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百田尚樹さんと有本香さんが導き出した「天皇とは何か」への解:『「日本国紀」の天皇論』読了

作家 百田尚樹さんとジャーナリスト 有本香さんの共著『「日本国紀」の天皇論』を読了。

お二人の共著といえば、

<< 2019年1月11日投稿:画像は記事にリンク >> 百田尚樹さんと有本香さんが明かす『日本国紀』に込めた思い:『「日本国紀」の副読本 学校で教えない日本史』読了

年初に読んでいた ⬇︎

がありましたが、本書は

” 私は『日本国紀』(幻冬舎)を執筆中、日本という国のことを考え続けました。私たちの国はどうしてできたのだろう。

国の形はどういうものだろう。国の核はどこにあるのだろう。そして人々を支えているものはなんだろう、と。

古代から現代までの歴史をめぐる旅を終えた時、見えてきたものがありました。それは日本という国は、天皇を中心とする家族のような国家だったということです。”(p4)

という百田尚樹さん執筆の「まえがき」に始まり、刊行に至った背景を有本香さんが

” しかし実は、『日本国紀』の最大のテーマであった「天皇」については語らずじまい。なぜなら、それはあまりにも大きく重く、かつ深いテーマだからでした。”(p254)

と「あとがき」で述べられており、その「あまりにも大きく重く、かつ深いテーマ」に果敢に斬り込まれた著書。

即位礼正殿の儀の日に、百田尚樹さん、有本香さんに頂戴したサイン

天皇陛下と日本、日本人

本編は、主にお二人の対談によって進行していきます。内容の一部を抜き出すと、

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伊勢角屋麦酒 鈴木成宗社長の熱い生きざまに鼓舞された:『発酵野郎! 世界一のビールを野生酵母でつくる』読了

伊勢角屋麦酒 代表取締役 鈴木成宗さんの著書『発酵野郎!世界一のビールを野生酵母でつくる』を読了。

先月(2019年10月)開催の刊行記念イベント⬇︎で、

<< 2019年10月22日投稿:画像は記事にリンク >> 成毛眞さん、鈴木成宗さん、栗下直也さんが語った 、人生を楽しくする「泥酔と発酵」の醍醐味:『発酵野郎!』『人生に大切なことは泥酔に学んだ』W刊行記念 参加記

鈴木成宗さんのミニ講演を拝聴し、本書購入を即決していた経緯。

溢れる微生物愛から 〜!

講演でお話しのあった鈴木成宗さんの熱い生きざまに触れるのを楽しみに手に取った著書ですが、

本書は

 1章 餅屋で終わってたまるか

 2章 ビール造りの天国と地獄

 3章 ビール・サイエンスラボを目指す

 4章 無限の酵母愛を胸に

 5章 50歳にして自分も発酵してきた

 6章 伊勢をもっと発酵させてやる

 7章 こんな奴が成功しているクラフトビール界

 8章 日本のクラフトビール新時代に

 9章 オレ流発酵組織論

という章立てのもと、前半は

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二〇一九年の年末へ向け積読中十冊

11月も3分の1が過ぎ、2019年も残すところ50日ほどとなり、

上段(左→右)から『ドラヨン)田崎健太、『心を強くする「世界一のメンタル」50のルール』サーシャ・バイン、『AIに負けない子どもを育てる』新井紀子、『発酵野郎』鈴木成宗。中段:『老人の美学』筒井康隆、『日本国紀の「天皇論」』百田尚樹 有本香、『たけし金言集』アル北郷。下段:『ガラスの街』ポール・オースター、『小説 秒速5センチメートル』新海誠

積読状態の本が、現在10冊。

ジャンルに縛られることなく、イベント対象書籍であったり、サイン本であったり、著者をフォローしていたり

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川田利明さんが著した『開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学』読了

全日本プロレスで四天王の一角を担った川田利明さんの

『開業から3年以内に8割が潰れるラーメン屋を失敗を重ねながら10年も続けてきたプロレスラーが伝える「してはいけない」逆説ビジネス学』を読了。

出典:プロレスTODAY(画像はツイートにリンク)

刊行記念イベント⬆︎には行けなかったものの

刊行記念イベント後に販売されたサイン本

開催後のサイン本販売を見つけ、購入していたもの。

ラーメン店 切り盛りのリアル

プロレスラーを実質引退状態として世田谷に構えたラーメン店『麺ジャラスK』が開店10年を迎え、

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門田隆将さんが迫った、スポーツ史に刻まれたドラマの舞台裏:『あの一瞬 アスリートが奇跡を起こす「時」』読了

