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荻原浩さんが描いた、小説にしか描けない、脳と心 の世界:『海馬の尻尾』読了

直木賞作家 荻原浩さんの『海馬の尻尾』を読了。

先日、中間記を書いていた時点では、

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> 後半に突入していくに従ってペースアップと予測され、

と書いていたものの、

実際は花粉の影響で体調最悪期に突入、、。この状況で、500ページクラスの本を読み上げるの「パワー要ったなぁ」の実感も、

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荻原浩さんが描いた、小説にしか描けない、脳と心 の世界:『海馬の尻尾』中間記

直木賞作家 萩原浩さんの『海馬の尻尾』を読み始めて、

区切りが全部で25あるうちの13まで読み終えたので、そこまでのおさらい。

『海馬の尻尾』店頭POP

文学はあまり読む機会ないですが、萩原浩さんは書店で販売されていた直木賞受賞作の『海の見える理髪店』のサインに添えられたイラストが印象的で、

<< 2016年10月26日投稿:画像は記事にリンク >> 直木賞作家 荻原浩さんの新刊『ストロベリーライフ』刊行記念サイン会で過ごした、ちょっと嬉しい展開

また、サイン会↑の際も人柄が伝わるご対応を頂き、

きっかけはサイン本。
見開きに書かれてあったサイン+イラスト

本作(『海馬の尻尾』)も、サイン本を見つけたことがきっかけで購入。

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橘玲さんが描いた香港で消された50億円を巡る人間たちの駆け引き:『マネーロンダリング』読了

橘玲さんの金融情報小説『マネーロンダリング』を読了.-

話しの筋の方は、中間記↓で書いた通り

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日本から香港に送金され、意図的に消されてしまった巨額資金を巡って繰り広げられる人間模様に謎解きで、

全部で546ページに及ぶボリュームのラスト約200ページは1日で読み切りました。

専門家をも引き込むリアリティ

本編の凄みは実感がないながら元大阪国税局税務課長、行政改革担当大臣秘書官補 玉木雄一郎さん(現衆議院議員?)が、巻末の「解説」で

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橘玲さんが描いた香港で消された50億円を巡る人間たちの駆け引き:『マネーロンダリング』読み始め

橘玲さんの金融情報小説『マネーロンダリング』を読み始めて、

段々と筋が捉えられるようになってきたので、これまで(〜p183)のまとめ。

香港で消えた大金を巡る・・

ウォール街の金融機関に勤め高額所得を得るも、キャリアに行き詰まり、香港に渡り脱税指南、口座開設など、悶々とした日々を過ごす主人公が、

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橘玲さんが描いた国際金融の内幕:『タックスヘイヴン』読了

先週、読み始めの段階で一旦アップロードした

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橘玲さんの国際金融小説『タックスヘイヴン』を読了。

アングラマネーが引き出す人間のダークサイド

表沙汰に出来ないアンダーグランドマネーを運用して話題を集めたファンドマネージャーの死が起こったシンガポールを舞台に、

日本、マレーシアに、スイス、北朝鮮などの思惑も絡み合って展開されるストーリー。

全523ページに及ぶボリュームで、登場人物が相次いで殺害され、また狙われる中で、

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橘玲さんが描いた国際金融の内幕:『タックスヘイヴン』読み始め

連休明けから読み始めた橘玲さんの『タックスヘイヴン』が、

全6章あるうちの1章を読み終え、感じが掴めてきたので、これまでのおさらい。

橘玲さんの書籍は本書で9冊目となるはずですが、小説は初めて。

本書に書かれてあるような内容をノウハウといったような形で出版すると差し障りがあるため、小説の体を取っているとか、そのような背景があったものと記憶していますが、

内容の一部を抜粋すると・・

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百田尚樹さんが武士の生きざまを通じて描いた日本人の矜持:『影法師』読了

百田尚樹さんのTwitterで

出典:Twitter(画像はツイートにリンク)

とあり、興味を持ち購入した『影法師』を読了。

百田尚樹さんの書き下ろしの場合、上下巻に分かれる場合が多い印象ですが、

本作は(文庫版)1冊。それでも400ページに迫る分量。

最初は、人物関係が頭に入らずらかったですが、中盤くらい差し掛かり、徐々に構図がつかめてきて

そこからは一気にといった感じで読了まで。

琴線に触れる日本人としての矜持

本作もまた、『永遠のゼロ』や『海賊とよばれた男』と同じく、力強い日本人の生きざまが描かれており、

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又吉直樹さんが描いた若き演劇人の焦燥と切ない恋愛の軌跡:『劇場』読了

お笑いの世界から処女作『火花』で芥川賞を受賞し、

華々しく文壇デヴューを飾った又吉直樹さんの二作目となる長編小説『劇場』を読了。

夢見、葛藤し、居場所を見つけながらも悶々とする日々の果てに・・

下北沢の舞台で脚本、演出などを手がける演劇人と、演劇の世界を夢見て上京してきた女性の出会い、同棲生活を通じて

絡み合い、すれ違う感情のやり取りを軸に、同じ世界で評価を確立していく者への焦燥感などが描かれています。

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