プロ野球解説者 江本孟紀さんの『べンチには年寄りを入れなさい』を一昨日読了。
(2025年)10月下旬に開催された

本書重版記念トークショーで入手していた経緯。
この本は、
” 長い年月をかけてつくり上げてきた日本プロ野球、その伝統的な価値観や慣習を全否定するかのような風潮に、「本質を見る目を失うな」と警鐘を鳴らしたい。
本書では、アメリカ(MLB)との関係性、責任者(監督)のあり方、メンバー(選手)の精神性、本質を見誤った政策(ルール変更など)などに焦点を当てて、プロ野球のこれまで、現在、そして未来について語りたいと思う。”(p4)
との思いを礎に、締め(の おわりに )に
” 共感してくれる人もいれば、そうでない人もいるだろう。”(p189)
とある通り、江本孟紀さんの
” 過去、NPBのコミッショナーは法曹界から招聘するケースが多かった。12球団の利益や主張が食い違い、紛争になったときに中心的に解決してくれる「法の番人」を期待してのことだった。ただしそれが「読売新聞グループの人事」だったのは周知の事実であり、そうなると公正ささえ怪しいところがあった。”(p32)
NPBの将来性を見据えての提言等に同意、或いは内容によっては否という部分ありつつ
” この年はシーズン当初からひどい仕打ちを受けた。キャンプでもオープン戦でも、監督からも投手コーチからも先発なのかリリーフなのか明言がない。調整登板の機会もない。結局、シーズンに入っても場当たり的に先発もリリーフもやらされた。
そして8月の終わり、溜まっていたフラストレーションがついに爆発し、私のプロ野球生活は終わったのだった。”(p117)
という今も語り継がれるプロ野球界事件簿の振り返りに、

” すでに私は現役を退いてはいたが、話しは聞いている。時が過ぎてすでにプロ野球はクセ盗み、サイン盗みが全盛期。しかし天才型の吉田さんは、そんなことは思いも寄らない。そこで吉田さんの知らぬところでコーチたちが自由に情報戦を展開、それが見事に成功し、阪神打線は打ちまくり、日本一になった。”(p98 l 註:吉田さん=吉田義男元監督)
と、江本孟紀さんの本は何冊も読んできたつもりも初めて知らされたように感じられた記述に読み応えを得ながらの読書となりました。











