百田尚樹さんが紡いだ「地上最強の男」の系譜:『地上最強の男 世界ヘビー級チャンピオン列伝』読み始め

作家 百田尚樹さんが、ボクシングで歴代の世界ヘビー級チャンピオンを一冊にまとめた

地上最強の男  世界ヘビー級チャンピオン列伝』を読み始めてから

 第一章「ボストン・ストロング・ボーイ」

 第二章「ジェントルマン・ジム」

 第三章「ルビー」

 第四章「ボイラーメーカー」

 第五章「ガルベストンの巨人」

 第六章「ザ・グレイト・ホワイト・ホープ」

 第七章 放浪のチャンピオン

 第八章「マナッサ・モーラー」

 第九章「戦う海兵」

 第十章「動くアルプス」

 第十一章「シンデレラマン」

 第十二章「褐色の爆撃機」

 第十三章 世紀の一戦

 第十四章 無敵のチャンピオン

 第十五章 黄昏の王者

 第十六章「シンシナティ・コブラ」

 第十七章「ブロックトンの高性能爆弾」

 第十八章「ボクシング界の紳士」

 第十九章「ビッグ・ベアー」

 第二十章「ホラ吹きクレイ」

 第二十一章 モハメド・アリ

 第二十二章「スモーキン・ジョー」

 第二十三章 アリの復活

 第二十四章「ビッグ・ジョージ」

 第二十五章 キンシャサの奇跡

と、これだけ読み内容の想像がつく方は相当なボクシング通となるでしょうが、

実に全二十五章 506ページに及ぶ大作の 第六章「ザ・グレイト・ホワイト・ホープ」まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

地上最強の男とは

本書を開いた冒頭の 序章  に

” 敢えて言う。モハメド・アリは単なる偉大なスポーツ選手ではない。彼は「地上最強の男」であった。それゆえにこそ、生きながら伝説の男になった。”(p7)

とあり、 表紙にモハメド・アリが抜擢された経緯もうかがえますが、既述の通り本書はモハメド・アリの伝記に非ず、

” 現代の多くのボクシング研究家や機関は、ジョン・L・サリバンはベアナックルの最後のヘビー級世界チャンピオンであり、同時にクインズベリー・ルールによる初代ヘビー級世界チャンピオンとしても認められている。”(p32)

ボクシングの原型から次第に競技化されていった過程に、その時々の最強の座を賭けた攻防に、

 ” ジャクソンはチャンピオンのジョン・L・サリバンと戦いたいと願うが、これは叶わなかった。

なぜなら、王者は「カラーライン」を使って、ジャクソンの挑戦を拒否したからだ。

「カラーライン」とは、白人ボクサーが黒人との対戦を拒否できる悪名高い制度だ。”(p41)

と時代背景を踏まえ、タイトルにある通り、世界ヘビー級チャンピオンの歴史が、明瞭な文章で克明に綴られています。

ヘビー級の男たちが動かしてきた歴史

本書について、百田尚樹さんは序章 で、

” ヘビー級ボクサーが「地上最強の男」であり、同時にカリスマであった時代 ー 一八〇〇年代後半からモハメド・アリが王者を完全に失うまでのおよそ百年の間に生まれた二十六人のチャンピオンたちの物語である。”(p18)

と記されており、

今、ジャック・ジョンソンが黒人にして初の(七代目)世界ヘビー級チャンピオンに輝き、白人の憎悪が渦巻く中、伝説の元チャンピオン ジェームス・J・ジェフリーズが六年の空白を経てリングにカムバックしたあたりまで来ましたが、

百田尚樹さんのボクシング作品と云えば3年前に読んだ ↙️

<< 2017年5月2日投稿:画像は記事にリンク >> 百田尚樹さんがファイティング原田さんの現役生活を通じて描いた一九六〇年代の日本:『「黄金のバンタム」を破った男』読了

『「黄金のバンタム」を破った男』が、ファイティング原田選手中心に、日本国内のボクシング界の学びにもなるなど出色の出来であったので、

本作もヘビー級の歴史とともにボクシングで学ぶ世界史的な意味合いも感じ取れ、これから続く内容が楽しみです ^^


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