松坂大輔さんが振り返った「怪物」と呼ばれ、期待を背負い格闘した日々:『怪物と呼ばれて』読了

先週末、中間記↓をアップロードしていた松坂大輔さんの

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半生記、『怪物と呼ばれて』を読了。

ケガとの対峙、そしてこれから

読み進めた後半

目次:本書後半

第10章 前夜ー2005年第18章 感謝ー2022年〜未来 には

” 本来は選手会長としての挨拶だけで、個人的なことを言うつもりはなかった。自分の口からメジャーに行くことを前提に話をすることはご法度であることは、何度も言い聞かせたつもりだったが、西武ライオンズの仲間や、何よりファンの方々を前に、報告したいという思いが勝ってしまった。”(p182)

という小学校の卒業式時に言葉にしていたとの「100億円プレーヤー」を有言実行する形で活躍の場をMLBに移したところから

” イチローさんからは「バッピ(バッティングピッチャー)」みたいな球投げるんじゃねーよ」と言われたが、僕はそんな球しか投げられなかった。ただ、試合後のドクターの診察では異常はないと告げられた。”(p244)

と遡れば

” 中学生の時の成長期に「有痛性分裂膝蓋骨」になっても、そのまま練習していた。学生時代もプロになってからも、右膝が痛くて、曲げられなくて正座ができないこともあったが、それは交通事故の影響だろうと思っていた。だが、原因は中学生の時にしっかり検査しなかったからだと後で気がついた。

右膝の痛みが抜けないので、精密検査をしたら、医師に「膝の皿が割れてるよ、これはずいぶん昔の骨折。よくこれで野球を続けてこれたね」と言われたのは、7月の引退発表後だった。骨折をした状態で、高校、プロと野球を続けていたなんて、自分のことながら衝撃だった。”(p290)

とキャリアに付き纏い、年を追うごとに色濃くなっていったケガとの戦い・・ 。この部分、

” その経験をどう野球界に落とし込んでいくか、僕のように怪我をしてから取り返そうとしても、なかなか取り返せないことは多い。あの時こうしておけば・・・という後悔がないよう、選手を守るにはどう組織を作るべきか、選手のパフォーマンスが向上すればするほど、同時に考えていかなければならないことである。”(p290)

と目次にも掲げられた「未来」に関わってくることとして示唆されていますが、

入手本に書かれていたサイン

引用外で知られざるエピソードも豊富に盛り込みながら、約300ページ。

高校生の時から時代を築き、その名を広く知らしめたアスリートの中間経過と今後に見据えること。現役選手後の松坂大輔像を如何に築いていくのか、読後本を閉じ、その姿に注目したく感じさせられました。


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