著述家 細田昌志さんの『格闘技が紅白に勝った日 2003年大晦日興行戦争の記録』を読み始めて
序章 フジテレビショック
第1章 史上最大の格闘技ワールドカップ
第2章 石井和義逮捕
第3章 ミルコ・クロコップという奇跡
第4章 あの夏のタイソン
第5章 今年は日本テレビが中継
第6章 曙太郎 対 ボブ・サップ
第7章 猪木、雲隠れ
第8章 ヒョードル来日
第9章 大晦日狂騒曲
第10章 格闘技が紅白に勝った日
終章 勝者なき戦争
と章立てされているところ、「第6章 曙太郎 対 ボブ・サップ 」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
細田昌志さんの著者は ↓

以来1年弱ぶりで通算3冊目。
本書も約430頁と、(2025年4月末の)購入時点から

読み始めるにあたり相応の覚悟を求められる厚さ/重量感ながら
” 観客動員数は2万8,648人。「過去の東京ドーム興行の最低」と発表されたが「2万人? 嘘だよ、実際は1,000人程度」と和田はこぼす。”(p55)
と惨憺たる興行結果に帰した UFO LEGEND の舞台裏に、
” しかし、アリバイは崩された。何のことはない。会社の住所から足が付いたのである。
株式会社ケイ・ワンは2000年に、神宮前3丁目から神宮前2丁目に移転している。マイク・タイソンと契約を交わした時期について石井和義は「1999年6月」と説明していたが、契約書に記された会社の所在地は「神宮前2丁目」とあった。”(p93)
と並ぶ生々しい記述に、細田昌志さんらしい丹念さ伝わる裏取りから本書中心の一角を担うボブ・サップが名を轟かせていた頃は既に私の関心が格闘技から他に移っており、原体験を有していないながら早々に本文に引き込まれ、快調に折り返し地点を突破。

残すところ175頁程度、
“「格闘技のプロモーターって特殊な才能を要するんです。ケイダッシュの川村会長にみたいに、あんなに才能のある人ですら、格闘技の水は甘くなかった。芸能界とは肚の決め方が違うんです。
古くは野口修さんから始まる格闘技プロモーターって、それぞれ、独特な才能を持っている。”(p144)
と稀有な才覚を有し人たちが繰り広げたヒリヒリする舞台裏、貴重な証言録、心して後半の記述に触れたく思います。