一般社団法人 mother ha.ha 代表理事(吉本興業ホールディングス前代表取締役会長)大﨑洋さんのエッセイ集『あの頃に戻りたい。そう思える今も人は幸せ』を読了。
都内の書店で本書の発売を知り、「サイン本で欲しいなぁ」と狙いを定めていた折、X 発信で入荷情報を把握、(2025年)4月下旬の大阪日帰りの予定に合わせ

(サイン本を)入手叶えていた経緯。
本書は、月刊『Hanada』に掲載された「らぶゆ〜銭湯」の加筆・修正に、特別対談を加え書籍化。見返しに
” 辛いとき、心が折れそうなとき、あの頃に戻りたいとき、人はほんとうの幸せに気づける。”
と書かれてある内容に準じて、
” うむ? アレ! お〜〜ッ、この本、私が二十才の頃に古本で買ってまた古本屋に売りに行った、あの本やん!! エンピツで書き込んだ当時の自分の字が残っていた。巡り巡って半世紀をかけてアマゾン経由で戻ってきよった。”(p189)
といった日常に、
” その直前の放送で豚が食べ物を食いちらかすコントがあった。スタジオの片隅でそのコントが成立してゆくさまを見ながら、人間心理の深い底を垣間見た気がした。ただひとりボクだけが感じたのかも知れないけど。
「アカン!」「このままコントを作り続けていけば、間もなく松本人志の身も心も崩れていく」
どうしよう、この流れを止める訳にもゆかず、それは私と出演者との別れになるかも知れないと感じた。
狂気と笑いが同義になり、行き着くところまで行ってしまう。あとに残るのは、死というオチしかないのだろうかと・・・。
そんな恐怖と決意のただ中で突然、「ごっつええ感じ」は終る。”(p139)
という回想に、軽やなタッチで近況に過去のシーンが綴られています。巻末の
” 大﨑 ほんまに紳ちゃんは洋之助・喜多代師匠のところでよかったよなあ。
紳助 俺、よそやったら絶対あかんかったよ。もちろん弟子やから厳しくされるし、どつかれたりもしたけど、「まともにならんでええよ」って、あまり厳しくすると真人間になってしまって使い者にならんのよ。”(p282-283)
といった島田紳助さんとの対談も収録されており、読みどころに。
経験から得られた学び
大﨑洋さんの著書は ↓

以来。読み始めた際は「あれ、大﨑洋さんの文ってこんな感じだったっけか?」と少々違和感を感じたものの、程なく薄れ
” あの頃あった居場所は、もうとうの昔に無くなっている。新しい居場所を作る、探す、旅に出る、出会う、くり返し見つけようとする。我慢すれば、いつかは見つかる居場所。あの頃、母が教えてくれたこと。”(p147)
と前著(『居場所。』)と通底する価値観を踏まえ、全編を通じ

読者の背中を押してくれるような感覚を(読書中から)読後に至る間に得られました。