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小島よしおさんと稲垣栄洋先生から学ぶ雑草の生きざま:『10歳から学ぶ植物の生きる知恵 最強無敵の雑草たち』読了

ピン芸人小島よしおさんと農学博士 稲垣栄洋先生の共著『10歳から学ぶ植物の生きる知恵 最強無敵の雑草たち』を読了。

昨年(2023)末に開催された

<< 2023年12月28日投稿:画像は記事にリンク >> 年末なんて関係ねぇ!『最強無敵の雑草たち』刊行記念 小島よしおさんサイン会 参加記

刊行記念イベントの対象書籍にして2023年最後に購入していたタイトル。

イベント登壇の小島よしおさん目当てで、雑草への興味を有していませんでしたが、本を開いたところの「まえがき①」で稲垣栄洋先生が

” テレビで小島よしおさんの活やくを見ていて、いつも思っていたことがあります。

それは、「小島よしおさんは、雑草っぽい」ということです。

わたしは雑草を研究しています。そんなわたしが言う「雑草っぽい」は、ほめ言葉です。”(p4)

これを受けてか?   続く「まえがき②」で小島よしおさんが

” 共著者 稲垣栄洋先生との出会いは、『弱者の戦略』という本が最初でした。

・・中略・・

読んでみると、弱者とは雑草のことで、雑草の生き残り術は芸能界におけるボクの生き方とどこか似ている、そう感じました。”(p6/括弧書き省略)

と学術書的でなし汎用性感じられる書きっぷりに姿勢を前のめりにさせられ、タイトルに「10歳から」とある通り雑草19種についてのイロハが簡潔平易に説明され学べる内容になっています。

印象に残ったのは

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小野伸二さんが振り返ったサッカー人生の光と影:『GIFTED』読了

先週末、読み始め記

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をアップロードした小野伸二さん『GIFTED』を読了。

その(読み始め記)後、読み進めた 1999年/19歳 以降で刺さったのは、やはり

” 感じない、見えない ー 。

練習でも試合でも、プレーをしていればいつも、僕の目の前には「映像」があった。背中を向けている後ろ側で相手選手がどう動いているか、僕の動きに合わせてどう対応するか、ボールと相手の動きが全部イメージできていた。

本当に、全部。相手の動きが見えているから、僕はその裏をかけばいい。そうやって何年もプレーしてきた。でも ー 。

この試合、そのイメージが、全く浮かばなかったのだ。

以来、ピッチの見え方がそれまでと違うものになった。もう、今は慣れているけれど、あれ以来「映像が見えた」ことは一度もない。

転機となった「靭帯断裂」をしたのは、1999年7月4日、シドニー五輪アジア1次予選のフィリピン戦のことだった。”(p102-103)

と18歳にして日本代表に抜擢されるなど順調に才能の片鱗を見せ「天才」の呼び声から将来を嘱望された中、19歳で見舞われたキャリアを狂わせた負傷に、

” 自分が入って負けた。この事実は生涯、変わることはない。日に日に増していく、その痛みは、僕の心を蝕んだ。”(p206)

と出場したFIFAワールドカップドイツ大会でのオーストラリア戦において喫した逆転負けから

” 初めて「サッカーをやめようかな」と思った。そんな感情が湧き上がってきたことは、サッカー人生のなかでもこのときだけだ。”(p201)

とどん底にまで突き落とされた日々等、光と対比される影の部分の言及は、読書中幾度も心情を揺さぶられました。

光と影の狭間から

“じゃあ、サッカーの何がそんな好きなのか、といえば、人に喜んでもらえること、感謝ができること、そういったすごくシンプルな答えになる。

ただ、考えてみるとひとつ、好きなプレーがあることに思い至った。

ゴール?

違う?

アシスト?

