数日前に中間記↓をアップロードした
<< 2018年1月24日投稿:画像は投稿にリンク >> 副島隆彦さんが見通す、世界の金融・経済の近未来:『銀行消滅 新たな世界通貨体制へ』中間記
副島隆彦さんの『銀行消滅 新たな世界通貨体制へ』を読了。
「分かりやすくて、勉強になって、しかも面白かったなぁ」というのが、率直な感想。本の最初、「まえがき」で
大枠の経済見通しに関して・・
” 米トランプ政権は、QEじゃぶじゃぶマネー(=金融緩和マネー)を、このあともやっていくしかないのだ、と腹の底からわかっている。
金融引き締め(=金融タカ派)に転換したフリも一方ではするだろうが。
だから今のまま、低金利(日本とヨーロッパはゼロ金利)を続け、株をニューヨークの「大親分たちの談合」で吊り上げ続ける。それしか他にやりようはない。
ドル札と米国債(トレジャリー・ビル Treasury Bill 米財務証券)をさらに大幅に刷り続けて、国家財政と米国経済を成り立たせるしかない。
日本の株価もズルズルと、この先もニューヨーク相場に、「連れ高」する。
そうやって先進国(米、欧、日)の退職老人たちの年金を賄い続ける。これが何よりも国家運営の基本だからだ。老人たちを怒らせたら政権はもたない。”(p4-5)
また、昨今話題の仮想通貨に関して
” 今の北朝鮮危機はどうせ過ぎ去っていく。このあと、日本に年間1億人の外国人旅行者がやってくる時代(現在の3倍の数)が来る。
だから外国人向け旅行客ビジネスで活躍しているネット企業の推奨銘柄一覧を巻末に載せた。
いわゆるIT企業を、私たちは、大きく二つに分けて考えるべきだ。私の中で閃いた。
① EV(電気自動車)や自動運転、そして生活のインターネットとロボット化(IoT)、コンビニ・スーパーの完全無人化などは、総じてAI(人工知能)の開発として考えるべきだ。
もう一つは、前述した、
② ビットコインなどの、奇妙きわまりない新しいサイバー(ウェブ)マネーたちだ。
この新しい世界通貨の発達を、これからの人類のあるべき世界秩序の問題として大きく考えるべきである。
ビットコインは政治問題なのである。ビットコインは、国家(官僚たち)の支配を打ち破って国境線を超えてゆくからだ。
私は、①のAI(サイバー・ショップから実店鋪へ)よりも、②の仮想通貨(サイバー・マネー)のほうを、より重要だと考える。”(p6-7)
上記引用の大前提や問題提起をもとに
1 消える銀行
2 朝鮮半島有事とこれからの個人資産の守り方
3 仮想通貨は新たな世界通貨となるか
4 フィンテックから民泊まで副島隆彦が見通す未来
5 日米「連動」経済は続く。そして・・・
という目次立てで、世界経済の潮流、大原則などについて分かりやすく、世の中が学べます。
副島隆彦さんが示す蓋然性の高い近未来
具体的な示唆も多く
” 今、年間で約3,000万人の外国人旅行者が日本に来ている。これが10年後には、おそらく1億人にまで増えるだろう。今の3倍である。
なぜか。それはイギリスやフランスには、人口の1.2倍ぐらいの外国人旅行者が来ているからだ。
フランスは人口6,400万人だ。この国民数に対して、8,000万人ぐらいの旅行者だ。
ということは、日本の人口は1億2,000万人だから、こっちも必ず1億人にまで増えるだろう。
これはアパート、駅前商業ビルの持ち主(資産家層)にとっては、ビジネスチャンスである。2年半後のオリンピックまでに、Airbnb系の民泊はさらに発達する。
・・中略・・
これからの民泊はゴースト・ビルディング(お化けビル)があって、世話焼きおばさんがひとりいればいい。
簡単なご飯を食べさせたり、ちょっと親切にしてあげる。困っていることを教えて助けてあげると、旅行者は現地不案内で心細いから非常に喜ぶ。
日本に来る旅行者は、日本人の友だちが少ない。向こうは英語で、必死で質問してくるから、やがて少しずつ慣れて英語がカタコトでしゃべれるようになる。
言語の能力は必要に応じてしか発達しない。彼らと付き合っているうちに、どんどん仲良くなれる。
口コミのネットワークで客が来る。これがビジネスの鉄則である。”(p199-200)
或いは
” 日本とは何か? それは、「富士山、芸者、蝶々夫人、そして忍者、ゴジラ」だろう。
外側からは、そのように見えるのだ。これは今後も変わらない。かえって日本人には理解できないことだ。これから「富士山ビジネス」は、ものすごく栄えるだろう。”(p204-205)
他では
” これから、株価はどうなるか。あと2年から3年の間は、このままじりじりと上がり続けるだろう。
そのためにトランプが2人の男と組んでいる。(以下、省略)”(p210)
といった具合。

世の中を支えている仕組みに触れる
細かなところまで理解が及ばずとも、全体的な流れが分かるので、本書に記されている事柄に関連する情報が出ても、
原則に立ち返り、理解を深めていくことが出来るであろうと、本書を重宝させて使っていきたいです。
また、本書で判明したことはドナルド・トランプ大統領誕生を投票の1年半前から予言していたことに加え、
リーマンショックも予言していたという事実。別途、副島隆彦さん本を仕入れて、幅も広げていきたく感じたところ。
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