朝倉未来選手の強さを実現した思考と習慣:『強者の論理』読了

RIZINのトップファイターで格闘技界の人気を支える格闘家 朝倉未来選手の『強者の論理』を読了。

朝倉未来選手を知ることになったのは、昨夏(2019年夏)、YouTubeの「あなたへのおすすめ」で

ぼったくりバーに一人で潜入したらあり得ない金額を請求されて口論になった

ぼったくりバー潜入記⬆︎を視聴して以来、面白そうなタイトルを見付けては再生していてというところから

やがて本の出版を知るに至り、

出典:朝倉未来Twitter(画像はアカウントにリンク)

当初は出版記念イベント狙いであったものの

RIZIN 21(試合) やイベント自粛モードなどと重なり、諦めかけていたところ・・

ふと他のサイン本を物色していた折、

出典:書泉 スポーツ・格闘技(画像はツイートにリンク)

本書のサイン本発売⬆︎を知り、滑り込みで最後の一冊を入手していた経緯。

「死とはご褒美」につながる死生観

読み始めた当初は、思いのほか、ビジネス書然としていて、想像していた内容とにギャップを感じましたが、

 第一章 強者の論理

 第二章 強者の準備

 第三章 強者のメンタル

 第四章 強者のYouTube

 第五章 強者の人間関係

と章立てされているうちの第三章 強者のメンタル 以降、

” これは僕に限ったことかもしれませんが、僕にとって、死とはご褒美です。なぜなら、生きているとそのためにしなければならないことがあって、それがつらいと感じるからです。

朝、起きなければいけないし、起きたあと色々準備をして、働いたりしないといけない。僕は今は楽しく生きていますけれど、それでも生きているだけでやらなければいけないことがあるという点は、変わっていないですね。”(p146-147)

という朝倉未来選手だからこそ書けたであろう記述に、

” 僕はリングに上がったら死ぬかもしれない。でも、それは死ぬためにやっているわけじゃない。生き残るためにリングに上がっているんです。

その挑戦の結果死ぬことになったら、仕方ないことだと思っています。”(p147)

なる死生観は、先日の船木誠勝選手が

<< 2020年3月21日投稿:画像は記事にリンク >> 船木誠勝選手が、ヒクソン・グレイシー戦から20年経って達した境地:船木誠勝「ヒクソン戦、そして20年」TALK & 撮影会 参加記

死を受け容れながらも生きようとしていると推量したヒクソン・グレイシーに相通じるような捉え方であったり、

自然と惹き込まれていく内容が多くなっていき、ページが進むにつれて読み応えを実感することが出来ました。

書泉グランデの販売コーナー

挑んだ証

キャリアについても、インタヴュー等では「(RIZIN)全勝」ということにこだわりを感じていた一方で(実際は)

” 立場がまだ見合っていなかったばかりに、不本意なことをやらされるということは僕も経験があります。

具体的には、先ほども触れましたが、RIZINにおけるグスタボ戦や矢地戦です。何度も言っている通り、僕の階級より上の人たちとの試合です。

ただ、この時期は相手方からして「どうしても僕に出てほしい」とまで言ってもらえるような立場にはまだなっていないな、僕自身が判断していたので、悔しいけど挑戦してやると思って出場しました。戦って、勝ってやると思ったんです。”(p157)

と、マッチメークでリスクを犯しながらも勝ち星を積み重ねていった事実を知り、(格闘技の世界から遠ざかっていたこともあり)自身の見方を一変させられました。

動画でも発揮されし分析力

YouTubeでの印象は、自然体で、言っていることと、やっていること&結果の一貫性があって、「見事だなぁ」と思っていましたが、

本でもそういった点は随所に感じられ、

” 格闘技の試合を研究するのとほぼ同じような感じで、チャンネル登録者数一〇〇万人を超えるようなトップYouTuberたちの動画は、全部見て研究しました。

と同時に、全く再生数が伸びない底辺YouTuberの動画も見て、何がいけないのかということを比較したりしました。”(p175)

” YouTubeのメンバーは単なるスタッフではなくて、一緒に頑張っていく仲間としても大事だし、企画を面白くするための適性などもあるので、かなり考えてチームを作りました。

特に重要なのはキャラかぶりを避けるということです。”(p177)

など、得るべくして高い人気を獲得していったことがよく伝わってきました。

購入本に書かれていたサイン。

書店で最初見た時に気になったタイトルも

” 自分のことを強者と言ってしまうのは微妙ですが、少なくとも、強くあろうと思っていることは確かです。

・・中略・・

言わば、この本に書いているのは、何もしないでいたら弱い存在である僕が、それでも強くあり続けるために持ち続けている考え方であり、習慣です。”(p21)

と、すんなり読者との距離を狭めてくれる注釈もあって ^^

自分のような熱心な格闘技贔屓でなくとも、多くの人たちにとって汎用性ある学びに、刺激を得られる一冊であるように思います。


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