それも違う。

僕の言葉では、「アシストのアシスト」だ。”(p284)

という件にらしさを感じつつ、長年小野伸二さんの代理人を務めた秋山祐輔さんの

” 僕が難しいな、と思ったのは、「戦術が雑なチームほど伸二を欲しがる」という点です。”(p135)

の一文に小野伸二さんの凄みの一端が示されているように思いましたが、若くして我々の前に「天才」として日本サッカーの未来を託された稀代のアスリートが

小野伸二さんよりお手渡し頂いた本に書かれていたサイン

キャリアを狂わす大怪我に見舞われながら

” 何度も言ってきたようにサッカーが大好きだ。今でもグラウンドに行くのが楽しみで仕方がない。”(p284)

と競技(サッカー)に魅了され、困難と対峙しながら前を見て駆け抜けた半生記を興味深く読み切ることが出来ました。

小野伸二さんが振り返ったサッカー人生の光と影:『GIFTED』読み始め

” 2023年8月3日。僕は、所属する北海道コンサドーレ札幌のGMである三上大勝さんにプロサッカー選手を辞めることを伝えた。”(p8)

という小野伸二さんが現役引退を節目として2023年11月末に上梓した『GIFTED』を読み始め、

1987年 8歳 から 2023年 44歳 まで掲載されているうち

” 1998年の3月。僕は浦和レッズの選手となった。”(p85)

とプロ入りまで読み終えた( 1998年/18歳)ので、そこまでのおさらい。

昨年(2023年)末に HMV&BOOKS SHIBUYAで開催された出版記念イベントで、

2023年、暮れの押し迫った時期に500名超のファンを集め開催されたサイン本お渡し&撮影会

小野伸二さんよりサイン本を手渡しで入手していた経緯。

追い込まれ訪れた、覚醒の瞬間

本書は、

” 辞めるってどういうことなのか ー それはわからなかったけれど、ひとつ思いついたことがある。

それは「もっと多くの人を笑顔にしたいし、サッカーを楽しんでほしい」という僕が抱き続けた思いを形にしていきたい、ということだ。

そのひとつが、この本だった。”(p12)

と冒頭の「はじめに」で出版に至った思いが記され、本編では

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内田也哉子さんが放浪の旅を求め触れた15名の心模様:『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』読了

先週末、中間記

<< 2024年2月3日投稿:画像は記事にリンク >> 内田也哉子さんが放浪の旅を求め触れた15名の心模様:『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』中間記

をアップロードした内田也哉子さんの『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』を読了。

後半に(対談相手として)名を連ねるのは

 石内都

 ヤマザキマリ

 是枝裕和

 窪島誠一郎

 伊藤比呂美 

 横尾忠則

 マツコ・デラックス

 シャルロット・ゲンズブール

の8名(敬称略)。

写真家 石内都さんの

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内田也哉子さんが放浪の旅を求め触れた15名の心模様:『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』中間記

内田也哉子さんの『BLANK PAGE  空っぽを満たす旅』を読み始め計15名(別途、エッセー等)登場するうちの7名までを読み終えたので、そこまでのおさらい。

本書は「週刊文春WOMAN」誌で掲載された対談に加筆、修正が加えられ一冊にまとめられたもの。前半に登場するのは

 谷川俊太郎

 小泉今日子

 中野信子

 養老孟司

 鏡リュウジ

 坂本龍一

 桐島かれん

といった各分野で著名な方々(敬称略)。冒頭、本書の土台となる連載スタートが

” 人生の核心的登場人物を失った私は、ありとあらゆる生業の、それぞれまったく異なる心模様を持った人間に出会いたい、と切望した。強風に薙ぎ倒された道しるべを頼りに、時に寄り道をしつつ、行方知らずの放浪の旅に出たのだ。”(p27)

の一文に示されたご両親との別れにあったことを触れられ、本編に移行。

紀伊國屋書店 新宿本店 X(画像は Post にリンク)*一部加工

樹木希林さんの

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まだ肌寒い春の訪れ前に生きざまを感じ学びを得る 2023年12月購入積読4冊

