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上田慎一郎監督が綴った、女子高生のファンタジーと不条理が交差する世界:『ドーナツの穴の向こう側』読了

カメラを止めるな!』を世に送り出し、一躍、その名を世に知らしめることになった上田慎一郎監督が、(今から十数年前)無名時代、

” バイトをする傍らで本作の執筆に集中した。毎日フルタイムで働きながら他のすべての時間を本作の執筆に費やした。

バイトの行き帰りの電車の中でも書いた。バイトの休憩時間もトイレにこもって書いた。165万円の借金を背負ったのだ。当然、貧乏だった。

家では具なしの名もなきパスタばかり食べていた。バイトへは白米にふりかけをかけただけの名もなき弁当を持参した。(見かねた同僚がおかずを少しずつ分けてくれたりしたっけ)。”(p153-154)

なる環境から書き上げた小説が、

『カメラを止めるな!』の空前のヒットをきっかけとして、蘇ることになった小説『ドーナツの穴の向こう側』を読了。

女子高生目線の・・

ストーリーの方は、

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『カメラを止めるな!』DVD/Blu-ray &ファンブック発売記念 トークショー&特典会 参加記

先月、映画館で鑑賞して

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間髪置かず参加したファンミーティングの余韻残る中、

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カメラを止めるな!』DVD/Blu-ray &ファンブック発売記念イベントへ。

映画 x イベントで創られる親密感

事前に満員の告知がなされ、「何人くらい集まるんだろう?」と思いながら、

会場のHMV&BOOKS SHIBUYAに足を運べは・・

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『カメラを止めるな!』が起こしたウネリに身を委ね「最高かよ〜『カメ止め!』アツアツ感染者集会〜ポンデミック2018〜」に行って最高のひと時を過ごしてきた

今週は先週末時点で全く予定していなかった展開ながら、火曜日に急遽『カメラを止めるな!』を観に映画館に足を運んで

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翌々日は、同作品のファンミーティング「最高かよ〜『カメ止め!』アツアツ感染者集会〜ポンデミック2018〜」に参加。

開演前の(Zepp Diversity Tokyo)場内。

会場は洋楽のメジャーアーティストも頻繁に来日公演が開催されるZepp Divercity Tokyoで、

どれだけ『カメラを止めるな!』のロードショーされてから、うねりを巻き起こしてきたのか、思い知らされますが、

開演時間直前に到着すれば、入場待ちの列が・・

開場直前の順番待ちの列

程なく動き出し、場内に足を踏み入れれば、告知どおり(映画に出演された)キャストが各所でお出迎えで

キャストの皆さんとの交流 開演前編

早々に記念撮影に、サインに「これはキャストの方がいらっしゃるタイミングを逃せない」と忙しいこと ^〜^;

可能な限り、フライヤーに頂戴したサイン

心温まるキャストとの交流

私自身は、数日前に初見で背伸びした感は否めず、「この役者さんは・・」といった不安が過ぎることがあったものの

そこは各キャストの皆さん、役名とお名前が記されたネームプレートを一般的に身につけられており、

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公開初日 84名から始まった感染者が止まらない!話題作 映画『カメラを止めるな!』を公開151日目に鑑賞してきた

今週は久々、映画館へ。

7月1日『女と男の観覧車』以来の映画館。

「何かあるかなー」とインターネット上でイベント情報を検索していた際、

最高かよ〜!『カメ止め!』アツアツ感染者集会 〜ポンデミック2018〜

出典:Zepp Live(画像はサイトにリンク)

なるイベント、要は『カメラは止めるな!』のファンミーティングで、発売中の券の中には

出演者を交えてのアフターパーティーの参加券も含まれており、

映画は未鑑賞ながら「これは〜!」なんて直感めいたものを感じた次第。

映画『カメラは止まるな!』に関しては、主に上田慎一郎監督が、『報道ステーション』にゲスト出演された際、

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筒井康隆さんが描いた生涯をかけ旅した男の生きざま:『旅のラゴス』読了

筒井康隆さんの『旅のラゴス』を読了。

「(筒井康隆さん作品の中で)何を読もうかなぁ」と考えていたところ、旅x筒井康隆ワールドに興味を持って購入。

電車内など細切れの時間などを利用して読み進めていたことから、当初は描かれている情景を描きづらかったものの

中途からグッと物語に引き込まれてくるのは、さすが。

” 三十年昔に気まぐれから突然旅に出て”(p209)

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筒井康隆さんが1965年に予知していた今日の監視社会とSNSの隆盛:『48億の妄想』読了

筒井康隆さんの長編処女作『48億の妄想』を読了。

先日、筒井康隆展を往訪した際に、

<< 2018年10月14日投稿:画像は記事にリンク >> 筒井康隆展 @世田谷文学館を訪れ、筒井康隆さんが辿ってきた軌跡に一筋縄ではいかぬ世界観を体感してきた

会場の世田谷文学館内で流されていたTV番組内で、

本作について1965年出版の作品でありながら、現代の監視カメラ、SNSの隆盛について記述されており、「予言の書」といった紹介をされており、興味を持っていた作品。

50年前の未来=2018年の現実

先日、読了していた『筒井康隆、自作を語る』では、

<< 2018年10月13日投稿:画像は記事にリンク >> 筒井康隆さんが、半世紀を超えるキャリア、作品へのわが思い入れに言及した『筒井康隆、自作を語る』読了

” 筒井 (中略)『48億の妄想』を、もう五十年ぶりで読み返したんですけど、傑作なんですよ(笑)。

ー それはみんな分かっています(笑)。

筒井 こんなもの、今は書けないですよ。よく書いたものだと思います。自分をほめてやりたい。”(p24-25)

という自信作で、話しのクライマックスは

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筒井康隆さんが紐解いた、二十世紀最大の哲学書『存在と時間』:『誰にもわかるハイデガー』読了

筒井康隆さんの『誰にもわかるハイデガー』を読了.-

ポイント2倍デーに「もう一冊何かないかなぁ」と探している最中に「これだ!」となった一冊。

” ご存知のとおり、二十世紀最大の思想家と言われる人です。そのハイデガーが三十七歳のときに、一九二七年ですけれども、書いたのがこの『存在と時間』です。

二十世紀最大の哲学書と言われている難解な本で、これが中央公論社版の「世界の名著シリーズ」のハイデガー篇、これ一冊まるまる『存在と時間』なんですね。

二段に分かれてぎっしりと難しいことが書かれているんです。”(p10)

と、難解なことで定着している古典的名著を

” 本書は、普通の意味での解説を必要とはしない本である。「文学部唯野教授」の講義は、わかりやすく、タイトルにある通り「誰にもわかる」からである。

ハイデガーの主著『存在と時間』をこれ以上わかりやすく解説することは不可能だ。”(p95)

本書で「解説」を担当されている社会学者 大澤真幸さんに言わしめたもの。

帯裏面。

本書が刊行された経緯は 👇

” 新調カセット・講演  筒井康隆『誰にもわかるハイデガー』(一九九〇年一〇月刊/一九九〇五月一四日池袋西武スタジオ200において収録)として発売された内容をもとに書籍として再構成された。”(本書にある記載を引用)

身近にある「死」を経て・・

筒井康隆さんが、『存在と時間』に触れたのは

” じつは私、一昨年、ちょっと天皇陛下が下血なさったのと時を同じくして下血しまして、・・中略・・

一ヶ月間入院しろということで、これはそこの胃腸科の科長さんの好意なんですけれども、作家だから仕事をするだろうということで、個室をあてがわれました。

ただ個室のある病棟といいますか、その階は当然ながら重症の患者さんがたくさんおられるわけです。

ときどき突然女の人のわっと泣く声が聞こえたりするんです。ご主人が亡くなられたんですね。

つまり日常的に死というものが身近にあるんです。

私自身は自分でべつだん死ぬほどの病気ではないとわかっているんですけれども、やっぱりなんとなく死というものを考えてしまう。

何か死という現象について知りたいと思い始めたんです。で、やっぱりそれは哲学じゃないかと思いました。”(p11-12)

という経緯から。

どのようなことが書かれてあるかというと(抜粋出来る範囲で)・・

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筒井康隆さんが、読書経験で辿った書評的自伝=筒井康隆のつくられ方:『漂流 本から本へ』読了

先週末に『筒井康隆展』を訪れ、

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サイン本ということが決め手で購入してきた

『漂流  本から本へ』を読了.-

本書については、先週読了していた

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筒井康隆、自作を語る』に、

” 自伝ですよね。自伝を年代記風に書いています。僕は自弁というのは今後も書く気はないし、まあ書くとしたらこんな形でしか書けないということですね。”(p163『筒井康隆、自作を語る』)

との記載があり、そういった意味合いも購入を後押ししていましたが、

読み始めて程なく・・

サブタイトルの「本から本へ」に、帯にある「筒井康隆のつくり方」とは、こういうこと(意味)かぁ」と、

 第一章  幼少年期 一九三四年〜

 第二章  演劇青年時代  一九五〇年〜

 第三章  デビュー前夜 一九五七年〜

 第四章   作家になる 一九六五年〜

 第五章   新たなる飛躍  一九七七年〜

と、五つの年代に分けられ、筒井康隆さんが影響を受けた本について、それぞれ3ページに渡って解説が添えられているもの。

購入書籍に書かれていたサイン

筒井作品(ワールド)の礎

取り上げられている作品は、SF小説に文学作品など、自分がこれまで積極的に手を伸ばしてこなかったジャンルで、

特に文学に距離感を抱いている身としては、

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