オーストラリア ライフスタイル & ビジネス研究所:抱擁で癒すジェシカ・オニールさんのカドルセラピー

抱擁で癒すジェシカ・オニールさんのカドルセラピー

” 愛する友人や家族に優しく抱きしめられると、心の不安や緊張がほどけ癒された気分になることだろう。

しかしオーストラリアには「プロのハグ」を仕事にし、赤の他人にハグをセラピーとして与えている女性がいた。『Mirror』などが報じている。

クイーンズランドのゴールドコーストにあるスタジオで、クライアントにカウンセリングを行う傍ら優しく抱きしめるセラピーを施すのは、3児の母ジェシカ・オニールさん(35歳)だ。

ジェシカさんは20歳の時にマッサージセラピーを始めて以来、フィットネスインストラクターや栄養士、カウンセラーの道にも進み、この10年間は「人に触れることで、その人が抱えている悩みや痛みを感じることができる。

普段は感情を出さない人でも触れられると硬い殻を破って気持ちを打ち明けてくれる」として、マッサージセラピストおよびカウンセラーとしてキャリアを積んでいる。

そんなジェシカさんがカドル(抱擁)セラピーを始めたのは、今から半年ほど前のことだ。カドルセラピーを初めて耳にしたのは6年前で、

その時にもやってみたいという気持ちが湧いたが、周りから「クレイジーなセラピー」だと言われた。しかしジェシカさんは、この仕事を何より楽しんでいる。

クライアントの年齢は18歳~85歳と幅広く、性別や既婚・未婚を問わず、身体的障がいや精神疾患を抱える者、単に孤独な人など誰でもOKで、1時間のセラピー費用は80豪ドル(約6,500円)となっている。

他にもカウンセリングとハグで110豪ドル(約8,900円)、お茶を飲みながら友人のように接して優しく抱きしめるコースは150豪ドル(約12,000円)というように様々なコースがあるそうだ。

クライアントのほとんどは35歳以上の男性だが、最近では中年女性やデジタル社会に孤立感を感じながら生きる若者、性依存症やポルノグラフィー依存症に陥っている人もジェシカさんのハグを求めてやって来るという。

優しく抱きしめることにより癒されて心を開くクライアントは多いらしく、ジェシカさんはこのように話している。

「私自身、人を優しく抱きしめることが大好きで、普段から愛情表現が豊かなタイプなんです。私の母がとても愛情溢れる人で、幼い頃は母のハグでずいぶん癒されました。

どんな悪いことが起こっても、母が優しく抱きしめてくれるといつも大丈夫だという気持ちになれました。カウンセラーになって、クライアントはもっと求めていると気付いたのです。

彼らの心により近づくためにカドルセラピーを始めました。ハグしたクライアントからはいつも素敵な反応が返ってきます。ハグすると、心を開いたクライアントの不安や緊張が溶けていく様子が私にもわかるのです。

胸のうちを曝け出してくれると、私も彼らの核心に触れることができ、どのように癒しを与えればいいかがわかりますから。単なるマッサージやカウンセリングよりも得るものは大きいですね。」

誰かと繋がりたいという気持ちを抱えながらも、孤独やうつ、不安を抱いている人々がジェシカさんのもとを訪れ、優しいハグに癒されている。

ジェシカさん曰く、99%のクライアントが礼儀正しく分別をわきまえており、夫ジェイソンさん(34歳)もジェシカさんの仕事を心からサポートしているようだ。

「夫も私と同じように愛情表現が豊かな人で、家で私を優しく抱きしめてくれます。私たちが強い関係を築けるのは、そうした愛情表現があるからだと思います。」

プロのカドルセラピストとして推定年収79,000豪ドル(約640万円)を稼ぐと言われるジェシカさん。

このニュースを知った人からは、「へぇ、他人にハグするだけでそんなに稼げるものなんだね」「ハグだけでその値段って、ちょっと取りすぎじゃない?」「1時間もハグし続けるっていうのがちょっと変。

ハグって普通は10秒ぐらいだよね!?」「才能と呼ぶべきかどうかはわからないけど、それを仕事にできることは素晴らしいとは思う。

だけど、私にとってハグというのは、愛する人や特別な人から貰うもの。赤の他人にハグしてもらっても不愉快に感じるだけだし、お金を払ってまでしてもらいたいとは思わないわ。

でもクライアントがいることだし、頑張って」「ハグにお金を払わなきゃならないような社会になっているというのが、なんだか悲しい」「クライアントには、ハグを交わす友人や家族がいない人が多いってことだよね。それも悲しいね」といった声があがっている。”(出典:Techinsight

「ハグ」という言葉、表現が、日常会話の中で一般的に用いられるようになって久しいですが、

まだ、その(真の?)効用は浸透していなかったということでしょうかな。

オーストラリア ライフスタイル & ビジネス 研究所

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上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2018年9月3日分の掲載記事です。

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