先月(2022年4月)、サイン本販売情報に反応して

入手していた一冊。
明治を生きた女性の・・
出だし
” 父はめったに感情を面に出さない男だったが、最後に振り向いた時、これまで見たことのないほど辛そうな顔で、志鶴を見つめていたのをよく覚えている。
それが何を意味するのか、その時には分からなかったが、夕方になっても父が戻ってこないことで、志鶴はその理由を覚った。”(p10)
の一文に、重たさを覚悟させられたものの
先週、上巻の読了記↓
をアップロードした作家 伊東潤さんの『威風堂々(下)ー 明治佐賀風雲録』を読了。
下巻を読んで強く感じたことは
作家 伊東潤さんの『威風堂々 (上)ー 幕末佐賀風雲録』を読了。
サイン本入荷情報に↓
即反応しての2022年購入の1冊目。
本書は、上・下巻に分かれ、上巻には
プロローグ
第一章 気宇壮大
第二章 意気軒昂
第三章 疾風怒濤
第四章 百折不撓
の章立てで、物語の主 大隈重信(八太郎)について
作家 伊東潤さんが、終戦直後の沖縄を描いた『琉球警察』を読了。
三度、(伊東潤さんの)サイン本入手機会を得て
手元に引き寄せていた著書。
本書は、戦後、米軍の管理下に置かれた沖縄で、奄美諸島出身で琉球警察に採用された主人公(東貞吉)が、
” 「これからの警察は諜報活動、すなわち敵対する勢力の情報を収集する能力が必要になる。とくにここではな」”(p93)
と、共産主義諸国から太平洋を守る戦略的要衝に位置付けられた沖縄で、時代の要請に応える形で沖縄初の公安警察官として着任。
“「われわれは戦争に負けた。だからといって『負けたんだから仕方がない』と言っていたらだめだ。戦争をしたのは東京の政府であり、沖縄人ではない。われわれは勝手に巻き込まれ、故郷の地を戦場にされた。
それがようやく終わったのも束の間、沖縄だけがすべてを奪われた。そんな理不尽なことなどあってたまるか。われわれは戦争に負けて親兄弟を殺された上、土地まで奪われたんだ。これでは戦争で死んでいった者たちも浮かばれない。”(p166)
といった主張を声高にし戦後沖縄の精神的支柱であった瀬長亀次郎さんの行動を
” 返還運動が暴徒化しないように取り締まるのが警察の役目だ。米軍の資産を焼き打ちするなどして市民が暴徒化すれば、USCARの思うつぼだ。やつらは治安部隊を出動させ、市民を弾圧するだろう。
そうなる前に返還運動の過熱を抑えるのが、われら警察の役目だ。その結果、われらは皆から後ろ指を指されるかもしれない。それでも堪えねばならん。それが警察官だ」”(p139)
との職責に沿い監視の目を光らせつつ、次第に叫ばれる主張、思いに共鳴し葛藤を抱えながら、
そこに内情を探るべく瀬長亀次郎さんに心酔する学生に、跋扈していた米軍らの思惑が絡み、次第に心の振れ幅が拡大・・
事態を揺るがす不可解な殺人事件が起こり、微妙に保たれていた均衡が失われ、物語のクライマックス(エンディング)に導かれていきます。
『琉球警察』で伊東潤さんの著書三冊目となりますが、今回も読前の期待に沿う
熱い生きざまに身を委ねた者たちが繰り広げるストーリーに早々に惹き込まれ、快調に全432頁の最終頁まで導かれていきました。
報道番組等で、しばし沖縄の方々の烈しい感情に触れていましたが、その原体験を見せつけられた思いを読中強く抱いた読書となりました。
先週、読み始め記 ⬇︎
をアップロードした、伊東潤さんの『もっこすの城 熊本城築城始末』を読了。
話しのハイライトとして、
“「この城を ー、この『もっこすの城』を築くのだ」”(p379)
と、タイトルにもある通り熊本城築城が本書の主人公 木村藤九郎秀範の創意工夫があったからこその我々が知る姿に築き上げられていったこと分かりますが、
話し全体で通底しているのは、
作家 伊東潤さんの『もっこすの城 熊本築城始末』を読み始めて
プロローグ
第一章 蛇目紋の家
第二章 反骨の地
第三章 日之本一之城取
第四章 天下静謐
と章立てされているうち「第一章 蛇目紋の家」を読み終えたので、そこまでのおさらい。
(2021年)4月に読んだ『覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子』に
惹き込まれた経緯から「また何か、伊東潤さんで・・」と思っていた折、
サイン本入手機会に遭遇し、手元に引き寄せていた経緯。
冒頭(プロローグ)、本能寺の変直後の混乱に始まり、一連の過程で安土城を守るため命を賭した父を失った長男(木村藤九郎秀範)が、
小説家 伊東潤さんが、蘇我馬子の生涯を描いた『覇王の神殿』を読了。
Twitterでサイン本が稀少である旨が流れてきて、
サインが書かれている動画を見ているうち
「サイン本、買えたら(読んでみよう)」の思いに至り、売場を往訪した際、
” 馬子、推古大王、聖徳太子らが目指した理想の軌跡を辿る “
なる帯から想起させられる内容に「日ごろあまり感じないロマン(のようなものを)感じ、最後の一冊で売り出されていたサイン本との巡り合いから
手元に引き寄せていた著書。
近年、日本史への興味を強くしているものの、もっぱら対象は近現代史で
本書の主人公 蘇我馬子は、名前は頭に入っていたものの「教科書の最初の頃に出ていたなぁ」という程度。
序盤、