歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが描いた人類が辿ってきた壮大なる軌跡:『サピエンス全史(下)』読み始め

前回アップロード👇した『サピエンス全史(上)』を読了し、

<< 2019年1月29日投稿:画像は記事にリンク >> 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが描いた人類が辿ってきた壮大なる軌跡:『サピエンス全史(上)』読了

下巻👇を読み始めてから

2日目で3分の1程度(〜位置 No.1408)のところまで来たので、そこまでのおさらい。

科学、そして近現代のパワーバランス

下巻の構成は、一部、

 第3部  人類の統一の後半部(第12章 宗教という超人間的秩序、第13章 歴史の必然と謎めいた選択  )が収録されている以外は、第4部 科学革命 が中心。

内容の方はハードルが上がってきている印象で、頭への歩留まりも芳しくない感じではあるものの、

” 過去五〇〇年間に、人類は科学研究に投資することで能力を高められると、しだいに信じられるようになった。”(位置 No.770)

と科学の重要性に、研究が進む過程で発展を遂げていった過程といったところに分量が。

ヨーロッパ支配への変遷

そのような中で刺さってきたのは・・

” 一七七五年にアジアは世界経済の八割を担っていた。インドと中国の経済を合わせただけでも全世界の生産量の三分の二を占めていた。

・・中略・・

ようやく世界の権力の中心がヨーロッパに移ったのは、一七五〇年から一八五〇年にかけてで、ヨーロッパ人が相次ぐ戦争でアジアの列強を倒し、その領土の多くを征服したときだった。

一九〇〇年までにはヨーロッパ人は世界経済をしっかりと掌握し、世界の領土の大部分を押さえていた。

・・中略・・

今日、人類全体が、服装や思考や嗜好の点で、普通そうとは認めたがらないほど多くをヨーロッパに倣っている。・・中略・・

地球上のほとんどの人が政治や医学、戦争、経済などを、ヨーロッパ的な目を通して見ているし、ヨーロッパの言語で作詞され、ヨーロッパ風に作曲された音楽を聴いている。”(位置 No.1349)

という世界史的なプロセスに、現代に及ぶパワーバランス的なトピックに、

” フランスやアメリカがいち早くイギリスを見習ったのは、フランス人やアメリカ人はイギリスの最も重要な神話と社会構造をすでに取り入れていたからだ。

そして中国人やペルシア人がすぐには追いつけなかったのは、考え方や社会の組織が異なっていたからだ。

日本が例外的に一九世紀末にはすでに西洋に首尾良く追いついていたのは、日本の軍事力や、特有のテクノロジーのおかげではない。

むしろそれは、明治時代に日本人が並外れた努力を重ね、西洋の機械や装置を採用するだけにとどまらず、社会と政治の多くの面を西洋を手本として作り直した事実を反映しているのだ。”(位置 No.1388-1398)

と日本について言及されている件(くだり)。

人類史の現在地とは?

本書(『サピエンス全史(上)』)一行目が

” 一三五億年前

物質とエネルギーが現れる。物理的現象の始まり。

原子と分子が現れる。化学的現象の始まり。”(位置 No.61)

というところから始まって、記載が一八〇〇年代くらいまで到達し、

おおよそ一週間で駆け足的ではありますが、本がどのような形で締めくくられ、

『ホモ・デウス』に繋がれていくのか、読解のハードルは上がっていながらも、これからの部分も楽しみです。


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