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外山滋比古先生が説く、忘却のススメ:『忘れるが勝ち! 前向きに生きるためのヒント』読了

文学博士 外山滋比古先生の『忘れるが勝ち! 前向きに生きるためのヒント』を読了。

外山滋比古先生と云えば、中日ドラゴンズに鳴り物入りで入団した根尾昂選手の愛読書として

今一度注目を集めた長きに及ぶベストセラー『思考の整理学』がお馴染みですが、

本書は、

 第一章 忘却のすすめ

 第二章 思い出はつくられる

 第三章 忘れるための実践法

 第四章 つよい記憶、よわい記憶

 第五章 忘れてこそ豊かな人生

という目次立てのもと、さまざま「忘れる」ことの効用について書かれています。

「忘れる」ことで得られる・・

具体的には、

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人類学者 奥野克巳教授が問うた「こうである」が一切ない世界からの学び:『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民』読了

人類学者/立教大学異文化コミュニケーション学部 奥野克巳教授の『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民』を読了。

昨秋、通信販売で入手した本とともに同封されていたチラシの

封入されていた本書を紹介するチラシ

記載内容から興味を持って購入した一冊。

囚われている思い込みからの解放

” 現代日本社会の私たちの周りで進行する諸問題の底の部分には、世界に囚われたかのような思いこみと言っていいほどの前提があるのではないか。

それは、生きていくためには働かなければならないという条件であったり、働くことが目的化して、働くことの中に発生する課題に向き合わなければならないという思いこみであったりす。

また国家という前提があって、所得に応じて税金を払わなければならない仕組みが常識としてあって、困ったことがあれば国家が助けてくれるはずだと考えていたり、

実際に、国家や政府にこうしてくれ、ああしてほしいと願ったりすることなどである。”(p 009)

と本書冒頭「はじめに」で問題提起があり、

” 思いこみような前提がないか極小化されている場所から私自身の思考と行動の自明性を、照らし出してみることはできないだろうか。

そんなところに出かけて行って、人間の根源的なやり方や考え方について考えてみることはできないだろうか。

そういった思いが、つねに私の頭の中にあった。”(p 010)

との仮説から、

” 直観としては、そうした理想に近い社会は、狩猟採集を主生業とする社会にあると思われた。

そのひとつが、熱帯のボルネオ島で、狩猟採集を主生業とするプナンである。

プナンは、ボルネオ島(マレーシア、インドネシア、ブルネイの三つの国から成る)に暮らす、人口約一万人の狩猟採集民あるいは元・狩猟採集民である。”(p 010)

を著者である奥野克巳教授が、一年+断続的にプナンの居住地を訪問し、行動をともにしたことで書き上げられたのが本書。

反省も所有もありがとうもない世界

シェアされている気づきの幾つかを引用すると・・

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前田裕二さんが説く、深く自分自身とつながることの出来るメモの力:『メモの魔力』読了

SHOWROOM株式会社代表取締役社長 前田裕二さんの『メモの魔力』を読了。

20:00過ぎ、一日のタスクを終え漫然とTwitter検索していた最中に、本書及びサイン本情報に触れ、

出典:青山ブックセンター本店 Twitter(画像はアカウントにリンク)

前田裕二さんのことは、(2018)年初の神田昌典先生の2022講演会👇の中で

<< 2018年1月27日投稿:画像は記事にリンク >> 神田昌典さんが紐解く、未来から潮流を読み「当てにいく人」のための2018年:『2022』全国縦断講演ツアー 参加記

お名前が上がっていたことを記憶していた程度ながら

(じっとしているべきではないといった)突き動かされるものを感じ、

青山フックセンター本店のディスプレイ(*来店時点でストックされていたサイン本は5冊程度)

閉店間際の青山ブックセンター本店に駆け込んて入手していたもの。

メモを通じて知る自分自身

結論から書くと、直感(に突き動かされたの)は大正解で、タイトルだけ読むと、メモの書き方に関するハウツー本と思いきや

然に非ず!まず、序章で

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高津臣吾(東京ヤクルトスワローズ)二軍監督が振り返った指導者としての歩みと挑戦の日々:『二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい』読了

