オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:電力需要が過去最低、再生エネルギー改革を後押し

電力需要が過去最低、再生エネルギー改革を後押し

” オーストラリアの全国エネルギー・マーケット(NEM)で10月第1週の週末に、電力需要が過去最低水準に落ち込んだことが分かった。

再生可能エネルギーへの移行が進む中、こうした需要の減少は、老朽化した石炭火力発電所への廃業圧力を高めるほか、エネルギー改革を後押しするとみられる。7日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。

NEMでは3日に電力需要が1万3,972メガワットに落ち込み、2006年にタスマニア州がNEMに参加して以来初めて、最低使用需要の1万4,000メガワットを下回った。

需要が大きく減少した8月に比べて221メガワット少なく、再生可能エネルギーが需要の55%を満たした。

エネルギー市場の管理・運営を担うエネルギー市場オペレーター(AEMO)は需要の落ち込みについて、温暖な春の気候に加え、家屋の屋根に取り付けられた太陽光パネルからの電力供給が大きく伸びたためと説明。

NEMでは先月、需要減を背景に電力卸売価格が28%下落したという。

AEMOのウエスターマン代表は、NEMにおける電力需要がさらに減少するとの見方を示すとともに、低需要の中で電力供給網を運営することを「低速で進む自転車」に例え、従来の火力発電所から慣性的に供給されていた電力が途絶えれば、システムの安定性が損なわれると指摘していた。”(出典:NNA ASIA

日本では、まだ掛け声的なレベルで再生可能エネルギーへの移行はこれからといった捉えでいましたが、オーストラリアは既に移行期 & 着々と進行している実態に少し驚かされました。

上記はFacebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」の2021年10月8日分の掲載記事です。

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