ひろゆきさんが示した日本がひた走る現実と未来への突破口:『このままだと、日本に未来はないよね。』読了

ひろゆきさんの『このままだと、日本に未来はないよね。』を読了。

タイミング良く刊行記念トークイベント👇

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当日に読了していましたが、冒頭「はじめに」で

 ” 本書では、これから日本がどんなふうにヤバくなるのか、沈みゆく日本で生き抜くためにはどうしたらいいのかを紹介していきます。”(p001)

とあり、前半から中盤にかけて

“「仮想通貨すげー」って言っている人が多い気がします。ほとんどの仮想通貨は決済確定までに10分ぐらいかかったり、売却益は最大で50%を税金でとられたり、パスワードを忘れたら未来永劫に失われたりするデメリットがあるんですね。”(p076)

” AIは、「ある目的があってそれを実現するための最適解は何か」という計算式を解く機会なので、AIが暴走するかどうかは、人間がどんな条件設定をするのかにもよるんですね。”(p087)

” 日本は規制が多いので、ドローンやセグウェイ、ウーバーなどのライドシェアのような新しい技術の開発とか実証実験が、海外に比べて遅れてしまいます。”(p116)

といったテクノロジーに関する端的なまとめであったり、「日本のカジノが成功しない理由」と題された項で

” 2017年に日本を訪れた外国人は2,870万人ですが、その半分は中国と韓国からで、そもそも欧米からは12%しか来ていないんです。でも、韓国にも中国にもカジノはあるので、わざわざ日本に来る理由がないんですよね。”(p110)

” 何かを劇的に変えたい場合は、それまでとはまったく違う道に行く可能性があって、そうした思い切った変化を選択しないかぎりは今の流れは止まりません。

だから、児童手当てを多少増やしたとしても、少子化の流れは変わらないでしょう。”(p161-162)

” 安い労働力でその場しのぎをするのって、長期的に見れば失敗のするのは歴史的に明らかなんです。”(p182)

では、厳しい現実を突きつけられ、読んでいて重たい心情に至らさせる内容が多かったです。

そのような流れから、終盤、

” 教育で大切なのは、優秀かどうかわからない子がとりあえず勉強することで、興味が生まれたり、才能が発見されたりすることだと思います。”(p174)

或いは

” 若いときのお金は、年をとってからのお金よりも価値があるんです。若いときにお金があれば、それを元手に資格を取って給料を増やすとか、その先の自分の収入を増やすことに使えますからね。”(p186)

など、教育の重要性が説かれ現状脱去の突破口や

ベーシックインカムの導入や保育園への補助金を廃止して育児世帯に支給など大胆な提言も含まれた内容となっています。

大胆な決断の向こう側にこそ

特に、

” 今後、機械化によって仕事がなくなると、それまで働いていた人たちは収入が得られず暮らせなくなるので、生活の最低限のお金は国が提供して、「その間に別の技術を磨いてください」となっていく気がします。

そうなったら、マンガを描くでもユーチューバーになるでもいいので、別の技術を磨くお金と時間を提供しないかぎり社会は成長しなくなります。

僕はゲームや動画などのおもしろいコンテンツが好きなのでが、おもしろいコンテンツは個人の情熱や能力から生まれるんです。

だから、ベーシックインカム的な基盤が整えば、優秀なコンテンツが増えると思っています。”(p188-189)

の提言、ベーシックインカム導入にはひろゆきさんの熱量を感じ、

トークイベントでは2020年には日本女性の平均年齢が50に達するデモグラフィック環境などをもとに、

もはや若者向けの政策は実現されない(であろう)といった、これもまた重い現実が示されていましたが、

既存の枠組みを超えたところに大いなるブレイクスルーが存している(可能性がある)ことが示された内容に、ちょっとした好奇心を抱かせてくれた一冊(過去の延長線でないところに未来はある)でした。

独自の見立てが相次ぐ内容から他のひろゆきさんの著書への関心も高められました。


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