東京ヤクルトスワローズ 高津臣吾二軍監督の『二軍監督の仕事  育てるためなら負けてもいい』を読了。

サイン本入手機会👇に遭遇し、

程なくはけていったサイン本が積まれた山のうちから一冊。

購入していた一冊。

序章で

” 僕は今回、プロ野球の二軍という、人材育成の場でどんなことが考えられ、行われているのかを紹介しつつ、改めて二軍監督の仕事というものを見つめ直そうと思っている。”(p13)

と、これまで2シーズン(2017、2018)、二軍監督に就任されての振り返りに、試行錯誤に、

日ごろファンが知ることのない、二軍監督についてスポットライトが当てられた著書。

高津臣吾選手を支えた練習量

監督像も人それぞれ異なってくると思いますが、高津臣吾さんは、

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江本孟紀さんが著書で示した野球解説者としての矜持:『変革の檄文!プロ野球を100倍楽しくする方法』読了

野球解説者 江本孟紀さんの『変革の檄文!プロ野球を100倍楽しくする方法』を読了。

今月(2018年12月)参加していた江本孟紀さん登壇イベントの対象書籍として購入していた一冊。

<< 2018年12月6日投稿:画像は記事にリンク >> 江本孟紀さん X 長谷川昌一さん トークイベント「プロ野球本」の歴史を変えた男が語る「文系野球」の歴史と未来! 参加記

「10倍シリーズ」復活のバックグランド

「はじめに」で

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清武英利さんが描いた、巨悪に挑んだ名もなき刑事たちの生きざま:『石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの』読了

ノンフィクション作家 清武英利さんの『石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」を読了。

先月(2018年11月)開催された清武英利さん登壇イベント時↙️

<< 2018年11月22日投稿:画像は記事にリンク >> 清武英利さんが語った、幸運が尽きた後でも前向きな人たちの生きざま:『プライベートバンカー完結版』発売記念 清武英利トークショー 参加記

ちらっと本書に言及した部分から興味を持ち購入していたもの。

社会を揺るがした一大事件のリバースアングル

描かれているのは・・

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筒井康隆さんが描いた少女に舞い降りた束の間の・・:『時をかける少女』読了

筒井康隆さんの『時をかける少女』を読了。

今月(2018年12月)参加した筒井康隆展の「筒井康隆を語る」

<< 2018年12月8日投稿:画像は記事にリンク >> 筒井康隆展関連イベント 筒井康隆さんX松浦寿輝さん記念対談「筒井康隆を語る」参加記

で、会場の世田谷文学館を訪れた際、物販ゾーンの一角に本書(サイン本)が販売されており、

『時をかける少女』購入後のサイン本コーナー。この後、程なく全作品売れていきました

機を捉えて購入していたもの。

筒井康隆作品の代表作

『時をかける少女』が筒井康隆さんの作品であることは長く承知していたものの

(未鑑賞の)映画の先入観から無意識的に避けていたようなところがこれまであって、

秋口に読了していた『筒井康隆、自作を語る』で

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西野亮廣さんが誘(いざな)う「信用」が切り拓く近未来の歩き方:『新世界』読了

芸人、絵本作家 西野亮廣さんの新刊『新世界』を読了。

(西野亮廣さんの著書で)今回もサイン本ということに食指が動いて購入。

紀伊国屋書店新宿本店に並べられた『新世界』サイン本

おおよそ1ヶ月で3冊目となると、

先月読了していた私自身2冊目の西野亮廣さん本 << 2018年11月18日投稿:画像は記事にリンク >> 西野亮廣さんに学ぶ、面白い未来の呼び寄せ方:『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』読了

これまでの出版物との重複も見られるものの、大枠で

 第1章 貯信時代

 第2章 オンラインサロン

 第3章 新世界

という目次立てのもと、前半(貯信時代)

” キミの親世代は「働け」と言うかもしれないけれど、信用経済においては、「働く」の定義が、「お金を稼ぐ」から「信用を稼ぐ」に変わってくる。”(p77)

に、

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