室屋義秀さん(エアロバティック・パイロット)に学ぶ「操縦技術世界一」を実現したマインドセットと出会い:『翼のある人生』読了

エアロバティック・パイロット室屋義秀さんの『翼のある人生』を読了。

書店にふらっと立ち寄った際、本書のディスプレイが目に入り、「そういえば日本人で何か航空競技で優勝した人が居たな」と漠然とした記憶があり、

本書を参照すると、レッドブル エアレース ワールドチャンピオンシップなる大会で、室屋義秀さんが志した(航空機)操縦技術世界一を競う世界大会。

室屋義秀が大会2連覇 レッドブル・エアレース千葉

情報を検索すると、室屋義秀さんは2017年6月時点で同大会で3度の優勝歴を誇り、

本書は日本人前人未到の快挙を成し遂げるに至るまでの室屋義秀さんのライフストーリー。

本書には写真が豊富に挿入されています。

出会いにより切り拓かれていったキャリア

” なぜパイロットになりたかったのか。僕はそんな質問をされると、アニメ「機動戦士ガンダム」の主人公、アムロ・レイに憧れたのがきっかけだと答えている。”(p23)

というところから、中央大学に入学し航空部に入部し、大学2年の夏休みに伝手もないない中、単身渡米し飛行機免許を取得。

と書くと、順風満帆の人生に読めてしまいますが、実際は

” この本を読み進めてもらえば理解してもらえると思うが、自分のパイロット人生を振り返ってみると、

僕は何度も窮地に陥り、その都度、誰かに助けられてきた。ピンチになるとやってくるウルトラマンや仮面ライダーのごとく、救世主が僕の前に現れるのだ。”(p30)

と浮き沈みのあるライフストーリーで、資金難であったり、支援者との対立であったり、

様々な逆境が立ちはだかりながらも、主に人との出会いによって一歩づつ前進していった軌跡が描かれています。

継続は力なりて

本の最終盤で、

” 僕が思うに、できるかできないかの違いは、やろうとするかしないかの違いだけなのだ。

そういう話をすると、よく「室屋さんは成功したから、そんなことが言えるんだ」と言われることが多い。だが、そんなことは決してない。

僕がプロになれたのは、なろうとしたから。そして、同じことを長くやり続けてきたからに他ならない。

長期間やり続けるのは簡単なようでいて、思いのほか難しい。僕は25年間、毎日のように同じことをやり続けている。”(p206)

といった人生訓も散見され、アメリカでは飛行機の操縦桿を握る機会は日本と比べて比較にならないくらい身近であるようですが

そういった国の一流のパイロットたちと最高の舞台で技術を競うまでの道なき道を切り拓いていった生きざまに触れることが出来ます。

 


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