澁澤榮一が説いた「信」、鳥内浩一さんが説く「八つの徳目」に見出す未来

 

今朝、メールチェックをすれば、「[号外]【無料・緊急】今日夜7時までに必ずお読み下さい」といったメールが着信しており

内容を一読すれば、リアルインサイトの鳥内浩一さんが19:00から(無料)ウェビナーを開催されるとの事。

お題が、「日本発 新・資本主義経営」と、マーケティングに関連した内容が聞けるかも?といった動機から受講してみました。

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警鐘が鳴らされる資本主義の未来

鳥内さんは長く経営コンサルタントの立場でご活躍されたご経験からピラミッド型の構造を持つ西洋型資本主義では利益追求の姿勢に限界があるとの結論を見出され、その解決策が日本にある事を発見。

西洋型の資本主義とは、例えばサブプライムローンで上位1%、10%の所得層のために返済の見込みの無い低所得者層に借金をさせて、利益を吸い上げられた構図。

日本型(資本主義)とは、澁澤榮一が「論語と算盤」で唱えた

「富をなす根源は何かと言えば仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。」

との心得。

企業が利益に(過度に)目を向けると、顧客が離れていってしまう事に関連性に言及され、

利益を追求すると企業はイノベーションを生み出せず、過当競争を招き、商品のコモディティ化が進み、人の心が満たされなくなるという循環。

また、利益追求が進むと企業不祥事や人件費抑制の反動で、優秀な技術者が海を越えて、技術流出を招いた。

創意工夫に及ばぬ利益追求型経営

日本企業の75%は赤字なのは、イノベーションを生み出せておらず、コモディティ化が進んでいる。

社員はロボット的役割を強いられ、イノベーション、創造、感動を生み出すプロセスに至らない。

また、過当競争が進み、サービスが無機質化している。例えば、昨今、支持を集めている格安航空の事例では

人が人として扱われておらず、物として扱われている側面があるのではとの指摘。

東日本大震災の経験も有り、人々は 「絆」、人の温かみが大切と分かるに至った。

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累計視聴者数は2,000人を突破

「信」あればこそ

日本型資本主義は、澁澤榮一が唱えた「信」こそが最も重要な資産であるとしたもので

信があればこそ、人しか持たない想像力を発揮して、感動とイノベーションを生み出していける。

信があればこそ、困難を迎えた時でも人は助けてくれるし、「金の切れ目が縁の切れ目」というが、お金がいくらあっても信がなければ仕事はもう続かない。

本当に大切なのはお金ではなく、鳥内さんが編み出されたのが、「八つの徳目」と命名されたもので・・

徳:「所有」ではなく「共有」の哲学

仁:人を人として無条件で受け入れる愛

智:知識ではなく、創造力を発揮する

礼:気遣い、気配り、気品とおもてなし

義:渋沢栄一が見抜いた「経営の本質」

勇:正しい事を敢然と貫く勇気

誠:武士道やユダヤのルールの共通点

信:「信じる」ことが発展を加速する

という整理分類。

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八つの徳目 by 鳥内浩一さん

渋沢栄一が見抜いていた経営の本質

何でも、澁澤榮一の唱えた事は、かのピーター・ドラッガーをして、

「経営の本質は責任に他ならない事を澁澤榮一は世界中の誰よりも先に見抜いていた」との評価を与えられたそうな。」

鳥内さんの指摘では西洋型資本主義は、過去の事例を踏まえても行き詰まりは明白で、経済市場でダブついた資金が株式市場に流れており、

例えば日本では一時的な株式高となっているが、中国で儲からないと分かっている商品に資金が流れている実態、シャドウバンキングの問題もあり、

次、金融システムに問題が起こった時は、リーマンショックの比ではない状況が予測されるとの見通しを示されていました。

と、当初想定の150分のセミナーでしたが、予定より押しまくって、結局205分に及ぶ長丁場でしたが、

よく分かっていない事が、無料で分かるように説明される。そこには自分の頭で考える事も必要ですが、

情報が入って来る環境を整えれば、考えるヒントを貰える恵まれたご時世ですね。

 


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