先週末から読み始めた『真説・長州力 1951-2015』、
田崎 健太 集英社インターナショナル 2015-07-24
3日目で200ページ(全15章中、第6章)まで読み終えたので、そこまでのおさらい。
” プロレスの世界には、大相撲から引き継がれた隠語が数多くある。
長州はしばしば「お米」という「金銭」を意味する言葉を使った。・・中略・・
長州にとってプロレスは、お米を稼ぐための「仕事」だった。
当初、「仕事」の話は早く終わらせようとした。一方、プロレスラーとなる前、彼に大学時代について話をするときはいつも愉しそうだった。”(p36)
と本書を書き上げるべく著者の田崎健太さんが、
長州力さんに断続的に取材を行い、得られた言葉をもとに485ページにわたる伝記。
背負った二つの名前
前半は生い立ちに関して綴られており、例えば韓国代表として出場したミュンヘンオリンピックに関して
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先日、中間記↓をアップロードした
<< 2018年5月1日投稿:画像は記事にリンク >> 工藤美代子さんが迫った神格化された伝説の横綱 双葉山関の実像:『一人さみしき双葉山』中間記
『一人さみしき双葉山』を読了。
木鶏に込められた思い
まず、双葉山関が神格化されたのには
” 昭和十六年、日本は太平洋戦争に突入し、およそレジャーと名のつくものは禁止され国民は耐乏生活を強いられた。その中にあって、相撲だけは国技として大衆の人気を一身に集めた。”(p205)
という時代背景があった。
双葉山関についてまわる連勝記録が六十九で途絶えた際の「イマダモッケイニオヨバズ」の一文が発せられたのは、
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昨今の昭和の偉人たちへの関心の高まり、その中の一人、双葉山関に対する興味から『一人さみしき双葉山』を読み始めて
242ページ(別途、解説)あるうち136ページ(12/20)まで読み終えたので、
そこまでのおさらい。
本書は著書の工藤美代子さんが、ともに旅行に出られたお母さまから
” 「双葉山ってお相撲さんが死んだ時ね、焼場に恋人が現れたの。そして、そっと係りの人にお金をつつんで、お骨を分けてもらって帰ったんですって。
ママはその話を、鏡里のおばあちゃんから聞いたんだけど、あの頃、『骨まで愛して』っていう歌謡曲が流行っていてね、骨まで愛した女が本当にいたんだねえって、おばあちゃんがしみじみ言ったのを、今でも覚えているわ」”(p9)
という話しを耳にした後、幾つかの偶然が重なり、
” スポーツの世界を、普通の人よりはよく知っているはずの両親が、揃いも揃って、双葉山のこととなると、とたんにロマンチックになってしまう。
これは、つまり、双葉山という力士が、完全に神格化されてしまっているからだろうと私は解釈した。”(p15)
との仮説に至り、
謎に包まれた双葉山関の実像への関心が高まり、現役時の文献を参照したり、生前の双葉山関と親交のあった人たちなどへ取材が行われ、等身大の姿を浮かび上がらせようと意図されたもの。
先日、読了した『横綱の品格』↓が、
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先日、中間記↓をアップロードした
<< 2018年4月26日投稿:画像は記事にリンク >> 大下英治先生が描いた力道山の生涯:『力道山の真実』中間記
大下英治先生の『力道山の真実』を読了。
プロレス界に止まることのなかった影響力
(中間記で触れた後の)本の中〜後半は、
力道山のキャリアを良くも悪くも大きく左右することになった「柔道の鬼」と称された木村政彦さんとの一戦に、
そこから命を狙われるようになったり、或いは極真空手創設者の故大山倍達館長に敵討ちを画策され、実に一年半に及んで付け狙われたり・・、
時代を背負って光を浴びた分、その裏側での陰の部分も色濃く伝わってきます。
また、日本国内でのプロレスリング発展、定着のためにさまざまな尽力する傍、先見の明があり、
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作家 大下英治先生が、昭和のレジェンド力道山の生涯を描いた
