六角精児さんが綴る、高田文夫さんに「芸人よりも数倍芸人らしい」と絶賛されたその日常:『少し金を貸してくれないか 続・三角でもなく 四角でもなく 六角精児』読み始め

人気TVドラマ『相棒』をはじめとする役者として、或いは自らのバンドを率いて、ときには鉄道ファンとして・・

分野を超えて、独特の個性を放つ六角精児さんの『少し金を貸してくれないか  続・三角でもなく四角でもなく 六角精児』を読み始め。

「芸人よりも数倍芸人らしい男」たる所以

もともと六角精児さんに注目し始めたのは、先日読了した高田文夫さんの『高田文夫の大衆芸能図鑑』の中で

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<< 2016年7月8日投稿:画像は記事にリンク >> 高田文夫さんが綴った「人気」という不確かなものに人生丸々捧げた人たち五十九のストーリー:『高田文夫の大衆芸能図鑑』読了記

六角精児さんを「ヤクザのヤクシャ」と下記の通り↓絶賛。

” それにしても六角という男は変な意味で凄い。『石ころ人生』というアルバムが出ているので聞いてから生を楽しんだのだが

何しろ「人生の授業料」の払い方がハンパじゃないのだ。それが歌にのせてズンズン来る。

自ら作詞作曲した『お父さんが嘘をついた』なんて曲は

「心の狭間を突いてくる  ギャンブルという名の射幸心   30年つきあって確信がもてた  そう負ける負けるどのみち負ける」

と歌っているのだ。

若いうちから博打にのめり込み借金、借金。そこへ追い打ちをかけるように数々の(もう数えられない)結婚離婚。

いやという程、酒を呑む。お前はド阿呆、春団治か、横山やすしか。

今の芸人達はコンプライアンスとかいうのがあってこぢんまりしてちっとも面白味、人間味がない。「呑む打つ買う」は我々の時代まで。

少しのやんちゃですぐに消される芸能界。今の連中は、ウーロン茶を「呑む」、バッティングセンターで「打つ」、ペットを「飼う」である。こんな連中の芸が面白い訳がない。

ライブステージで酔っ払いながらブルースを歌う六角は、ポツリと「あゞ、テレビ出たくねぇなぁ」という。

自分が大人気番組『相棒』の鑑識・米沢であることを撮影のない半年間は忘れているのだ。

そして鉄ちゃんのあいだでは、「乗り鉄」としてももの凄い有名。時々『タモリ倶楽部』に出てうんちくみたいなことを語っているのがかなり愉快。

六角の中にひそむ三角の黒い情念が、鉄ちゃんらしくガタゴト音をたてるのだ。これぞ芸能である。

芸人よりも数倍芸人らしい男六角。角がとれて丸くならないことを望む。”(p144-146)

以上抜粋ですが、これが引き金となって、数日後に西村賢太さんとのトークショー参加に繋がっていったと ^^

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<< 2016年7月13日投稿:画像は記事にリンク >> 西村賢太・著『蠕動で渉れ、汚泥の川を』刊行記念 (芥川賞作家)西村賢太 X 六角精児 トークショーに行ってきた

ヤクザのようなヤクシャが出来るまで

今回、読み始めた六角精児さんの著者は『週刊現代』の連載が単行本化されたもの。

のっけから、久々パチンコで大勝ちして一年以上買っていないという服や随分と同じものを掛けてメガネを買おうと思いきや

道中に「一千万円近く負けとるのと違うか?」という相性の悪いパチンコ屋の前を通り・・、吸い込まれてしまい・・、

気付いた時には勝ち分も所持金も吐き出してしまったという話(「パチンコ屋から、別のパチンコ屋へ」)や

所属している劇団の旅公演の際、昔はお金がなかったという話(「景品は味の素」)で・・

” 僕は本当に金がなかった。ギャラは勿論後払い。食費が何日分かまとめて二、三万円渡されるのだが、

僕の場合、貰ったら即座にパチンコ屋に直行し、大抵はそれを全部スッていたので、いつも無一文。飯は常に後輩の役者にたかっていた。

「お前のセリフを飛ばされたくなかったらミックスフライ弁当買って来な」というような卑屈な脅し文句や、

「ギャラが入ったら風俗に連れて行ってやるから牛丼を奢ってくれよ」みたいな、

その場凌ぎの嘘約束を後輩達に向かって駆使しながら旅の日々を送っていた記憶がある。”(p12-13)

といった具合(笑)

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六角精児という世界観

近年は『相棒』の大ヒットで、不安定さが減って安定要因が増しているのかとも推量しますが、

高田文夫さんが「芸人」と称する、その生きざまに本書で触れることが出来ればと、先が楽しみです。

また、読了後に感想のほどを。

 


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