野村監督が説く、人間が辿る成長の3段階

読みて学ぶ

帰りの電車&帰宅後の読書で、野村監督本の「人生に打ち勝つ野村のボヤキ」を読了。今年2冊目、いいペースかな。

野村克也が歩んだ、ホップ、ステップ、ジャンプ

本の後半でも、野村監督に期待する含蓄のある言葉が散りばめられていましたが、『人間は、「突然の成功」の瞬間を求めて努力する』との指摘から・・

『プロ野球選手として、その「突然の成功」は3段階あると思う。「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」に言い換えられる。』

ホップ⇒野村監督の場合、3年目で1軍で出られるようになって、4年目にレギュラーを取って最初のタイトルを取った。・・

ステップ⇒その後タイトルを取れずに苦しんで、いい経験も嫌な経験もして、再びタイトルを取れるようになった。・・

ジャンプ⇒三冠王を取ることができた。その後は兼任監督としてチームを率いながら4番として試合に出て、最終的には優勝もできた。

一流とその他を分かつ、あと一歩

『人間という生き物は、最終的に現状を受け入れてしまうという弱さを持っている。どこで満足するか、そこで成長の終わりも決まってくる。』

『「ジャンプ」は、最後の、あと一歩の努力をした者だけが味わえる。』

『人間にはもともと楽をしたいという本能がある。「いつやるの?今でしょ」と言ってはみても、今の努力がいつ報われるかわからない。だから苦しい。努力、鍛錬を、どうしても避けたがる。しかも他人の力は借りられない、他人は助けれくれない。

だがこれだけは言える。

自分頼みの苦しさに負けた順に、「ホップ」「ステップ」の各段階で終わるか、「ジャンプ」を経験できるかが決まる。』

できるようになるのは、いつも突然

『飛躍の瞬間は、自分自身を信じて曲げなかった人間だけに訪れるのである。』(p210-213)

3日坊主どころか、1日坊主でいい

その他・・ 『最初は「今日だけ」でいい。3日坊主どころか、「その日1日だけ」努力してみよ。・・中略・・実行できたときの充実感を忘れるな。そうすれば、「明日もやってみようか」となるではないか。2日やり終えれば、さあ3日目も・・・・・。「3日続けば1年続く。1年続けば3年続く」という。そうすれば努力は習慣になる。

まず、1日努力せよ。

それだけで、昨日と違う自分を発見できる。その、昨日と違う自分を愛すれば、3日続き、1年続く。

器用な人間は「中途半端な満足」で終わるが、不器用な人間は「小さな満足」を積み重ねて、大きな花を咲かせることができる。』(p197)

読んで元気になろう 野村語録 1.

その他、『プロ野球選手を4つのタイプに分けて』

①「らしく」生きるタイプ・・ 俺のプロらしさとは何か。どうやってプロで食っていくかを必死に追い求めて、苦悩を乗り越えようとする。

②意気込みだけで生きるタイプ・・ やる気は表に出てくるが、技量がついていかない場合がある。

③天性だけで生きるタイプ・・ 球が速い、遠くへ飛ばす、足が速い、など、親からもらった天賦の才能だけで勝負して、努力しない。

④自己限定して生きるタイプ・・ 一流はハナから無理、そこそこやれて、人並みの年俸をもらって、サラリーマンより贅沢な生活が出来れば満足というタイプ。(p203)

読んで元気になろう 野村語録 2.

誰もが運を持っている。その運に、自分自身の思いを乗せることだ。成功したい、勝ちたい、悔いを残したくない。どれでもいい。その思いを形にするための努力が、あなた自身の運の強さを変えていくのである。(p201)

読んで元気になろう 野村語録 3.

『努力とは、プロセスの一部にすぎない。結果が得られる前の段階だから、それは苦労ではない。結果を残して初めて、他者から「苦労」したかいがあったね」と評価されるものだ。 苦労を誇る者は、アマチュアである。』(p209)

転記を終えて

と、原文ままを心掛け、写経かの如くでしたが(笑)・・  野球選手として一流の実績に始まり、考えにしっかり基となる経験なり、古典等の根拠なりが示されての野村監督の独自の領域を切り拓かれましたが

喋っては「ボヤキ」で、書き物となれば華麗な筆捌きで、何より「努力」する事の大切さを一冊から再認識させられました。

 


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