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大下英治先生が描いた力道山の生涯:『力道山の真実』読了

先日、中間記↓をアップロードした

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大下英治先生の『力道山の真実』を読了。

プロレス界に止まることのなかった影響力

(中間記で触れた後の)本の中〜後半は、

力道山のキャリアを良くも悪くも大きく左右することになった「柔道の鬼」と称された木村政彦さんとの一戦に、

そこから命を狙われるようになったり、或いは極真空手創設者の故大山倍達館長に敵討ちを画策され、実に一年半に及んで付け狙われたり・・、

時代を背負って光を浴びた分、その裏側での陰の部分も色濃く伝わってきます。

また、日本国内でのプロレスリング発展、定着のためにさまざまな尽力する傍、先見の明があり、

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大下英治先生が描いた力道山の生涯:『力道山の真実』中間記

作家 大下英治先生が、昭和のレジェンド力道山の生涯を描いた

『力道山の真実』を読み始めて全388ページあるうち、半分程度(〜p192)読み終えたので、そこまでのおさらい。

先日記事にした↓通り、

<< 2018年4月19日投稿:画像は記事にリンク >> 双葉山、力道山もろもろ昭和の巨人に惹かれる この頃

力道山について知っていることは、名前くらいといったレベルでしたが・・

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大下英治先生が紐解く、政界の巨魁たちが繰り広げた幹事長権力闘争の舞台裏:『幹事長秘録』読了

先日、刊行記念講演会に参加した

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大下英治先生の『幹事長秘録』を読了。

政治を動かす幹事長の腕力

本の中、後半(前半は中間記で取り上げ)は、

郵政解散に代表される小泉純一郎政権時の山崎拓、安倍晋三、武部勤の各幹事長が果たした役割、

或いは政権交代が起こり、小沢一郎幹事長が民主党幹事長で目指した制度改革など。

更に、話しは(第二次)安倍晋三政権時の内容も収録され、谷垣禎一、二階俊博幹事長の時まで。

その他、時を遡れば「加藤(紘一)の乱」の鎮圧に奔走した野中広務幹事長のエピソードなど網羅的に昭和四十年以降の政治史がカバーされています。

必然的に時代が今に近づくほど、関心を高く持つようになり(=初めて知る話題が多い)ましたが、

谷垣禎一幹事長(当時)の

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大下英治先生が語った政治史を動かしてきた幹事長烈伝と安倍政権のこれから:「大下英治が語る、歴代『幹事長秘録』と安倍政権の行方」参加記

先日、中間記をアップロードして

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現在、読み進めている大下英治先生の『幹事長秘録』刊行記念「大下英治が語る、歴代『幹事長秘録』と安倍政権の行方」に参加。

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大下英治先生が紐解く、政界の巨魁たちが繰り広げた幹事長権力闘争の舞台裏:『幹事長秘録』中間記

政治経済の分野でノンフィクション作品を数多手がける作家 大下英治先生の新著『幹事長秘録』を読み始めて

全349ページあるうちの半分程度、145ページまで(第三章  平成の”喧嘩師”幹事長列伝)を読み終えたので、そこまでのおさらい。

内側から描く凄腕幹事長の実像

冒頭(「はじめに」で)、

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大横綱 双葉山関が振り返った「木鶏」の域を追求した相撲求道の日々:『新版 横綱の品格』読了

大横綱 第三十五代横綱双葉山の著書『新版 横綱の品格」を読了。

(著者名は執筆時/親方時の時津風定次)

昭和二十九年に引退され、当然、双葉山関の現役時の姿は知らないものの、不倒の記録六十九連勝であったり、

同記録が途絶えた際に残した「我、いまだ木鶏たりえず」であったり、

伝説の人物として長く脳裏に刻まれており、「実際、どんな人だったんだろう?」の思いを抱いており、

つい先日、著書(本書)が出版されていることを知り、入手した経緯。

逆境を逆手に

淡々と双葉山関が生涯をふり返っておられる印象で、体格に恵まれているわけでもなく、

大横綱として地位を確立するまでは

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西村賢太さんが北町貫多を通じて描いた、人生の底辺を開けっぴろげに晒け出し、したたかに生きた生きざま:『苦役列車』読了

先月(2018年3月)から近いインターバルで西村賢太さんの著書を2冊読了してみて

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関連情報を検索しているうち、

amazon レビューに流れつき「代表作って、どんなだろう?」と興味が湧き、手に取った芥川賞受賞作品『苦役列車』を読了。

題名からだけでは、まず間違いなく手元に引き寄せることはなかったでしょうが・・

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荻原浩さんがユーモアを交えて綴った、野菜づくりと小説家としての日常:『極小農園日記』読了

先日、中間記をアップロードした

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荻原浩さんの初エッセイ集『極小農園日記』を読了。

小説界の日常がユーモラスに

本書の存在を知り、サイン本であったもののタイトルに本の厚み(=296ページ)に及び腰となっていたものの

実際、読み進めてみると、タイトルに直結する家庭菜園、野菜づくりは  1章 極小農園日記 Part 1  <秋冬編> & 4章 極小農園日記  <春夏編> の2章で、

他は 2章 極狭旅ノートは新幹線車内サービス誌『トランヴェール』で『いまどこを走っている?』と題された2013年4月から2015年3月までの連載、

3章 『極私的日常スケッチ』は、雑誌、新聞に載せられた単発物や短期連載からのセレクション。

私と同じく阪神タイガースファンであるとの述懐に親近感を抱いたり、「あとがき」で

” あらためて読み返すと、けっこうあちこちで怒っていますね。”(p295-296)

と毒づく日常であったり(笑)

その中でも最も印象的であったのは。初小説にチャレンジされた時の経緯、心情を綴られた「小説に参戦」(p193-201)で、

” 過去のものになっていた泊まりこみを生活を再開した。締め切り近くの数週間は、一日おきに徹夜をした。

攣りそうな手にサロンパスを貼り、コーヒーの飲み過ぎで何度もトイレでゲロを吐いた。

忙しいことに慣れていたはずだったが、書くことがあれほど苦しかったのは、初めてだ。

だけどなぜか充実していた。ランナーズ・ハイならぬライターズ・ハイだったのかもしれない。

いま思えばビギナーズ・ラック(註:オロロ畑でつかまえて)としか言いようがないのだが、この処女作で賞を取ることができ、本も出版された。

一回でやめるつもりだったのに、その後八年、書き続けて、いつの間にか専業になった。”(p200-201)

抜粋であるため、前後をお読み頂ければ、より深い感慨に浸れると思いますが、

プロの小説家が誕生する一大決心といったライフストーリーも感じることが出来、本の厚みに伴う読み応えも得られました。

「書く」日常の舞台裏から伝わるお人がら

全編ではユーモア土台の野菜づくりとの格闘の模様、2〜3章では小説家の日常に、荻原浩さんの人がらに触れた感覚も得られて、

「書く」ことに興味を持っている人間として、良き出会いを実感できた一冊でした ^^