山田五郎さんに学ぶ、なんでも愉しめるようになる「好きになる力」の活かし方:『人生を面白くする「好きになる力」』読了

評論家、「出没!アド街ック天国」をはじめTV番組のコメンテーターとしてお馴染み山田五郎さんの著書

『人生を面白くする「好きになる力」』を読了。

先日観覧したトークショー↓に参加する直前、

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山田五郎さん熱が高まって購入していた経緯。

落差あるリアルな山田五郎さん像

山田五郎さんと聞くと、イメージ的に広範に及ぶ専門性から好きなことだけをストレスなく・・ と思いきや

” 『ぶらぶら美術・博物館』という番組でも、実は結構、ビビッています。大学の学部でちょっと美術史をかじった程度のド素人の僕が、専門家の学芸員さんと並んで解説する側に回らなければならないのですから。

西洋美術史学界の最高権威ともいうべき高階秀爾先生や、出版社時代に美術書の監修でお世話になった高橋明也先生や小林忠先生のお相手を務めさせていただいたときには、学生時代や会社員時代よりも恐縮して喉が渇きっぱなしでした。”(p185)

” 肉体的にキツかったり精神的に追い込まれたりすることもしょっちゅう “(p18)

というご本人談ながら、

” 「何でもよく知っていますね」と同じくらい僕がよくいわれるのが、「いつも楽しそうでいいですね」。

・・中略・・

ひとつだけ訂正させていただくと、「楽しそう」ではなく実際に「楽しい」んです。テレビやラジオに出るのも、僕は楽しんでやっています。”(p18)

その現実を実現出来ているのは

” 僕が何でも楽しめてしまうのは、単にアホだからではなく、何でも好きになろうと努力しているからだと思いたい。”(p18)

” 好き嫌いは、自分の意思で変えられます。さらにいえば、嫌いを好きに変える力自体も、努力で鍛えることができるんです。”(p17)

という山田五郎さんの経験談に基づいたお考えが、本の序盤から中盤にかけて、さまざまな切り口で語られています。

この部分のターゲット(想定読者)、社会に出始めて上手くアジャスト出来ない若者向けといった受け止め方もしましたが、

” ここまでさんざん前向きなことばかりいってきましたが、実は私自身の本来の性格は思いっきり後ろ向き。

プライベートでは、嫌いなことを無理してまで好きになろうなんて、これっぽっちも思えません。

そんな私でも「仕事だから」と頑張ることで、「嫌い」を「好き」に変えることができてきた。

その結果、いいことがたくさんあったから、皆さんにも同じことをおすすめしたいと思い、無理して前向きなフリをしてきたのです。”(p148)

或いは

” ポジティヴな感情だけでなくネガティヴな感情をも素直に表現できるのが健全な人間であり、それを受け容れるのが健全な社会というものでしょう。

何かが「嫌い」で「好き」になれなくても、それは人間としてまともな証拠。恥じたり気に病んだりする必要はありません。

批判や文句や愚痴は、できるだけ溜め込まずに吐き出しましょう。”(p153)

といった件(くだり)に、

山田五郎さんの飾らぬ等身大の姿を感じたように思い、読んでて興味深く読み応えを実感したところでもありました。


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