『力道山の真実』を読み始めて全388ページあるうち、半分程度(〜p192)読み終えたので、そこまでのおさらい。
先日記事にした↓通り、
<< 2018年4月19日投稿:画像は記事にリンク >> 双葉山、力道山もろもろ昭和の巨人に惹かれる この頃
力道山について知っていることは、名前くらいといったレベルでしたが・・
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大横綱 第三十五代横綱双葉山の著書『新版 横綱の品格」を読了。
双葉山 時津風 定次 ベースボール・マガジン社 2018-03-05
(著者名は執筆時/親方時の時津風定次)
昭和二十九年に引退され、当然、双葉山関の現役時の姿は知らないものの、不倒の記録六十九連勝であったり、
同記録が途絶えた際に残した「我、いまだ木鶏たりえず」であったり、
伝説の人物として長く脳裏に刻まれており、「実際、どんな人だったんだろう?」の思いを抱いており、
つい先日、著書(本書)が出版されていることを知り、入手した経緯。
逆境を逆手に
淡々と双葉山関が生涯をふり返っておられる印象で、体格に恵まれているわけでもなく、
大横綱として地位を確立するまでは
続きを読む 大横綱 双葉山関が振り返った「木鶏」の域を追求した相撲求道の日々:『新版 横綱の品格』読了 →
女優 梶芽衣子さんの著書『真実』を読了。
清水 まり,梶 芽衣子 文藝春秋 2018-03-12
先日参加したミニライブ&サイン本お渡し会の対象書籍で、
<< 2018年3月24日投稿:画像は記事にリンク >> 梶芽衣子さんの芯がありながらも気さくな人柄に触れてきた:梶芽衣子『真実』刊行記念 ミニライブ&サイン本お渡し会 参加記
(イベント)翌日から読み始めて3日目に読了。
お渡し会で頂戴した本に豪快に書かれてあったサイン
存分に伝わる梶芽衣子さん伝説と「らしさ」
話しは高校時代に銀座でモデルにスカウトされたことに始まり、右も左も分からない状態での映画撮影の際、
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LOUDNESSのヴォーカリスト 二井原実さんの『二井原実自伝 真我 Singer』を読了。
二井原 実 リットーミュージック 2018-03-12
” 1988年は、日本国内を重点的にツアーした。そしてその年末、僕は大きな転機を迎えることになる。
バンドがすでにロサンゼルスで次のアルバムの制作に着手し始めていた頃のことだ。ふたたびマックス・ノーマンと組んで作業することになり、僕の兄貴分であるスティーヴが今回も歌詞作りを手伝ってくれ、歌のコーチ役を買って出てくれていた。僕らはすでにデモを作り始めていた。
そんな頃、とてもショッキングな出来事があった。アルバムのプリプロダクションが進みつつあった頃のある日、アメリカ人ジャーナリストの電話インタビューを受けることになった。
すると彼は、こう切り出してきた。「アメリカ中で ラウドネスのヴォーカルが変わる という噂がある。実際、いろんなヴォーカリストに声がかかっているらしい。それは本当なのか?」と。
それを彼は、こともあろうに他ならぬ僕の直接尋ねてきたのだ。僕自身、その時点ではそうした動きがあることをまったく知らずにいたというのに。
ただ、バンド内の空気にちょっとそれまでとは違うものを感じていた頃ではあった。とはいえ僕としては衝撃的だったし、頭のなかで本当にガーンという音がするようだった。
当時はちょうど、僕と他のメンバーたちは別のスタジオで作業していて、コミュニケーションがあまりとれていなかった時期でもあった。
僕のいないところでどういう話が進んでいるのかも知りはしなかった。そして数日後の朝、メンバーたちが揃って、僕の部屋にやってきて「ヴォーカリストを変えてやっていきたい」と直接告げられた。”(p120-121)
という当時ファンにも大きな衝撃を与えたLOUDNESS解雇に至る経緯であったり、
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「冒険」に出たものだけが、大きな果実を手にすることができる