筒井康隆先生と蓮實重彦さんの共著『笑犬楼vs.偽伯爵』を先週末(2023/3/5)読了。
筒井康隆先生のサイン入りを入手出来る機会を捉え

入手していた著書。
遠からずも近からずの距離感から
本書は
まえがき 筒井康隆
I 対 談 同時代の大江健三郎
II 批評 『伯爵夫人』論/『時をかける少女』論
筒井康隆 情欲と戦争
蓮實重彦
III 往復書簡 笑犬楼vs.偽伯爵
あとがき 蓮實重彦
と章立てされ、
書店で小泉今日子さん本を探していた際に本書を見つけ、念の為サインを頂ける用に・・ といった思いから入手していた経緯。
本書は、
” 本を読むのは好きになったけれど、読書家と言えるほどたくさんの本を読んでいるわけでもないし、私が選ぶ本には節操がなく雑食的で漫画なんかも多く含まれているので『読売新聞』日曜日に掲載される書評欄の読書委員の話が来た時には正直なところ驚きと戸惑いしかなかった。”(p10)
という讀賣新聞に、2005年から2014年の掲載された書評が一冊にまとめられたもの。
全部で97冊紹介されている中、読んだことのあった本は一冊もなく、最初はさらさらっと読み進めていった感じから
次第に、
養老孟司先生の『<自分>を知りたい君たちへ 読書の壁』を読了。
養老先生のサイン本ということで、
内容を確認せず購入。
てっきりタイトルから(たとえば)新社会人向けなどをターゲットにした本で、自分は対象から外れていると思いきや・・
実際は
” 私が毎日新聞に五週に一回ほどの頻度で書いていた書評を選んで本にしたいといってこられた。”(p2)
という書評集で、
映画監督 押井守監督の『押井守の映像日記 ネットしたらやっていた』を読了。
週末のTwitterを徘徊中、サイン本入荷情報で本書を知り、
押井守監督について頭に入っているようないないような状態であったため
「攻殻機動隊」などキャリアをWebで辿って「買ってみよう」と手元に本書を引き寄せていた経緯。
最初、映画監督の日常的なエッセイ集と思いきや
” この連載は映画批評なんぞではなく、何の資料も調べずに曖昧な記憶だけで書くことが主旨なので資料的価値も限りなくゼロに近いシロモノです。”(p17)
と紹介され、原則はB級と称される映画や短編について、鑑賞時に感じられたことが記憶を辿って記載されているというもの。
本書で取り上げられている作品の悉くを視聴していなかったことから、本文で筋を追われても・・という面は否定出来ずも、
先週、中間記 ⬇︎
をアップロードした吉田豪さんの『書評の星座 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り 1995-2004』を読了。
中、後半は感じ掴めてきたスピードアップ感に、通常版より短めの回もありましたが、内容的面白さに牽引されたような。
上げ幅強かったパートを抜粋すると・・
“「リングの上の闘いはそれこそ生きるか死ぬかの迫力で臨まなければ、お客さんを惹きつけることなんかとうていできない。
お互いを罵り合って『ぶっ殺してやる』といった発言が新聞に載り、一触即発の緊張感が次にどう転ぶかわからないような意外性。
知恵を絞り、工夫を凝らし、こうした展開を必死になって考えていく。それがプロレスというビジネスなんだ」”(p414/『俺の魂』アントニオ猪木)
という根源的な話しに、
続きを読む 吉田豪さんがプロレス、格闘技系本に下した鉄槌と評価:『書評の星座 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り 1995-2004』読了
日曜日の夜から「はじめに」をゆらゆらと読み始め
上記⬆︎14冊の最高峰と捉えていたプロ書評家、プロインタビュアー、コラムニスト吉田豪さんの
“『ゴン格』以前、判型の小さな『紙のプロレス』で95年に連載が始まり、『紙プロ』休刊後は『紙のプロレスRADICAL』で復活したが04年にトラブルで連載終了となった、オリジナル版『書評の星座』の単行本化である “(p3)
という『書評の星座 紙プロ編 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り 1995-2004』で、六日目となる金曜日、67項目あるうちの33項目目(307/575ページ)まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
本書の出版は、咋夏(2020年)読んだ ⬇︎が、
売れたことで出版に至ったとのこと。続編となりますが、時間軸は遡ることに。
出版前、吉田豪さんが原稿を読み直され(→適宜修正)、
” 本の内容に関してはいくらでも罵っていいといまでも思っているし、その点に関しては当時から意外なぐらいに批判しているんだなと思った次第。”(p4)
と書かれていて、その矛先は、
続きを読む 吉田豪さんがプロレス、格闘技系本に下した鉄槌と評価:『書評の星座 吉田豪のプロレス&格闘技本メッタ斬り 1995-2004』中間記