落合陽一さんが、未来に漠然とした不安を持つ人たちへ示した必要なスキルとマインドセット:『超AI時代の生存戦略 <2040年代> シンギュラリティに備える34のリスト』読了

先日、中間記をアップロードした

<< 2017年6月24日投稿:画像は記事にリンク >> 落合陽一さんが、未来に漠然とした不安を持つ人たちへ示した必要なスキルとマインドセット:『超AI時代の生存戦略 <2040年代> シンギュラリティに備える34のリスト』読み始め

『超AI時代の生存戦略』を読了。

「自分が喜び、社会も喜ばせる」を意識する

中、後半、4分の3程度の中で最も印象に残ったところは、世に言うライフワーク(本書ではワークアズライフ)に言及している部分で

” 21世紀の遊びは、そういう問題、解決、報酬で他人の役に立つものがたくさん存在すると思う。

そして、これからの時代はそういう遊び方ができる人とできない人に分かれる。

なぜならば、問題を立てる、解決する、ということが苦手な人がいて、自分が動く報酬が何にあたるのかがわかっていない人がいるからだ。

報酬がわかっていないと継続性がなく、続けることができず、それ限りになってしまうのでワークアズライフとしてキャリアデザインが難しい。

そういったことから、今後の「仕事」では、自分でゲーム的なフレームワークを考えて「遊び」にしていくということが重要になってくる。

仕事を遊びにしても1日中労働をしろというわけではなく、小さい遊びとして仕事を生活の中にたくさん詰め込んでいくと、豊かな人生になるのではないかということだ。

そして、そういった生き方をするためのツールはたくさんある。

たとえば、お金を集めるのであればクラウドファンディングをしてもいいし、NPOを作ってコミュニティをはじめる手続きも作りやすいし、一度も顔を合わせなくても一緒にネット上でプログラミングすることもできる。

フェイスブックでコミュニティを簡単に作ることだってできる。ゲーム的につながって問題を解決することはどこにいても間口が開いている。

ツールはたくさんあるので、あとは問題・解決・報酬という3つをきちんと回せれば、なんだって遊びになるのだ。”(p66-67)

この前段を受けて

” 幼い頃であれば、「たた遊ぶ」ということが重要だったのだが、大人になれば、「継続性のために自分が何で喜ぶか」を意識することが重要になる。

自分から発信すれば、社会からお金がもらえたり、賞などの評価に繋がったりするわけで、

自分の喜びと社会の喜びをマッチングさせるときに、他人に評価可能な完成物があると非常にスムーズになる。

「社会の喜び」といっても、それは無理に社会を喜ばせる必要はなくて、

遊びにおいては、まずは「自分がよければいい」というところが重要だ。自分が何で喜ぶかだけを最初に押さえ、

そこからお金をもらったり、人から認められたり、職業として継続性のあるものにしていく上で、完成物の価値を社会に問うていけばいい。

自分がやっていることで何が残っていくのか、それを意識してほしい。”(p72)

という生存戦略を展開していく上での進むべき方向性が示されています。

読んで感じた「未来」

上記、まず自分を喜ばせることの重要性は、教育改革実践家 藤原和博さん著書等での

<< 2016年1月3日投稿:画像は記事にリンク >> 藤原和博さんに学ぶ希少性の作り方:『藤原先生、これからの働き方について教えてください。100万人に1人の存在になる21世紀の働き方』読了記

主張とも重なるところで、結論部分が腹落ちしやすかったです。

本の締めくくり、エピローグ(p170〜)で

” 魔法の世紀とするか、奴隷の世紀とするか。今私たちに求められていることは、シンギュラリティへの恐怖を掻き立てることなく、

人と機械の調和した、そして人間中心主義を超越した計算機自然の中で、新たな科学哲学を模索していくことである。”(p182)*シンギュラリティ:人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点(技術的特異点)

と、時代を生き抜くマインドセットが説かれていますが、

難解な部分がありながらも、分かりやすくこれからの時代を迎えるにあたっての心構えが端的に示されていて、

目覚ましいテクノロジーの進化にアップデート出来ていなくとも、

本書の読書を通じて得られた「これでいいのか」といった感じ=おぼろげであった未来がちょっと見えてきたかの感覚が心地良かったです。

 


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