カンタス、2021年6月期 1,380億円最終赤字
” オーストラリアの航空最大手、カンタス航空が26日発表した2021年6月期決算は、最終損益が17億2,800万豪ドル(約1,380億円)の赤字(前の期は19億6,400万豪ドルの赤字)だった。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収益源である国際線がほぼ運休となり、2期連続の大幅な最終赤字を記録した。
売上高は59億3400万豪ドルと前の期比58%減少した。旅客数の激減で売り上げは大幅に減ったが、人員削減などリストラによるコスト削減で赤字幅はやや縮小した。
電話会見したアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が始まって以降、売上高への影響は累計160億豪ドルに達すると指摘。「豪州で我々ほどコロナの影響を受けた企業はない」と述べた。
業績回復の焦点となる国際線の運航再開は21年末になる見通しだ。
ジョイスCEOは「12月半ばにワクチン接種率が高い国への路線を再開する予定だ」と述べ、日本やシンガポール、英国、米国などを想定国に挙げた。
インドネシアのジャカルタやフィリピンのマニラなどを結ぶ路線は「早くても22年4月になる」との見方を示した。
豪政府とは今後の運航計画について定期的に協議している。ジョイスCEOは「政府は我々の想定は合理的と認識している」と説明した。
今後の不確定要素はワクチン接種を済ませた旅行者に対する隔離義務の有無だと指摘し、「14日間、隔離が必要になれば、旅行需要は極めて低調になる」と懸念を示した。”(出典:日本経済新聞 )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:カンタス、2021年6月期 1,380億円最終赤字 →
2020/2021年度新規起業、8.6%増の36万社超え
” オーストラリアで2020/21年度(20年7月~21年6月)に起業した企業数が36万5,480社となり8.6%増加したことが、豪政府統計局(ABS)の調べで分かった。
起業率は15.8%で、低金利で資金調達が容易になったほか、新型コロナウイルスの感染流行下で政府支援が拡充していることが背景だ。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューなどが伝えた。
21年6月末時点の登録企業数は240万2,254社で、前年同期比3.8%増だった。
一方廃業した企業数は27万7,674社で4.6%減少し、廃業率は12%だった。2017年に事業を始めた会社のうち、今年6月まで存続していた会社は全体の52%だった。
オンライン証券コモンウェルス・セキュリティーズ(コムセック)で主席エコノミストを務めるクレイグ・ジェームズ氏は、新規に立ち上げた会社は今後2年間が重要だとし、雇用市場やオーストラリア連邦準備銀行(RBA)の金利政策の動向が鍵を握るとした。
小企業向けコンサルタント会社エマージ・アドバイザリーの創業者、エミリー・リドリー氏は、過去12~14カ月に起業した顧客が多いと指摘。新型コロナの流行下で雇用の不安定さを実感した人々の起業が増えていると述べた。”(出典:NNA ASIA )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:2020/2021年度新規起業、8.6%増の36万社超え →
グリーンランド・ミネラルズ、レアアース事業で地元の声聞く会合に不参加
” オーストラリアに上場する鉱物資源開発会社グリーンランド・ミネラルズは24日、自社のレアアース(希土類)プロジェクトを巡って今月にデンマーク領グリーンランドで開かれる公開会合への出席を見送ると表明した。
地元の懸念を聞き取るためのこの会合に、政治的な性質があるためとしている。
グリーンランド・ミネラルズは昨年、グリーンランド南部における旗艦開発プロジェクト「クバネフィエルド」で暫定承認を獲得。現在は9月半ばまで、広く意見を聞く手続きに入っている。
同社は開示資料で、2月の地元協議会には参加したものの、8月の会合には出席しないと表明。
プロジェクトを支援している政府部門が参加しなくなるという会合形式の変更があり、「自社に著しく不利」になると指摘した。
また、自社は正式に招待されているわけでも、出席義務があるわけでもないと説明。地元からの質問には引き続き答えるとしたほか、協議期間が終わった後に公表される白書で懸念に対処するとした。
グリーンランドでは4月、選挙で勝利した左派イヌイット・アタカチギット(IA)党が新たな政府連合を表明し、プロジェクトを阻止する方針を強調した。
グリーンランド・ミネラルズ株は2月に7年ぶりの高値を付けた後、新政府発足以来では急速に値を下げており、24日は12%安となった。
