「日本に女性首相が誕生する日 ―トップ&ワースト女性議員は誰か」:古谷経衡さん x 舛添要一さん 特別対談 参加記

前回、読了記をアップロードした

<< 2018年6月13日投稿:画像は記事にリンク >> 古谷経衡さんが斬った女性政治家たち、そして問うたマスコミに有権者の責:『女政治家の通信簿』読了

『女政治家の通信簿』刊行記念 古谷経衡さん x 舛添要一さん特別対談に参加。タイトルは「日本に女性首相が誕生する日ートップ&ワースト女性議員は誰か」。

会場ば八重洲ブックセンター

そもそも『女政治家の通信簿』を手に取ったのは、本イベントに舛添要一前東京都知事登壇を知ったことがきっかけ。

都知事辞任に至った一連の経緯は、一都民として嫌悪に迫る感情を抱きましたが、

時間の経過が感情を落ち着けてくれ、「実際、どんな人だろう?」という関心に、

また、3月の正道会館 石井和義館長に、

<< 2018年3月11日投稿:画像は記事にリンク >> K-1 石井館長にガチンコ最強の格闘家を聞いてみた(『どるから 第1巻』発売記念 石井和義館長&ハナムラ先生&龍造寺慶先生 トーク&サイン会 参加記)

勉強会によく足を運んでいる東京大地塾鈴木宗男新党大地代表&佐藤優先生といった

<< 2018年5月18日投稿:画像は記事にリンク >> 鈴木宗男、佐藤優両先生登壇の勉強会で、朝鮮半島情勢にイラン情勢の見極めに・・ さまざま考えさせられてきた:「東京大地塾」参加記 ⑯

一度、地獄を見た人たちのその後の生きざまに注目しがちな傾向の同一線上に今回の特別対談が位置づけられたものと。

女性議員に次々と付される疑問符

開演後の冒頭は、古谷経衡さんが『女政治家の通信簿』上梓の経緯について

女性国会議員の多くに、「なんでこの人が、国会議員になったんだろうな?」「なんか変な人たち多いよね」といった疑問から

当初は雑誌SAPIOの紙上での企画があり、そこでの反響の多きさから出版に至ることになったと。

進行役の方から、舛添要一さんに水が向けられ、

普段は女性議員も男性と同じく活動しているが、局面が組閣になると、女性の入閣がないと支持率などに影響してくるため、

議員数は少ないのに対して、女性であることから大臣になりやすい事情があると指摘。

選ばれた女性大臣以上と自覚のある男性議員は、「俺の方が優秀なのに、、」といったやっかみが生まれる。

また、政治の世界で女性が頭角を現していくのが難しい背景に夜の会合があり、

料亭が舞台となった場合、お酒が呑めないと場に馴染めないし、仲居さんが女性に給士する状況というのも違和感が生まれてしまうといった側面もあるとのご見解。

また、女性議員が少ないことの一因として舛添要一さんは、小選挙区制度を指摘し、

かつての中選挙区であれば女性候補者も当選圏内に入りやすいが、フェミニズムや専門分野の一点突破では当選圏内に入ることが容易ではないと。

衆議院を中選挙区として、参議院をアメリカのように県毎(各県2名など)で固定するなどすれば、

一気に半分近く(2名とも男性という県が後進とみられる)女性議員は生まれるのではと推量。

なお、一票の格差については改憲せずとも、制度変更は出来得るとの見通しを示されていました。

また、『女政治家の通信簿』で問題の一つとして取り上げられていた右傾化に関して

舛添要一さんは選挙に立候補すると「誰が投票してくれるのだろう?」との不安から、確実に投票に行ってくれる人を探すようになり、

例えば朝日新聞の読者層と重なると思わしき批判的な人たちよりは、右寄りの発言をして有権者の心に訴えた方が、投票行動に結びつけやすいとの分析をされており、印象に残りました。

対談中の一コマ

50分強の対談を経て、質疑応答に。

気分の盛り上がりから終盤で挙手すれば指名を受け、以前、インターネットで目にしていた

小池百合子東京都知事が一期で任を全うし、丸川珠代参議院が自民党から推されるとの見立て↓に関して

出典:デイリー新潮(画像は記事にリンク)

(先々、)望ましい人選について質問させて頂いたところ・・

まず、まともな都政が行われていたのは鈴木俊一都知事時代までであったとご回答。

石原慎太郎都知事の時代に、不規則な勤務形態が定着するなど、完全に行政が歪められたと言及され、

舛添都知事時代、朝から晩まで都庁で職務に従事されていたことに、奇異の眼差しを向けられたとのことで、

具体名を聞くことを出来ませんでしたが、誰であれ行政を普通に遂行してくれる人になって就いて欲しいと。

因みに、小池百合子都知事も、まともな行政にはなっていないとの評価。

ソフトな人あたり、シャープな分析

計70〜80分といった尺であったと思いますが、舛添要一さんの発言内容は明瞭で論理的、イベントを通じて丁寧、低姿勢であったのは印象的でした。

最後、サイン会で自分の順番となった際「いい質問、有難うございました」の一言にも、イメージとは裏腹な人間味を感じ、

特にバッシングに遭われていた頃の人物像とは大きな隔たりを感じました。

サイン会で頂戴した古谷経衡さん、舛添要一さんご両名のサイン

都民をはじめ国民の心が離れていったのは主として金銭感覚で、この部分、相容れぬ感情は捨てられずも、

専門性が高次に統合された上での発言の数々は、学者、政治の世界で突き抜けるべくして、突き抜けられたんだなと実感

他方、古谷経衡さんはロッカー然とした風貌ながら、疑問を持たれたことに対して一つ一つ手がかりを積み重ねられ、共感できる結論を導き出していくプロセスは興味深く、

今回の女政治家とば別途、次にご興味の向かった対象で同様のプロセスに浸れる機会が巡ってくれば楽しみにしたいです。


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