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伊東潤さんが描いた気骨ある大隈重信の生きざま:『威風堂々(下) ー 幕末佐賀風雲録』読了

先週、上巻の読了記↓

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をアップロードした作家 伊東潤さんの『威風堂々(下)ー  明治佐賀風雲録』を読了。

下巻を読んで強く感じたことは

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伊東潤さんが描いた気骨ある大隈重信の生きざま:『威風堂々(上) ー 幕末佐賀風雲録』読了

作家 伊東潤さんの『威風堂々 (上)ー 幕末佐賀風雲録』を読了。

サイン本入荷情報に↓

出典:紀伊國屋書店 新宿本店Twitter(画像はTweetにリンク)

即反応しての2022年購入の1冊目。

本書は、上・下巻に分かれ、上巻には

 プロローグ

 第一章 気宇壮大

 第二章 意気軒昂

 第三章 疾風怒濤

 第四章 百折不撓

の章立てで、物語の主 大隈重信(八太郎)について

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筒井康隆先生が向けた矛先の鋭さ、先見性が刺激的な短篇集『堕地獄仏法/公共伏魔殿』読了

帯に

「蠱毒の小説集」

と刺激的なコピーが踊る筒井康隆先生の『堕地獄仏法/公共伏魔殿』を読了。

本書には16の短篇が収録されており、

本書目次

前半は「これ読んだな」というのが多いなと感じ、巻末の日下三蔵さんの「編者解説」によると

” 現在品切れになっているとはいえ、九篇収録の『ベトナム観光公社』から六篇も採ってしまったことは気になっていた。

古本で探すにしても、九篇中三篇しか未読作品のない本を、読者に買わせることになってしまうのは本意ではない。

そこで『東海道戦争』『ベトナム観光公社』『アルファルファ作戦』の文庫版に収録されている二十七篇から、ハヤカワ文庫版に採らなかった十六篇を一冊にまとめたのが、この本なのである。”(p456)

というセレクションで、昨年(2021年)末に『東海道戦争』↙️

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筒井康隆先生が描いた変幻自在な二十篇:『佇む人 リリカル短篇集』読了

筒井康隆先生の『佇む人  リリカル短篇集』を読了。

タイトルに踊る「リリカル」の語意に馴染みなかったところ巻末の小池真理子さんによる「解説」によると

” 「リリカル短篇集」と銘打たれ、筒井さんの作品の中でも、叙情味あふれるものばかりがセレクトされている文庫 “(p356)

とのことで、昨年(2021年12月)末に読み上げていた

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もう一つの短篇集のテーマは性を軸とした切り口でしたが 、

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筒井康隆先生が描いた夢と現実を行き交う研究者/夢探偵の奮闘:『パプリカ』読了

筒井康隆先生の長編『パプリカ』を読了。

代表作の一つと承知していて、半年ほど前にサイン本を購入出来ていたところ

購入本に書かれていたサイン

昨年(2021年)末頃から未読であることが気になり出し、年明け落ち着いたところで手に取った経緯。

ズシンとくる夢と現実を行き交う読後感

6日ほどかけて第一部〜第二部の全475ページを読み終え、本数冊を読み込んだかの読後感 ^0^;

あら筋を巻末の文芸評論家 斎藤美奈子さんの「解説」から引用すると

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筒井康隆先生が描いた奔放な性なる世界:『陰悩録 リビドー短篇集』読了

2021年末、筒井康隆先生の『陰悩録   リビドー短篇集』を読了。

本書について巻末の藤田宜永さんによる「解説」から引用すると

” すべての短篇のテーマはセックスである。”(p355)

というもので、収録されている作品は全部で十四篇。

描かれているのは

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筒井康隆先生が描いた九篇の混沌:『東海道戦争』読了

筒井康隆先生の『東海道戦争』を読了。

サイン本入手機会に

たくさん購入出来た筒井康隆先生サイン本、2021年はこれで最後!?

即反応して入手していた一冊。

本書は、

 東海道戦争

 いじめないで

 しゃっくり

 群猫

 チューリップ・チューリップ

 うるさがた

 お紺昇天

 やぶれかぶれのオロ氏

 堕地獄仏法

の九篇を収録した短篇集。

“「東海道戦争?」

「ええ、東京と大阪の戦争だから、そう呼ぶのがいちばん適当でしょう」

「何ですって、じゃあ、さっきから敵だ敵だといっていたのは、東京のことなんですか?」”(p21)

というタイトルに掲げられた「東海道戦争」に、

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筒井康隆先生が描いた特殊能力を持つ家事手伝いが視た八編の家族模様:『家族八景』読了

筒井康隆先生の『家族八景』を読了。

本書刊行後『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』と続く、七瀬三部作の一作目にして、筒井康隆先生最後(三回目)の直木賞候補作品。

本作の主人公 火田七瀬は

” 他人の心を読み取ることのできる能力が自分に備わっている “(p10)

という特殊能力を自覚。

本書も購入のトリガーはサイン本

” 家事手伝いという、家庭から家庭へ転転と移っても不思議に思われない唯一の職業を選ぶことで辛うじて社会から身を遠ざけ一ヵ所に落ちつくことを避けている “(p217)

家事手伝いを生業とし、タイトルの『家族八景』とは本書に収録されている八話の家族模様が描かれたもの。

表の顔とは裏腹な・・

登場する家族は

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