田崎健太さんが迫った長州力の生きざま:『真説・長州力 1951-2015』中間記

先週末から読み始めた『真説・長州力 1951-2015』、

3日目で200ページ(全15章中、第6章)まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

” プロレスの世界には、大相撲から引き継がれた隠語が数多くある。

長州はしばしば「お米」という「金銭」を意味する言葉を使った。・・中略・・

長州にとってプロレスは、お米を稼ぐための「仕事」だった。

当初、「仕事」の話は早く終わらせようとした。一方、プロレスラーとなる前、彼に大学時代について話をするときはいつも愉しそうだった。”(p36)

と本書を書き上げるべく著者の田崎健太さんが、

長州力さんに断続的に取材を行い、得られた言葉をもとに485ページにわたる伝記。

背負った二つの名前

前半は生い立ちに関して綴られており、例えば韓国代表として出場したミュンヘンオリンピックに関して

” 「正直言いましょうか?」とにこやかに笑った。

「支給されたものはほとんどマーク(国旗)が入っているじゃないですか?」違和感はありました。ここまで来れたというのもあった。でも違和感はありましたね」・・中略・・

「選手村でも食事に行くと(日本人選手たちに)会うわけじゃないですか?そうするとみんなが声をかけてくる。

ぼくは言葉が分からない同胞、監督と食事へ行っている。その(日本語の)言葉は分かるけど、こっちのは分からない」”(p53)

また、オリンピック出場という輝かしい実績を引き下げての専修大学卒業時、

” 彼ほどの実績があれば、就職先には困らない。しかし ー 。

「重量級の大きい奴は食べるったって、普通じゃない。安いサラリーマンじゃ生活できない。それぐらい量を食べないと軀を維持できないの。

チャンピオンだったから手っ取り早いのは自衛隊。しかし、彼の場合は国籍前の問題があった」”(p70-71)

といった経歴に、

読み終えたのは新日本プロレス入り後、メキシコ遠征後の凱旋試合で

” 藤波(註:藤波辰爾)が自分の後に名前を呼ばれたことが長州の気に障ったという。プロレスの世界では、名前は後ろで呼ばれる程「格」が上とされている。

長州力が生まれ変わることになった、「噛ませ犬」事件である ー 。” (p174)

プロレス史に残るその舞台裏まで。

長州力という生きざま

長州力さんのことは、金曜夜(20:00〜)にプロレスを見始めた当初から顔も名前もバッチリ、頭にinputされていたものの

その内側、人物については近づけておらず、本書で、ようやくその生きざまに触れられているという状態。

引用箇所以外でも

” 収入の多寡はともかく、彼はプロレスの世界には馴染めなかった。”(p84)

など、一流選手として長くトップレスラーに君臨していたにもかかわらず、ギャップを感じる部分も散見され、ライフストーリーを興味深く読み進められています。

後半の方が(UWF Internationalとの抗争など)自分にとって馴染みのエピソードも多かろうと、長州力さんの辿った人生の選択に、発せられる言葉が楽しみです。


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