クバネフィエルドはレアアースが大規模に埋蔵されている一方、放射性ウランも含まれるため、一部の住民から懸念の声が出ている。”(出典:REUTERS via Yahoo! JAPAN )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:グリーンランド・ミネラルズ、レアアース事業で地元の声聞く会合に不参加 →
二酸化炭素排出実質ゼロ目標の大手、1年で3倍増
” オーストラリア証券取引所(ASX)に上場する企業上位200社のうち、二酸化炭素(CO2)の実質ゼロ排出目標を掲げる企業が、3月末までの1年間で14社から49社と3倍以上に増加したことが分かった。
企業規模では、大手銀や資源大手2社なども49社に入っていることから、上位200社の資産規模の半分以上に当たる1兆豪ドル(約78兆6,100億円)を超えるという。23日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
業界団体オーストラリア・スーパーアニュエーション投資評議会(ACSI)の調べによると、同期間にエネルギー大手AGLエナジーや給油大手アムポル、シドニー空港、小売り大手コールズ、ビタミン剤最大手ブラックモアズなどが実質ゼロ排出目標を掲げた。49社の大半が2050年を目標としている。
ACSIのデビッドソン代表はただし、排出量の多い製造やエネルギー、運輸業界で、削減目標が依然として低水準の企業が多いことが懸念事項だとしている。
■「排出努力欠く企業に罰則を」
オーストラリアが30年までに05年比で排出量を26~28%削減する目標を達成するためには、連邦政府は制度を改革し排出削減しない大手に罰則を設けるべき――。独立系シンクタンクのグラッタン・インスティテュートが訴えている。
産業排出は05年の1億3,000万トンから19年には1億6,200万トンに増加した。グラッタンは、ガスと石炭輸出が拡大したためで、排出量の3分の1を占める産業部門の過去10年の削減努力は他部門に劣ると指摘。
資源や製造、運輸など150社を対象に設定されている排出量の上限についてのセーフガード措置を強化する必要があるとしている。
一方、テイラー・エネルギー相は、セーフガード措置を含むエネルギー政策改革に関して企業とのコンサルテーションを開始した。政府は改革に2億8,000万豪ドルを投じる構えで、企業に低排出技術の採用などを推奨している。”(出典:NNA ASIA )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:二酸化炭素排出実質ゼロ目標の大手、1年で3倍増 →
スコット・モリソン首相、感染ゼロ戦略断念。重症者・入院患者数を重視
” オーストラリアのモリソン首相は22日、厳格な国境封鎖やロックダウン(都市封鎖)によって新型コロナウイルスの「市中感染ゼロ」を目指す戦略を断念したことを認めた。
公共放送ABCのニュース番組で語った。「(今後は)感染者数よりも、重症者数や入院患者数を重視する」と述べた。
世界的にも評価されてきた感染防止策の基本方針を転換することになり、感染をほぼゼロに抑え込んでいる地域からの反発を招く可能性がある。
オーストラリアでは1日の感染者数が過去最多の水準で推移している。”(出典:KYODO via Yahoo! JAPAN )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:スコット・モリソン首相、感染ゼロ戦略断念。重症者・入院患者数を重視 →
シドニーとメルボルンで都市封鎖に反対デモ、250人超逮捕
” オーストラリア最大都市シドニーと第2都市メルボルンで21日、新型コロナウイルスの感染抑制のために実施されているロックダウン(都市封鎖)に反対するデモが行われた。
公共放送ABCなどによると、暴徒化したデモ参加者ら計250人以上が逮捕された。
報道によると、メルボルンのデモには4,000人以上が参加。中心部フリンダース通りでは参加者が警官隊に向かって物を投げ、警官側も催涙スプレーで応酬した。
ビクトリア州警察は218人を逮捕。逮捕者には都市封鎖の命令違反で約5452豪ドル(約43万円)の罰金が科される。
アンドリュース州首相は「デモはウイルスの拡散につながる」と自重を求めた。”(出典:JIJI.COM via Yahoo! JAPAN )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:シドニーとメルボルンで都市封鎖に反対デモ、250人超逮捕 →
カンタス、社員にコロナウイルス接種義務づけ
” 8月18日付ABC放送(電子版)は、カンタス社が、22,000人の社員全員にコロナウイルス・ワクチン接種を義務づけると発表したことを伝えている。
カンタス社は、「ロックダウンから抜け出すには接種を広げるしかない」と発表している。
