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大前研一さんが処女作で問うた「日本人のよりかかり的思考」とは?:『悪魔のサイクル』読了

 

大前研一著『悪魔のサイクル  2013年新装版』を読了。

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サイモン・シネックが説き明かす「WHY」から始まる世界:『WHYから始めよ!』読了

 

サイモン・シネック『WHYから始めよ!』を読了。

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WHY ⇒ HOW ⇒ WHAT が導くもの

「訳者あとがき」(訳者:栗木さつきさん)に・・

” さまざまな分野・業種の専門家を招いた講演会の動画を無料配信しているアメリカの人気サイト TED.com に、

二〇〇九年にワシントンでおこなわれたサイモン・シネックの講演会のようすがアップされると、大きな反響を呼んだ。

その後、この動画は記録的な閲覧数を誇る人気動画となった。 ・・中略・・

さまざまなレビューサイトでも、「動画で見て関心をもち、本書を購入した。すごくインスパイアされた!」” (p259)

とあり、正に自分はその経緯で本書を読みましたが、動画に本書のエッセンスが凝縮。言葉にすると同じく「訳者あとがき」の

” 行動を起こすときには、自分のWHY(大義、理想)を明確にし、そのれ軸にしてすべてを始めなければならない。

それができて初めてHOW(手法)を考えることができ、その結果、WHAT(成果)をあげることができるのだ。” (p260)

となります。

人は世界観にインスパイアされる

TED.comの映像を補完する役割を果たしてくれる本書でしたが、具体例を引用すると

Apple社の場合、

” アップルの言動はすべて、かれらの信念を具体的なかたちにした証拠となっている。

私が本書でよくアップルを引き合いにだすのは、アップルが厳しく自分たちのHOWを実行し、そのWHATにつねに一貫性が見られ、

好き嫌いはあっても、私たちがアップルのWHYをきちんと把握しているからだ。 ・・中略・・

大切なのは、WHATやHOWではない。HOWとWHATが、WHYと一致しているかどうかが肝心なのだ。” (p192)

think different apple

 

キング牧師の場合、

” キング牧師には強い信念があった。アメリカには変化が必要だと、わかっていた

WHYを明確にもち、目的意識を強くもっていたからこそ、とても勝ち目がないと思われる戦いに挑みつづける力とエネルギーを維持した。”

彼のように考えている人はほかにもいたが、敗北が度重なるとその大半が挫折した。 ・・中略・・

この国を真の意味で支える公民権を実現させるためには、集会にあらゆる人間を集める必要があった。

単に法案を通過させるだけではなく、国そのものを変えねばならない。「しなければならないから」ではなく、そう「したいから」、

夢を現実にするために国じゅうの人々に集結してもらえれば大きな変化を起こすことができる。 ・・中略・・

彼の信念は、公民権運動そのものより大きかった。彼はすべての人類について語っており、

人類がどう互いを扱うべきかを述べていた。もちろん、キング牧師のWHYは、彼が生まれた場所、時代、肌の色などの条件が組みあわさって形成された。

しかし、キング牧師にとって公民権運動は、自分のWHY、つまり人間は平等であるという信念を実際のかたちにするための理想的な基盤だった。

聴衆は彼の信条に耳を傾けた。そして彼の言葉に胸を打たれた。彼の信念を共有した人たちは、その信念を自分のものにした。 ・・中略・・

そして一九六三年の夏、二五万もの人々がリンカーン記念館の階段の上でキング牧師がおこなう演説を聞こうと集結した。

「I have a dream 」(アイ・ハブ・ア・ドリーム) で始まるあの演説を。

しかし、そのうちの何人がキング牧師のために集まったのだろう?

ゼロ。かれらは自分たちのために集まったのだ。そう、だれもが信じていた。アメリカをよりよい国にするうえで自分たちが一役買うチャンスだと考えたのである。

自分たちの価値観や信条が反映された国で暮らしたいと望んでいたのは、ほかならぬかれらであり、

だからこそキング牧師のスピーチをきくために八時間もバスに揺られ、八月半ばのワシントンの陽射しの下にやってきた。

自分の価値観と信条が反映される国に暮らしたいと望んでいたのはかれらだった。” (p150-152)

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Martin Luther King, Jr

 

WHYを原点にする人たち

人をインスパイア出来るリーダーは、自分の信条を代弁してくれる(/ 世界観を表現してくれる)人で、その人が信じているものを体現している人。

サイモン・シネックが編み出したゴールデン・サークルの概念では、(世の大多数の人がWHATから思考する中で)WHYから思考する人。

概念が実例をもとに説き明かされており、近年読んだ本の中でも上位に位置する「また読みたい」の思いを抱かさせてくれる一冊でありました。

 

サイモン・シネックがリーダーの本質を説き明かすゴールデン・サークルって?:『WHYから始めよ!』中間記

 

先週、ビジネスプロトタイピング講座に登壇された兼元謙任さんの講義で引用のあった

サイモン・シネックのゴールデン・サークルがマイ・ブームで連夜、TEDでのプレゼンテーション(動画)に見入っている次第。

amazonで検索すれば本も出版されていて、先日途中下車して購入。111ページ(/261ページ)まで来たので、中間記。

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宮本慎也さんのプロ野球人生を一流にした恩師との対話:「歩 − 私の生き方・考え方 −」読了

元プロ野球選手、東京ヤクルト・スワローズで活躍された宮本慎也さん著『歩 ー私の生き方・考え方ー』を読了。

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宮本慎也さんに学ぶ「個の厳しさ」とチームを牽引するリーダーシップ:「歩 − 私の生き方・考え方 −」読み始め

 

元東京ヤクルト・スワローズの宮本慎也さん著「歩(あゆみ)ー 私の生き方・考え方 ー」が半分弱のところまで来たので、振り返り。

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ジム・コリンズに学ぶ、経営者の至高の資質②:『ビジョナリー・カンパニー』読了

 

『ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則』を読了。

 

約350ページの分量に腰が引け気味でしたが

最後の4分の1程度は注釈であった事から、一般的な書籍(180〜200ページ)より、若干集めといった程度。 続きを読む ジム・コリンズに学ぶ、経営者の至高の資質②:『ビジョナリー・カンパニー』読了

ジム・コリンズに学ぶ、経営者の至高の資質:『ビジョナリー・カンパニー』読み始め

 

春くらいから著書名を耳にするようになって、ちらちらと気になっていた『ビジョナリー・カンパニー』を読み始め。

シリーズ化されている中で、手に取ったのは中でも最も評判良く聞こえた『ビジョナリーカンパニー② 飛躍の法則』

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ピーター・ティールが起業家に問う「7つの質問」:『ゼロ・トゥ・ワン』読了

 

時代を動かす、「0から1へ」の原点

恐らく今、ビジネス書カテゴリーで話題の書、ピーター・ティール著『ゼロ・トゥ・ワン』を読了。

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