ハンス・ロスリングが誘(いざな)う、思い込みが解かれた事実に基づく真の世界:『ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データを表に世界を正しく見る習慣』読み始め

2019年1月の日本語版出版後から書店で度々見かけていて、評判の良さから内容に興味を持っていた『ファクトフルネス  10の思い込みを乗り越え、データを表に世界を正しく見る習慣』を読み始め

 第1章 分断本能

 第2章 ネガティブ本能

 第3章 直線本能

 第4章 恐怖本能

 第5章 過大視本能

 第6章 パターン化本能

 第7章 宿命本能

 第8章 単純化本能

 第9章 犯人捜し本能

 第10章 焦り本能

 第11章 ファクトフルネスを実践しよう

と章立てされているうちの第4章まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

本書は、サブタイトルの

” 10の思い込みを乗り越え、データを表に世界を正しく見る習慣 “

にある通り、

根拠無く、まことしやかに広く信じられている事がらに対し、データを示しながら思い込みを解いていくことで

” この本にあるデータはあなたを癒してくれる。この本から学べることは、あなたの心を穏やかにしてくれる。

世界はあなたが思うほどドラマチックではないからだ、

健康な食生活や定期的な運動を生活に取り入れるように、この本で紹介する「ファクトフルネス」という習慣を毎日の生活の取り入れてほしい。

訓練を積めば、ドラマチックすぎる世界の見方をしなくなり、事実に基づく世界ができるようになるはずだ。

たくさん勉強しなくても、世界を正しく見られるようになる。判断力が上がり、何を恐れ、何に希望を持てばいいのかを見極められるようになる。取り越し苦労もしなくてすむ。”(位置 No.277/6%)

と、読書後の世界が読者へ呼び掛けられています。

悪事千里を走る 実態

本文に記されている内容は、

“「悪いニュースのほうが広まりやすい」と心得ておけば、毎日ニュースを見るたびに絶望しないですむ。大人も子供も、ぜひこの考え方を身につけてほしい。”(位置 No.1017/21%)

或いは

” わたしたちの頭の中と、外の世界のあいだには、「関心フィルター」という、いわば防御壁のようなものがある。

この関心フィルターは、わたしたちを世界の雑音から守ってくれる。もしこれがなければ、四六時中たくさんの情報が頭の中に入ってきて、何もできなくなってしまう。”(位置 No.1481/31%)

このことが、

” メディアはこのことを十分理解している。だから、関心フィルターを通り抜ける見込みがなさそうな情報は、はなから流そうとすらしない。”(位置 No.1489/31%)

との実態と結びつき、誤った思いが拡散されてしまっているという現実に斬り込まれています。

データが示す「世界は良くなっている」現実

各章の終わりには、

” ファクトフルネスとは…  「恐ろしいものには、自然と目が行ってしまう」ことに気づくこと。

恐怖と危険は違うことに気づくこと。人は誰しも「身体的な危害」「拘束」「毒」を恐れているが、それがリスクの過大評価につながっている。

恐怖本能を抑えるには、リスクを正しく計算すること。”(位置 No.1829/38%)

と要点が整理されており、理解を高めてくれます。

ファクトフルネスの真髄は

” 時を重ねるごとに少しずつ、世界は良くなっている。何もかも毎年改善するわけではないし、課題は山積みだ。だが、人類が大いなる進歩を遂げたのは間違いない。これが、「事実に基づく世界の見方」だ。”(位置 No.234/5%)

の特に前段に込められていると捉えていますが、中、後半で紐解かれていく客観的真実も興味深くしています。


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