高城剛さんが明かす、出版が憚かられる扉の向こうの真実の世界:『黒本 弐』読了記 その弐

高城剛さんの『黒本  弐』読了記の続編。

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本の中、後半からメールマガジン:高城未来研究所の読者と発行者:高城剛さんのやり取り(QA)で印象的な箇所を抜粋したいと思います。

真に大切な「ひとつ」のこととは?

” 質問:日本の現状と未来について質問です。今の日本は破滅の道を辿っていると感じます。・・中略・・

海外で仕事をできる自分になっておきたいと思いますが、何から始めたらいいかわかりません。

回答(高城剛さん、以下同様):これは恐らくではなく、まず間違いなく、このメールマガジンをお読みの方々も僕自身も、

平均寿命をまっとうするまでに、体験したことがないほどの「大きな変化」に直面するでしょう。・・中略・・

どんなことが起きようとも、大切なことは、たったひとつしか有りません。

たとえ、明日世界が滅ぶことになっても「自分を見失わない」ことだと思います。

自分にとって本当に大事なことは何なのでしょうか?

コレクションした北欧家具でしょうか?インテリアでしょうか?株価でしょうか?それとも最新のインターネット技術によってもたらされた情報でしょうか?

日々に余裕があれば、これらのことは人生を楽しむ上でむしろ推奨されるべきことなのかもしれません。

しかし、これらに注力することによって、本当に大切なご自身の人生の「核」となるものを見失ってしまっては、元も子もありません。

今すべき一番の対策は「自分にとって本当に大切なことは何なのか?」とご自身に徹底的に問うことです。

そうすると、きっと次にすべきことが見えてくると思います。”(No.611、No.619/数値は電子書籍のページ数、以下同様)

私をはじめ誰しもやりたいこと、欲しいもの、目指すところ、いろいろあると思いますが、

それらの中で一番か否かを見極める自問自答は出来てないように思います。

この辺り、映画「シティ・スリッカーズ」のメッセージと重なっていたような(鑑賞が遥か昔で詳細思い出せず)・・

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映画「シティ・スリッカーズ」のワンシーンより
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画像をクリックすると「シティ・スリッカーズ」予告編(動画)にリンクします。

勝者となるために心得ておくべきこと

” 質問:将来的に自分でビジネスを行い、お金を稼ぎたいと思っていました。しかし、最近いろいろな人の話を聞くにつれ、お金を稼ぐ必要性について疑問を抱き始めました。

・・中略・・

自分で起業なりしてお金を稼ごうとする意味は何でしょうか?お金とは何でしょうか?

回答:かのチャップリンは、映画「ライムライト」のなかで「人生に必要なものは、勇気、夢、そしてサムマネー。」という名台詞を残しました。

この「サムマネー」はちょっとしたお金で、けっして大金ではない、ことを意味していると思われますが、

この「ちょっとした」は人によって感覚が違いますので、難しいところでもあります。

少なくとも人格を変えるまで得るべきものではない、ことは確かです。

また、この「ちょっとした」は、己の欲望との戦いでもあります。僕が20代前半の頃、世界中のカジノをまわって

「勝者は2タイプしかいない」ことに、ある日ふと気がついたことがあります。

「絶好調の時に、勝負をスパっと辞められる人」と、「絶好調にならないように気をつけている人」です。

前者はなんとなくご理解頂けるでしょうが、後者は達人中の達人で、絶好調とは奈落に落ちるシグナルだと理解している人です。

・・中略・・

この「少しだけ勝つ」ことこそ、チャップリンが言う「サムマネー」だと僕は当時思いました。

またこれは、僕がカジノで学んだもうひとつのことですが、「勝つこと」を考えず、「負けないこと」を常に考えることが大事なんだと思います。

その究極の負けない方法とは、何もやらないことなのですが、これではカジノにいる意味がありません。

そこで、「ちょっと」だけ「もっとも倍率の低い」レートに、「たまに」賭けるのです。

すなわち、あまり賭けないことが結果的に負けないことであり、言い得て妙に聞こえるのでしょうが、あまり働かないことが、この世界で負けないコツのように感じるのです。ええ、最後は言い訳です。”(No.949-966)

一読しただけでは、ふわっとしていて腹落ちする感覚を得られませんが、何か示唆めいていて、後日の振り返りのために留めておきたいと思います。

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<< 2014年8月23日投稿:画像は記事にリンク >> 高城剛さんがオブラート無しで語る日本の未来って?:『黒本』読了

時代が求めているのは、「専門家」に非ず

” 質問:高城さんの視野の広さ、中立的に物事を見る姿勢に驚きます。社会の裏の裏まで知りながらも、それらに振り回されたり、偏った見解を持ったりせず、ニュートラルな姿勢を保てるのはなぜでしょうか。

回答:お褒めに預かり光栄ですが、それは僕が専門家ではないから持てる視点だと思います。

あらゆるジャンルがそうだと思いますが、今は専門家ではない人たちのほうが面白い時代だと思いますよ。

すなわち、専門家ではない人ほど、そしてリアルに物事を触れている人ほど、とても視野が広いと言えると思います。

とても面白い時代ですよね。誰でも専門家に勝てるのですから。秘訣は、専門家には決してないテキトー具合でしょうかね(笑)。”

これもおぼろげに感じる感覚ですが、一般教養(リベラルアーツを)を下敷きに、様々な分野にまたがる知見を広く横断的に捉えている姿勢から

イノベーションが生み出されるとの意ではないかと解釈しています。さて、どうだろう・・(笑)

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底流に気づき、自分との距離を計るための・・

以上、感じるところがあり『黒本』らしいエッジが効きすぎている箇所は、本書をダウンロード頂いてお楽しみ頂ければと思い、

引用したものは高城剛流の未来への視点、マインドセットなどについてフォーカスしました。

kindle価格280円と廉価で、さくっと読める分量ながら、取り上げられている事柄は類書が思い浮かばない斬新なもので、

それまで何となく処理/付き合っていた事柄に、多くの方々が新鮮な視点が加えられることになるキッカケとなる一冊と思います。

 


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