オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:イギリスのEU離脱決定によるオーストラリア経済への影響

イギリスのEU離脱決定によるオーストラリア経済への影響

” 英国の欧州連合(EU)からの離脱決定がオーストラリア経済にもたらす恩恵は、産金企業への投資が拡大するほかは少ないようだ。

一方、EU離脱が確定後のオーストラリア金融市場では、株価下落や対米ドルでの豪ドル安、10年物国債利回りの下落などが続いた。

英国との貿易規模は縮小しているが、今後もオーストラリア経済への影響が続くとみられる。地元各紙が報じた。

英国のEU離脱により回復傾向にある金価格がさらに上昇するとみられる。

金採掘会社エボリューション・マイニングのクレイン会長は「オーストラリアの産金企業への投資の魅力が高まる」と述べ、英国のEU離脱を歓迎した。

一方、英豪系資源大手リオ・ティントや競合のBHPビリトンは中・長期的影響について注視しているとした。

■時価500億$消失

一方、結果が確定した24日には、オーストラリア株式市場の主要指標であるS&P/ASX200の終値が前日比3.2%下落し、時価500億豪ドル(約3兆8,227億円)以上が消失した。

また、対米ドル為替レートで豪ドル安となり、オーストラリアの10年物国債利回りも0.25ポイント下落。

英系証券大手IGマーケッツは「豪ドル安は今後も続く」と述べ、オーストラリア連邦準備銀(RBA)が今後2回の利下げに踏み切る可能性が強くなったとしている。

■製薬やバイオなどに影響

製薬やバイオ、医療機器、IT製品製造、太陽光発電用蓄電池製造にかかわるオーストラリア企業は、EU進出の窓口として英国を利用していたことから、欧州での事業戦略の見直しが迫られる。

また、売上高に占める英国事業の割合が63%に上る投資ファンド運営BTインベストメント・マネジメントなどのオーストラリア企業は、今後の事業の先行きを懸念しているようだ。

■豪首相「懸念ない」

ターンブル首相は、英国のEU離脱がもたらす影響について「世界市場が不安定になり豪ドル安となったが、堅調なオーストラリア経済を懸念するものではない」と述べ、沈静化に努めた。

また2017年の開始準備を進めるEUとの自由貿易協定(FTA)交渉については「フランスやドイツとの関係を強化している」と述べ、予定通り進めていくと示唆した。”(出典:NNA.ASIA

6月24日(2016年/日本時間)昼過ぎに「まさか!」という感じで世界に打電されたイギリスEU離脱のニュースでしたが、

EU離脱に投じた英国民も、そのデメリットについては理解が十分でなかったという背景もあったようです。

離脱という手続きは進められるものの、今後、イギリス、EU双方でメリットのある新たな枠組みが模索されることになるでしょうう。

また、影響についてはオーストラリアに限らず、日本も然りで、事の推移を見守る必要がありそうです。

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出典:東洋経済 ONLINE(画像は記事にリンク)

しかし、投票結果で離脱支持51.9%、残留支持48.1%で、僅差が国際情勢に多大な影響力を持つ、という現実を実感させられたニュースでもありました。

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所
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上記は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所」の6月28日掲載分の記事です。

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