オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所:アボリジニ ③

下記の記事は、Facebookページ「オーストラリア ライフスタイル&ビジネス研究所」9月29日付の記事を転記したものです。

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アボリジニ ③(ウルル

” 世界最大の一枚岩としてわれわれにも馴染みのある、エアーズ・ロックは、労働党政権時代の1985年に、その西にあるマウント・オルガを含めて、その地域に住む2つの部族、アナング(2部族の総称)に返還された。

長年エアーズ・ロックとして親しまれたこの一枚岩は、アボリジニーの古くからの呼び名であるウルル(日陰の多い場所)と呼ばれるようになった。

返還後は99年の期限で政府に貸し戻され、ウルル国立公園として、アナングとオーストラリア自然保存局が共同で管理運営している。

政府は賃貸料として、部族に15万ドルを支払い、さらにはウルルを訪れる観光客に対して課しているゲート通行料の25%を配分している。合わせると、年100万ドルを超える。

この金は、ウルルの近くに住む部族、約600名に分配されている。北部準州では全面積の50%以上がすでに先住民に返還されており、他州においても、その奥地においては土地が先住民族に返還されるケースが増えてきている。

そして、政府の補助金などの提供も受けて、アボリジニーたちは徐々にであるが、自分たちの生活改善のため、自立する道のりを歩み始めているといえる。”(『豪州読本』78%)

もともと「エアーズ・ロック」として脳裏に刻まれていた場所の呼称が、いつしか一般的に「ウルル」と称されるようになり、頭の中で把握出来ていなかったため、今回、取り上げたのは備忘録的な意味合いも込めて。

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同書(『豪州読本』79-80%)では、いまだアボリジニに対する差別意識の根深さであったり、それはオーストラリア人と比較して・・

約17歳少ない平均寿命であったり、平均年収が60%であったり、成人病、伝染病を患う高さが何倍も高かったり、家庭内暴力、暴行、殺傷事件が多発している状況から収監者数は全体の2割近くを占めている現状など、

さまざま(オーストラリア人側からみて)適応に苦しむ状況から一つになれない事実はあるものの、経済的バックアップなど歩み寄る努力は実施されており、「ウルル」に象徴されるかの意味合いも多元的である事が読み取れます。


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