鈴木信行さんが紐解く、普通の会社員が下した選択を待ち受ける23の末路:『宝くじで1億円当たった人の末路』読み始め

書店に立ち寄った際、タイトルに目が止まった『宝くじで1億円当たった人の末路』(電子書籍版)

を読み始めて4分の1程度のところまで来たので、そこまでのおさらい。

気になる23タイプの選択の末路

題名だけ読むと、一冊まるまる宝くじの高額当選者を掘り下げた展開かと思いきや

目次から拾うと・・

第1章 やらかした人の末路

 宝くじで1億円当たった人の末路

 事故物件を借りちゃった人の末路

 キラキラネームの人の末路

第2章 孤独な人の末路

 「友達ゼロ」の人の末路

 子供を作らなかった人の末路

 教育費貧乏な家庭の末路

 賃貸派の末路

・・・・・

といった具合、「宝くじ」をはじめ多彩な切り口で計7章に渡る構成となっています。

『宝くじで1億円当たった人たちの末路』目次

人生でいろいろな挑戦を楽しむための一冊

本書が上梓された動機が、冒頭の「はじめに」に記述されており

” 「その気になれば、誰だって大抵の挑戦はできる」。そんな時代に私たちは生きています。

でも、その割には「いろいろな挑戦をして人生を楽しんでいる人」って少ないと思いませんか。

これはひとえにみんな、人生で一つの「選択」をした後、どんな「末路」が待ち受けているかよく分からなくて、不安だからなのだと思います。

社会構造が単純だったひと昔前は、人生で、ある「選択」をするとどんな「末路」になるか、大体分かっていました。

「結婚」すれば、出産・子育てを経て、「平凡ながらそれなりに幸福な日々」が大抵待ち受けていたし、

無理をしてでも「マイホーム」を買えば、ローンの支払いという苦労はありながらも、最終的には「一定の資産形成」に結びつきました。

でも今は、そんな保証は全くありません。離婚だって、住宅ローン破産だって珍しくない時代です。

多くの人が経験する「結婚」や「マイホーム購入」でさえ、どんな結果を招くか判然としないのですから、

「若き日のバックパッカー生活」や「友達がいない日常」の末路が一体どうなるかなど、誰にも分かるわけがありません。

だったら、気になる様々な選択の末路を専門家や経験者に取材してしまえばどうか。

その選択をした後に待ち受ける運命がどんなものか分かっていれば、より多くの人がもっと人生を楽しむ社会になっていくかもしれないー。そんな発想から本書の企画は始まりました。”(位置 No.19, 27)

宝くじで1億円当たると待ち受ける恐ろしい現実

例えば、タイトルにもなっている「1億円当たった人の末路」に関して、興味深い記述があり・・

” 大金が入った勢いで仕事を辞めてしまったりすれば、事態は一段と深刻になります。

まずこれまでも話したように、1億円は使い始めると想像以上の速さで減っていってしまう。

それに、労働が私たちに提供してくれているものはお金だけじゃないんです。

啓蒙主義を代表するフランスの哲学者、ヴォルテールは、かつて「労働は我々を3つの大きな悪から逃れしめる」と言いました。退屈、悪徳、欲求です。

〜 後の2つは分かりますが、最初は退屈ですか。

そのくらい退屈というのは人生にとって辛いものなんです。宝くじを当てて仕事を辞めてしまえば毎日、その退屈と向き合わねばならなくなる。”(No.117, 125/一部表記を編集)

気になるあの人たちのあれから・・

「もし宝くじが(高額が)当たったら」の問いに、真っ先に「今の仕事を辞める!」と回答する人の割合、高かろうと思いますが

引用したやり取りなどから、

” 宝くじで1億円当たった人の末路は?

一家離散、貧困化、人生の目的喪失・・・

ろくなことにはならない “(No.156)

と結論づけており、そのプロセスに「なるほどなぁ」と現実感が感じられ、読み進めていくプロセスが楽しい作業となっています。

残り4分の3ほどには・・

第3章 逃げた人の末路

 自分を探し続けた人(バックパッカー)の末路

第5章 堕情な人の末路

 8時間以上寝る人の末路

 いつも不機嫌そうな上司の末路

など興味をそそられるトピックも多く、また改めて読了時に感想をアップロードしたいと思います。

 


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