先月(2024年1月)上旬に積み上がっていた

<< 2024年1月8日投稿:画像は記事にリンク >> 徐々に穏やかさを取り戻している年始に並びし、2023年11月購入積読4冊

2023年11月 積読4冊を1月中に読み切り、新たに積み上がりし

l to r:内田也哉子『BLANK PAGE 空っぽを満たす旅』, 稲垣栄洋 小島よしお『10歳から学ぶ植物の生きる知恵 最強無敵の雑草たち』, 鈴木利宗『地獄の伊東キャンプ 完全版 長嶋茂雄が闘魂こめた二十五日間』, 小野伸二『GIFTED』

2023年12月購入積読4冊。

イベント参加に、タイミング良く入荷情報に反応出来てという形で、今回もすべてサイン本。顔ぶれは・・

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井戸田潤さんに学ぶ趣味を極めていくことで得られしこと:『ハンバーグ師匠のモトライフ』読了

ハンバーグ師匠でお馴染み井戸田潤さんの『ハンバーグ師匠のMoto Life』読了。

読了といってもヴィジュアル主体70ページ程度のフォトエッセイで、読み始めから最終頁までサクッと。

「水曜日のダウンタウン」出演で話題になった直後のイベント開催。

(2023年)11月初旬に開催された井戸田潤さん/ハンバーグ師匠に会える本書発売記念イベントで入手していた経緯。

内容は、タイトルに掲げられたモトライフの通り、

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くりぃむしちゅー上田晋也さんが振り返った若さ迸った20代、恥ずかしさと向き合った日々:『赤面 一生懸命だからこそ恥ずかしかった20代のこと』読了

くりぃむしちゅー 上田晋也さんが、親元の熊本を離れ上京したあたりの頃からお笑いの道に身を投じた20代の日々を綴った『赤面  一生懸命だからこそ恥ずかしかった20代のこと』を読了。

本書は、直近10年(2021年2月 出版)に焦点を当てた

<< 2021年3月20日投稿:画像は記事にリンク >> くりぃむしちゅー 上田晋也さんが振り返った非成長の?!40代:『経験 この10年くらいのこと』読了

『経験  この10年くらいのこと』、そこから遡り

<< 2022年5月14日投稿:画像は記事にリンク >> くりぃむしちゅー上田晋也さんが振り返った「あっ」という間に過ぎ去った密度濃過ぎの30代:『激変 めまぐるしく動いた30代のこと』読了

30代を振り返った『激変  めまぐるしく動いた30代のこと』に次ぐ第3弾.-

タイトルに偽りなしの笑撃

序盤はさら〜っと読み進めていった感じが、

” 21歳の5月、芸人活動を始めた。高校時代に芸人になろうと決めていた。ただその頃は「笑わせたいんであって、笑われるのはまっぴらゴメンだぜ」と考えていた。

じゃあどうすれば笑われないか?  偏差値の高い大学に行って、元来はインテリであることを証明すれば、笑われないのではないか、と考え、ならば早稲田に行こう、と決めた。”(p27)

と進学した早稲田大学入学直後、

” 最初に言ってみたサークルの新歓コンパ。私はかましにかました。新歓コンパの幹事や進行を務める3年生や4年生を次から次にイジりまくり、その場の笑いをかっさらっていった。

最初は「全身にギブスでもしてんの?」というくらいカタくなっていた新人たちも、同級生の私が自由に振る舞い、ガンガン笑いを取っているさまを見て、「東京最高!」という表情で、明るい大学生活を描き始めたように思われた。

2時間近く経ってそろそろお開き、一人2000円ほどの会費を徴収し始めた頃、幹事の3年生が「ちょっと来てくれる?」と私を手招きした。”(p31)

と元来人見知りを自認する上田晋也さんを待ち受けていた衝撃の展開(ループ)から俄然本文に引き込まれる力が強まり、以降

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