「novel:小説」カテゴリーアーカイブ

畠山健二さんが描いた江戸に生きた人たちの心意気感じられる三篇:『新 本所おけら長屋(一)』読了

作家 畠山健二さんの『新 本所おけら長屋(一)』を読了。

(2024年)8月末に舞の海秀平さん目当てで参加した

<< 2024年8月31日投稿:画像は記事にリンク >> 『いよっ!えどっこだねぇ』発売記念トークイベント ふくだのぞみさん × 畠山健二さん × 舞の海秀平さん 参加記

イベント↑に畠山健二さんの登壇もあり、おけら長屋シリーズについては従前から承知しており、イベント後、今回が良いきっかけと買い求めていた経緯。

本書には

 第一話 まんてん

 第二話 みかえり

 第三話 にたもの

の三話を収録。

シリーズの軸となるのは

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京極夏彦さんが描いた この世に居るはずのない男を巡るミステリー:『狐花  葉不見冥府路行』読了

小説家 、意匠家 京極夏彦さんの『狐花  葉不見冥府路行』を読了。(2024年)8月末に開催された

<< 2024年9月1日投稿:画像は記事にリンク >> 京極夏彦さんの世界観 映像で初体感:『了巷説百物語』発売記念&新作『狐花』発売記念イベント 参加記

『了巷説百物語』発売記念&新作『狐花』発売記念イベントの終演後の物販でサイン本を購入していたもの。

終演後に販売された『了巷説百物語』及び『狐花 葉不見冥府路行』サイン本

同イベントで京極夏彦さんが本書について、歌舞伎での上演依頼を受け応諾し「それでは台本を」「え?  台本・・」という経緯で本書が書き上げられた経緯と承知。

本書は

 死人花

 墓 花

 彼岸花

 蛇 花

 幽霊花

 火事花

 地獄花

 捨子花

 狐 花

の九話を収録。最初は花に絡めた短編集と思いきや

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万城目学さんが京都での摩訶不思議を描いたミステリー 二篇:『六月のぶりぶりぎっちょう』読了

万城目学さんの『六月のぶりぶりぎっちょう』を読了。

6作目にして遂に万城目学さんとの対面叶った七夕

(2024年)七夕に開催された本書刊行記念サイン会で入手していた著書。

収録されているのは

 三月の局騒ぎ

 六月のぶりぶりぎっちょう

の二篇。帯に目をやると

> 直木賞受賞シリーズ第2弾

とあり、昨秋(2023年11月)、シリーズ第1弾にして

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真山仁さんが描いた政治権力闘争の内側:『当確師 正義の御旗』読了

小説家 真山仁さんの『当確師  正義の御旗』を読了。3年前(2021年3月)に読んだ

<< 2021年3月23日投稿:画像は記事にリンク >> 真山仁さんが迫ったロッキードという名のミステリー:『ロッキード』読了

『ロッキード』が印象に残っており、同書著者 真山仁さんの新刊&サイン本入荷情報に反応していて入手していた経緯。

『ロッキード』の余韻に導かれ、サイン本が決め手となり購入

8月も3週間が経過し、月間初の読了記で、登場人物の多さに、各人の思惑を絡めるとハイペースで読むべきでしたが、

話しの筋を帯裏面から一部拾うと・・

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伊東潤さんが描いた江戸に生きた人たちの窮地と心意気:『江戸咎人逃亡伝』読了

作家 伊東潤さんの『江戸咎人逃亡伝』を読了。

サイン本入荷情報に反応し、

通算10作目となる伊東潤さん(サイン)本.-

入手していた著書。

本書は、

 島脱け

 夢でありんす

 放召人討ち

の3話を収録。

島脱け」は、一代限りの武家奉公人が主人に見込まれ行った闇仕事から

” 政恒が語るところによると、安永六年(一七七七)田沼意次に連なる勘定奉行の石谷清昌は、江戸市中に流入した無宿者の処置に困っていた。そこで片っ端から無宿人を捕らえて佐渡に送り込む計画をぶち上げた。”(p11)

激務を課される佐渡送りの憂き目に遭い、繰り広げられる決死の脱出劇。

夢でありんす」は、

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池井戸潤さんが田舎町舞台に描いた迫真ミステリー:『ハヤブサ消防団』読了

池井戸潤さんの『ハヤブサ消防団』を読了。発売当初見送っていたサイン本が

アキラとあきら 上』購入時に「今回は1冊で・・」と見送っていた『ハヤブサ消防団』サイン本、夏に入手機再訪で少数在庫されていた1冊を確保.-

ドラマ化にあたり、再び書店にサイン本が並んだ機会を捉え入手していた一冊。

田舎町、限られる人間関係の中で・・

本書は華々しく文壇にデビューしたミステリー作家が、父の葬儀後、かつて祖父母が暮らしていた空き家となった家を訪れ、

“「この家こそ、オレが住むべき場所じゃないのか」

この土地こそが、いまのオレが必要としている場所だ。立ち返るべき原点なのだ、と。”(p015)

と目を見開かされ、舞台となる「ハヤブサ」に転居。その後、程なく・・

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万城目学さんの京都舞台に胸をキュッとさせられる短編二篇:『八月の御所グラウンド』読了

小説家 万城目学さんの『八月の御所グラウンド』を先月(2023年10月)末読了。

サイン本販売情報に

出典:紀伊國屋書店 新宿本店 X(画像は Post にリンク)*画像は一部加工

反応して夏に入手してした新刊。

『あの子とQ』↓以来、約1年ぶりの

履歴を辿ると・・『バベル九朔』から3年連続しての10月に万城目学さん本でした << 2022年10月12日投稿:画像は記事にリンク >> 万城目学さんが描いた見た目普通の女子高生吸血鬼と監視役Qのほろっとさせられるストーリー:『あの子とQ』読了

万城目学さん本で通算5作目。(万城目学さんとの)出会いが

<< 2021年8月22日投稿分:画像は記事にリンク >> 万城目学さんが描いた特殊能力を持つ三つ子の大冒険劇:『ヒトコブラクダ層ぜっと(下)』読了

と超大作であったため、(買ってはいたものの)読み始め前は弩級のボリュームを覚悟していましたが、本書は

 十二月の都大路上下ル

 八月の御所グラウンド

の二篇を収録。計204ページと軽量?で

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重松清さんが描いた空き家となった我が家を巡って錯綜するさまざまな思ひ:『カモナマイハウス』読了

小説家 重松清さんの『カモナマイハウス』を読了。

(2023年)7月、サイン本販売情報に反応して

「あれば買おう」と思って入店し、数点ストックされていた在庫確保.-

入手していた経緯。

4年半りとなる重松清さん本  << 2019年4月24日投稿:画像は記事にリンク >> 重松清さんが読み手に問うた働くこと、そして生きること・・:『ニワトリは一度だけ飛べる』読了

本書は、

” 総務省の調査によれば、全国の空き家数は二〇一八年の時点で八百四十九万戸だという。

「大阪府の人口が八百八十万人ぐらいだから、空き家一軒に一人ずつ住んだとしても、ほとんど入っちゃうわけですよね。二人とか三人で住むんだったら、大阪府がまるごと入ったあと、まだすごく余っちゃって・・」”(p13)

という空き家を題材に構成されたストーリー(小説)。話しの筋は・・

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