村山早紀さんが描いた地方百貨店舞台にファンタジー入り混じる物語:『百貨の魔法』読了

作家 村山早紀さんの『百貨の魔法』を読了。

サイン本販売現場に遭遇し、

ラスト一冊で販売されていたサイン本きっかけで購入。

「女性的かなぁ」との先入観を抱きながら、

2018年本屋大賞ノミネート作といった話題性にTwitterでの評判、百貨店舞台に繰り広げられる設定やデザイン等に吸い寄せられ購入していた経緯。

地方百貨店、ときどきファンタジー

本書は、

” 星野百貨店は、古い商店街の中心部に建つ店だ。百貨店としての格は低くはないけれど、街のひとびとに愛され、その日常に溶け込むタイプの庶民的な店だった。”(p9)

という地方百貨店を舞台に

 第一章 空を泳ぐ鯨

 第二章 シンデレラの階段

 第三章 夏の木馬

 第四章 精霊の鏡

  幕 間

 終章 百貨の魔法

の六話が収録。

ストーリーは、星の百貨店に勤務する人たちや懐かしき思い出を持つ人たちを軸に、

” 「金目銀目の白い子猫が、気がつくと店内を歩いている。いつのまにか、誰かのうしろや足下にいる。はっとすると、光のような速度で走っていってしまうっていうんです。流れ星みたいに。」”(p19)

ファンタジーも相まって展開され、百貨店に思い入れを持つ者の一人として共感させられたり、ドラマティックな話しに引き込まれていったりしました ^^

百貨店が輝かしかった頃からの

「女性的・・?」との先入観は杞憂で、

購入本に書かれていたサイン

私のような百貨店に馴染み、思い出を持つ世代には興味深い(であろう)設定に、全439ページに及ぶ他作では経験したことがないであろう独特な世界観、

「(ドラマ等)映像でも見てみたいなぁ」と想像力を掻き立てられた作品でありました〜


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