ただし、パイロット、客室乗務員、空港で客と接する部署の社員は2021年11月15日までに2回の接種を済ませること、後方の社員は2022年3月末までとしている。
同社によると、社員の75%以上がすでに1回は接種を済ませており、60%が2回の接種を済ませている。また、同社の社内調査で社員の75%が社員の接種義務化を支持していると発表している。
ただし、アレルギーなど医学的な理由で接種を受けられない者はその旨の書類を提出することで義務を免除される。
同社のアラン・ジョイスCEOは、「社員全員が接種を受けることで社員だけでなく、乗客、あるいは到着地の社会をコロナウイルスから守ることになる。
現在のロックダウンの繰り返しや国境閉鎖を終わらせることができるのが予防接種だけであることは明らかだし、カンタスとジェットスターの社員が職場に復帰できるのもワクチン接種を普及させることであることは明らかだ。
ワクチンが出回っている今、社員全員が接種を受けるよう強く勧める。また、接種を受けるために仕事を休む時間も有給とする」と語っている。
同社は22,000人の社員にワクチン接種についてアンケート調査を行うなどした他、カンタス、ジェットスター両社の社員とも競技した結果、接種義務づけを決めている。
同社によると、12,000件の回答が返ってきた結果、89%が既に接種を受けているか受ける予定になっており、受けたくないまたは受けられないと答えたのは4%に留まっている。
また、75%ほどの回答者が、職場で接種を受けていない者がいるのは不安だなどで接種義務づけを支持していると発表している。
ジョイスCEOは、「ごく少数、接種を受けないと決めている社員がいるのも承知している。それは彼らの権利だ。しかし、経営者側には社員や乗客に対してできる限り安全な環境を用意する義務がある」と語っている。
一方、運輸労組’(TWU)のマイケル・ケイン全国書記長は、「経営側は全社員との協議なしに接種義務化を発表している。
社員は賃金の一部をカットされたり、ワクチンの供給が不足でワクチンを受けられない場合の措置について懸念している。
経営側は、労組や社員と協議し、そのような不利益がないことを保証すべきだ」と語っている。”(出典:NICHIGO PRESS )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:カンタス、社員にコロナウイルス接種義務づけ →
失業率 − 2021年7月
” 豪連邦統計局が19日発表した7月の雇用統計によると、失業率は4.6%となり、予想外に改善し、2009年初め以来の低水準となった。
ただ、統計局は、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響で職探しが制限されたことが要因だとしている。
アナリストは5.0%に上昇すると見込んでいた。 就業者数は前月から2,200人増加。一方、アナリスト予想は4万6,200人の減少だった。
アナリストは、8月と9月の統計で雇用情勢の悪化が明らかになると指摘。第3・四半期の国内総生産(GDP)が大幅なマイナス成長になるとの見方を示している。
統計局は、シドニーのロックダウンで職探しが困難になり、労働市場から撤退した人が失業者にカウントされなかったと強調。
シドニーがあるニューサウスウェールズ(NSW)州では、7月の就業者が3万6,000人減少したが、労働力人口も6万4,000人減ったため、失業率は5.1%から4.5%に改善した。
ABSの高官は「7月の全国の失業率低下は、必ずしも雇用情勢改善のサインと見なすべきではない」とし、「ロックダウンが労働市場にどのような影響を及ぼしたかを把握する上では、引き続き労働時間が最良の指標だ」と述べた。
全国の労働時間は300万時間(0.2%)減少。NSWは7.0%減少した。6月に導入したロックダウンが7月に解除されたビクトリア州は労働時間が増加した。
ただ、ビクトリア州は、その後ロックダウンを再導入しており、8月いっぱいロックダウンが続く可能性が高いとみられている。
現在は、国民の半数以上がロックダウンの影響を受けている。 BISオックスフォード・エコノミクスの豪州担当チーフエコノミスト、サラ・ハンター氏は「全体としては、ロックダウンによる経済的なダメージが明らかになった」とし、「雇用とGDPは大幅に減少する見通しで、ワクチン接種目標を達成し、制限措置が大幅に緩和されるまでは勢いが戻らないだろう」と述べた。”(出典:REUTERS via Yahoo! JAPAN )
続きを読む オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:失業率 − 2021年7月 →
投稿ナビゲーション
「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる