おいでやす小田さんの
” 芸人として人気が出たら。全国的に知ってもらえるようになったら。仕事をたくさんいただけるようになったら。僕は幸せになれると思っていた。
しかし、そうではなかった。”(p002)
と20年近くに及んだ下積みから一躍M-1グランプリ2020 準優勝でお笑い界で頭角を表すも次第に抱いた違和感から、YouTubeのご自身のチャンネル:おいでやす小田 どストレートチャンネルで回をを重ねた対談企画の書籍化。
序盤は淡々と読み進めていたところ、7人目のトレンディエンジェルたかしさんの
” たかし:ストレスが本当にわかんないんですよね。”(p067)
に
” たかし:SNSで悪口書かれて悩んでるとかも意味わからない。だって「知らないやつ」でしょ。
小田:そうやねんけど・・・。
たかし:逆に「バズったぜ」とか言って喜んでる人も意味わからない。”(p067)
或いは
” たかし:嫌なことがないんで。”(p070)
と完全に振り切れた発言が複数回飛び出してから、俄然記載されている記述に引き込まれていきました。
登場する方々はバラエティ番組のフォローに、劇場を訪れることもしていない自分にとってもお馴染みのお笑い芸人さんで、

それぞれお笑いの世界で突き抜けられた分、一般より幸せ度は高い印象を抱きつつ、おいでやす小田さんが ↓

刊行記念イベントで指摘されていたことですが
” 小田:ここで話してくれる芸人がよく言うねん。「人と比べない」がまず幸せの条件。”(p098)
という複数人の言及から導かれた大前提に、

おいでやす小田さんをして「宇宙人」と言わしめたトレンディエンジェル たかしさんの
” たかし:幸せって、テレビにいっぱい出ることでもないですし、お金がいっぱいあることでもない。仲の良い友だちと毎日一緒に酒が飲めるっていうことが僕の幸せなんで。”(p072)
と自分自身にとって幸せが明確なり明文化されていることが肝要。SNSの普及で人さまの幸せが日々発信される中、他人と自分の幸せがしっかり頭で区分けされていることに幸せの土台があると実感。
心理学等、アカデミックに幸せについて迫った書は多々あると思いますが、(一般の人たちより)感受性に優れている(であろう)お笑い芸人さんに焦点を当てた幸せ論、好奇心を大いに刺激され且つ簡潔に学びも重ねていくことが出来ました ^^