万城目学さんが描いた見た目普通の女子高生吸血鬼と監視役Qのほろっとさせられるストーリー:『あの子とQ』読了

作家 万城目学さんの『あの子とQ』を読了。

サイン本販売機会を捉えて

(確か)在庫最後の一冊で滑り込み入手

入手していた一冊。

本書は、

” 私は吸血鬼だから。”(p14)

という十六歳の女子高校生 弓子と、

” 今を生きる吸血鬼たちにとって、人生最大のイベントと言っても過言ではないかもしれない。そのプロセスはいたってシンプルだ。

吸血鬼が十七歳になること。証人による証明がなされること。この二つの条件が揃えば、「竹」から「梅」へ、吸血鬼としての大きな変化を導く「脱・吸血鬼化」の儀式への参加が認められる。

その証人としてやってきたのがQだ。もっとも、証人という表現は間違っている。

なぜなら、Qは人のかたちからはほど遠い、直径60センチほどの、ウニのように長いトゲトゲに全体を覆われた得体の知れない物体だったからだ。”(p15-16)

なる監視役(証人)Qを軸に展開。

当初は多感な年頃に突如出現したQを疎ましく感じていたものの弓子が片想いする同級生のために一肌脱いだダブルデート時に発生した自動車事故での謎めいた展開から

弓子が真相を解明すべく異空間に突入し、クライマックスへ導かれていくストーリー。

万城目学ワールドらしさ

昨年(2021年8月)に上下巻で読んだ

<< 2021年8月22日投稿分:画像は記事にリンク >> 万城目学さんが描いた特殊能力を持つ三つ子の大冒険劇:『ヒトコブラクダ層ぜっと(下)』読了

『ヒトコブラクダ層ぜっと』を重量級とすると、ファンタジー入り組む度合い中量級といった受け止めでしたが、

クライマックスでは、じゅわ〜っと来させられた感覚あり、380ページに及ぶ大作でしたが、中盤から後半はページをめくるスピードが加速していきました。

購入本に書かれていたサイン

代表作『鴨川ホルモー』はじめ原作の映像化の多い印象で、本作の実写は厳しいかもしれませんが、「アニメなら可能かなぁ〜」 と、実現の暁には本作の世界観に浸ってみたく読後思いました。


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