チリで国を二分した国民投票で権力に挑んでいった広告ディレクターの生き様を描いた映画「NO」鑑賞記

レンタル店に立ち寄り、良さ気な作品を物色・・ 手に取ったのは「NO」なる

▪️「NO」予告編

何ともシンプルなタイトルの映画。

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最寄りのレンタル店では新作のコーナーに配され、貸出比率など注目度は高い様子

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国の命運を決する舞台で、広告ディレクターが映像で問うた国の未来

独裁的な政治手法が国際社会の批判を浴び、軍事政権を率いる将軍の是非を問う国民投票の舞台裏、

反対派が権力と対峙、様々な圧力に直面しながらも、民主主義としてあるべき姿を問うていくもの。

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主役の広告ディレクターを演じたガエル・ガルシア・ベルナル

主人公は広告ディレクターとなりますが、創り出す映像が徐々に浸透していくにつれて

権力側の圧力を強める事になり、実話をもとに作品との事ですが、時間経過が抑えめの演出で描かれています。

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影響力が増せば、圧力も増す・・

本作の製作国がチリで、同国作品を鑑賞したのは恐らく初めての事であったろうと思いますが

その演出法が国民性なのか、監督の意図なのか、この1本だけでは判断出来なかったものの

先日鑑賞したドイツ映画の「コーヒーをめぐる冒険」と同様、

>> ヤン・オーレ・ゲルスター監督が描くドイツ青年の冴えない日常:「コーヒーをめぐる冒険」鑑賞記 <<

映画から感じるその国の実像といった趣きあり。

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問われる覚悟

作品単体としての魅力はオススメの域までは行かなかったものの映画好きを楽しませてくれる一本にはなりました。

南米大陸というと、日本の裏側というイメージですが、

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チリ国民の下した決断の行方は・・

その中でも縦長で独特の想像力を掻き立てられるチリの歴史を映像を通じて垣間見る貴重な機会であったと。

 


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