ノンフィクション中心に多数の著書を上梓されている門田隆将さんの

『あの一瞬   アスリートが奇跡を起こす「時」』を読了。

本書は

 第一部 オリンピックという魔物

 第一章 ピークをどこに 最強ランナー「瀬古利彦」はなぜ敗れたのか

 第二章 志は国境を越えて 女子ソフト「悲願の金」をもたらした女の輪廻

 第三章 失敗する練習 極限の緊張を凌駕した「加藤次男」の大逆転劇

 第四章 勝機はその一瞬だけ 山下泰裕を揺るがせた「遠藤純男」の執念

 第五章 すべてはチームのために サッカー日本代表はなぜ「銅」を獲得できたのか

第二部 アスリートの原風景

 第六章 過酷な減量の末に 「ファイティング原田」が演じた世紀の番狂わせ

 第七章 居場所を求めて 日米野球の因縁と「怪物スタルヒン」の涙

 第八章 「王者」たるゆえん 「新日鉄釜石vs同志社」史上最強激突の意地

 第九章 素朴さに触れて 大鵬・柏戸「昭和最高の決戦」秘話

 第十章 全力で「分力」を叩く 明徳義塾ナインが「松井五敬遠」で見た風景

の十章立てで、門田隆将さんが

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春日太一さんが迫った、奥山和由さんが映画製作に賭けた尋常ならざる熱量:『黙示録 ー 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』読了

週中に中間記⬇︎をアップロードした

<< 2019年10月29日投稿:画像は記事にリンク >> 春日太一さんが迫った、奥山和由さんが映画制作に賭けた尋常ならざる熱量:『黙示録 ー 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』中間記

『黙示録 ー 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』を読了。

松竹解任に至る光と陰

奥山和由さんご自身による「おわりに」まで全412頁に及ぶページ数もさることながら

書かれている内容の方も濃密で、

” ここから地獄が始まるわけです。『3-4x』の結果の余波が、書類上だけのことで言えば、映画部門はどんどん赤字を積み上げている。

責任どうしてくれる、みたいな話にどんどんなっていく。もとをただせば『3-4x』が一番ひどい数字ということも事実だったりする。

「お前の趣味でやってるんじゃないぞ。たけしと映画やるんだったら松竹を出ていけ」みたいなことを言われながら、追い詰められ始めていたわけです。”註『3-4×10月』:(p203)

と、もともとは

” 本当に『ダイ・ハード』やるつもりですか?『ダイ・ハード』やると金かかるけど」「いや、娯楽映画を本気でやろうと思ったら、自分は全然違う方法でやれると思うんですよ」と言って。

それで「この人がやれると言うならやれるかな」と思っちゃって。”(p200)

と奥山和由さんと北野武監督のやり取りから製作が始まった『ソナチネ』が完成してみたらアート映画になって・・

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春日太一さんが迫った、奥山和由さんが映画製作に賭けた尋常ならざる熱量:『黙示録 ー 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』中間記

先週末、刊行記念トークショー⬇︎に参加した

<< 2019年10月26日投稿:画像は記事にリンク >> 奥山和由さん、春日太一さん、鍋島壽夫さんが語った凄まじき映画制作の舞台裏:『黙示録 映画プロデューサー奥山和由の天国と地獄』刊行記念トークショー 参加記

春日太一さんの『黙示録 ー 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』を読み始めて

全部で第13章まであるうち第1章〜第5章の『226』まで+第9章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

第9章だけ順番が飛んでいるのは、トークショー時に質問用紙が配布され、

「何か質問出来るかな・・」と、

(第9章に)『いつかギラギラする日』が含まれていたことから開演までの時間を使って目を通していた経緯。

奥山和由さんの念願叶った『いつかギラギラする日』

あまり映画ファン同士で語らっている時に『いつかギラギラする日』の話しになった記憶がなく

本書に、製作前からのエピソードがふんだんに盛り込まれていて

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適菜収さんが斬れ込んだB層、その実像:『日本をダメにしたB層の研究』読了

作家/哲学者 適菜収さんの

『日本をダメにしたB層の研究』を読了。

(2019年)9月に参加していた舛添要一前東京都知事と適菜収さんのトークイベントで

<< 2019年9月7日投稿:画像は記事にリンク >> 舛添要一さん、適菜収さんが交わした政治の在るべきところとメディア等々:『ヒトラーの正体』刊行記念「「ヒトラーはいつだって甦る ― 永田町のバカへの警告」」トークイベント参加記

舛添要一前東京都知事が、適菜収さんを注目することになったきっかけについて、本書(若しくはB層について取り上げた著書)を取り上げられており、

当日会場で販売されていなかったことから、後日買い求めていたもの。

B層、その巨大なる・・

タイトルに冠された「B層」とは、

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