シャッフル
の13作品を収録。
急展開、カオスな・・
八人組みの主婦団が、金持ち宅にアポなしで往訪し、
“「申し上げにくいんですが、実はあの、わたくし共は泥棒でございます!」”(p34)
の一言から劇的に場面が緊迫していく「如菩薩団」に、
続きを読む 筒井康隆先生が描いたカオスな展開に爪痕残される短篇集:『ウィークエンド・シャッフル』読了 →
筒井康隆先生の『富豪刑事』を読了。
(2021年)5月末から6月中旬にかけて購入していた筒井先生本7冊のうちの一冊。
TVドラマ版は視聴していないものの深田恭子さん主演といった程度は承知、筒井作品の代表作のうちの一作と捉えており、
購入本に書かれていたサイン
サイン本入手機会に飛びついていた経緯。
大富豪の子息(刑事) x ミステリー
TVドラマの主役は女性であったものの、原作では男性。収録されているのは
続きを読む 筒井康隆先生が綴った型破りな刑事が躍動する四篇の推理小説:『富豪刑事』読了 →
週初め、中間記 ⬇︎
<< 2021年8月23日投稿:画像は記事にリンク >> 京極夏彦さんが描いた江戸末期、遠野での化け物騒動:『遠巷説百物語』中間記
をアップロードした京極夏彦さんの『遠巷説百物語』を読了。
その(中間記)後、読み進めたのは
鬼熊
恙虫
出世螺
の三話。中間記の所感で
> 文は平易に分かりやすく
と書きましたが、後半はそのハードルが上がった印象有り。当初は独立した話が六篇と思いきや
大きく影響せずとも登場人物の重複など前話の内容を引用した記述に、そもそも本作はシリーズものの新作との位置付けで
遥かに深い読み方があることに中途から気づかされました。収められている話しは
続きを読む 京極夏彦さんが描いた江戸末期、遠野での化け物騒動:『遠巷説百物語』読了 →
小説家、意匠家 京極夏彦さんの『遠巷説百物語』を読み始めて
歯黒べったり
礒撫
波山
鬼熊
恙虫
出世螺
と六篇収録されているうちの三篇を読み終えたので、そこまでのおさらい。
ふと何かの機会、京極夏彦さんのサインを見て、筆跡に魅了されて程なく、
サイン本、最後の一冊に遭遇。
サイン本販売機会に直面、最後の一冊を確保出来たことで入手していた著書。
未知なる京極小説の世界観
名前は頭に入っていたものの初の京極夏彦さん本で、帯に
「江戸末期の遠野で「化け物退治」が繰り広げられる。」
本書、帯。
とあり、怪談を想定しての読み始め。
続きを読む 京極夏彦さんが描いた江戸末期、遠野での化け物騒動:『遠巷説百物語』中間記 →
週中に、上下巻のうちの上巻を読み終えていた
<< 2021年8月18日投稿:画像は記事にリンク >> 万城目学さんが描いた特殊能力を持つ三つ子の大冒険劇:『ヒトコブラクダ層ぜっと(上)』読了
万城目学さんの『ヒトコブラクダ層ぜっと(下)』を読了。
下巻は、上巻を上回る490ページ、下巻突入時についていた加速感も、さすがにスローダウンしましたが・・
続きを読む 万城目学さんが描いた特殊能力を持つ三つ子の大冒険劇:『ヒトコブラクダ層ぜっと(下)』読了 →
(2021年)6月下旬購入分を差し込みで読み始めた小説家万城目学さんの『ヒトコブラクダ層ぜっと(上)』を読了。
<< 2021年6月27日投稿:画像は記事にリンク >> 西荻窪にある今野書店に行ってきた(伊野孝行さん『となりの一休さん』刊行記念フェア&清水克行教授『室町は今日もハードボイルド』サイン会 参加記
西荻窪にある今野書店往訪時に上/下巻セットでのサイン本販売に珍しさを感じ購入していたもの。
三つ子に与えられし、三様の能力
上下巻で計935ページに及ぶ大作で、
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる