川上量生さんと南場智子さんの対談を聴いて近未来を感じてきた:川上量生 x 南場智子 特別対談 教養としての「IT」と「経営」聴講記

11月に入り早々、KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長 川上量生さんとと、DeNA創業者兼取締役会長 南場智子さんの「教養としての「IT」と「経営」」と題された特別対談を聴講しに八重洲ブックセンターへ。

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八重洲ブックセンターの8Fに戻ってきたのは8月初旬以来.-

川上量生さんがNHK出版新書で『コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと』を上梓された経緯と

NHK出版新書が通算500冊に達した記念に実現した対談であった模様。

参加を思い立ったのは、川上量生さんは以前、著書の『ニコニコ哲学』を読んでいてお名前が頭にあったのと、

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対談相手の南場智子さんはNPB(日本野球機構)傘下の横浜DeNAベイスターズのオーナーであるというお立場に

書店で著書↓を何度か見掛けており、

レアな感じの組み合わせの特別対談に興味を持って。実際、お二人の対談は初であったそうな。

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開演間の会場内の様子.-

ディープラーニング、AI、VRが導く現実

司会なしのお二人だけの登壇で、終始アットホームな雰囲気でトークが進行(主に南場智子さんが川上量生さんに質問していく形)。

お二人の共通点は内向的で、数学好きであるという点であるとのこと。滅多にサシで食事に行くということがないとお二人が

3回も一緒に相対で食事しているという、かなりレアな関係だそうな。なお、3回ともお誘いは南場智子さんから。

話題は、お二人の目下の関心事項ディープラーニング(川上量生さんは教養として、南場智子さんはビジネス展開を念頭に)についての見方であったり、

そこから派生してAI(人工知能)であったり、VR(バーチャルリアリティ)であったり。

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時間の経過とともに雰囲気は和やかに、トークはディープに

以下、箇条書き感覚で眺めて頂ければ思いますが・・

コンピューターの登場によって人間の見方が変わり、根本的な変革がもたされた。

人間はVRの世界に住むようになり、そもそも人間は視ているもの(脳の認識)がVRである。

現代の情報量は多過ぎのに対して(=脳は端折る)、VRの情報量は少ない。脳は重要と思った瞬間、崇拝し始めるようになる。

人は予測出来るものに対して興味を持ち(ある程度チャレンジングな水準)、簡単だと飽きがくる。

上記、主に川上量生さんの見方ですが、南場智子さんのお話しされていたことで印象的であったのは、

MBA取得が全く役に立っていないとか、多忙な中で、つまらなくなっているのは好奇心を失ってしまうこと。

視野が狭いことを自認されており、社内で数いるヒットメーカーに対して、ご自身もいつかヒットを生み出し、鼻を明かしたいとか ^^

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未来を喚起される現実感

話しは更にGRP(延べ視聴率)に関する都市伝説?(=500GRPを超えると広告効果が上がる)の川上量生さんの分析や

川上量生さんに子供が生まれて、人生観が変わった話し(娘のために生きていれば良い。人のために生きていると論理矛盾が起きない。)など約80分間(質疑応答を含む)で多岐に及び、

既述のディープラーニングの話題等、私が興味を持っていても、その理解度から雲を掴むような感覚もありながら(或いは記載した内容に誤りが含まれているかもしれませんが)、

ビジネスの現場と未来が喚起されていくような雰囲気が多分に刺激的でありました。

冒頭、年齢もあり、お二人は必ずしもITに精通されているわけではないとのお話しがありましたが、

日本のビジネスシーンを牽引される立場の方々を近距離にしてのライヴ感の持つ現実性が、自分にとって新鮮で刺激的であったように感じた、この機会(特別対談)でした。

 


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